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代表ウィーク後の浦和レッズに期待すること

難敵オーストラリアに勝利しカタールW杯出場権を得た代表ウィークも終わり、J1リーグが再開する。
スーパーカップでは王者川崎相手に見事な勝利みせたもののリーグ戦では2勝1分け4敗と期待された結果を出せていない浦和レッズ。中断前にはジュビロ磐田相手に4-1で快勝しここからの巻き返しに期待したいところ。そこで、私が考えるここからのここまでの戦いを振り返りつつ浦和レッズに期待することをいくつか述べていきます。

内容は決して悪くないが勝てないゲームが続いた序盤戦

2022シーズンの序盤戦は開幕前にコロナウイルスの感染者が出てしまった影響で思うようなトレーニングが出来なかったこと、2種登録したばかりの選手やルーキーの選手をスタメンで使わざるを得ないほどベストメンバーが組めない状況で始まりました。
数多くの戦力を獲得しましたが完全にフィットしているとは言い難く、更には9節のヴィッセル神戸戦(ACL参戦による変則日程)、2節のガンバ大阪戦で連続して退場者を出してしまい、疲労が溜まる中でも選手をローテーションできないことも重なり早くも疲労困憊な姿を見せることになってしまいました。

その中でも昨シーズンから見せていたビルドアップからサイドを攻略することや綿密に練られたセットプレーから多くのチャンスを作り苦しい状況ながらいい戦いはできていると個人的には思います。
特に9節のヴィッセル神戸戦(ACL参戦による変則日程)、2節のガンバ大阪戦は多くのチャンスを作るものの選手交代で流れを変えられずに勝ちを逃す結果になってしまいました。特にアタッカー陣のスガットが中々揃わず得点力不足を露呈することになりました。

ジュビロ磐田戦で見せた希望

勝てそうで勝てないチーム状況の中で代表ウィークによる中断前のジュビロ磐田戦ではここから逆襲を予感させる内容そして結果を見せました。

小泉佳穂を本来のセントラルのポジションから右サイドに配置し中央寄りのポジショニングを取ることで相手の守備陣に混乱を与え、ここまでは中々いいパフォーマンスが出来なかった彼ですがようやく彼らしいプレーを発揮します。同サイドでコンビを組んだ酒井宏樹もより高い位置でのプレーで相手DFを押し下げることに成功し相手DFの脅威となりました。そこに昨シーズンまでは左のCBを務めることが多かったアレクサンダー・ショルツが加わりビルドアップの練度が増し、右サイドで攻撃を作りセンター、左サイドのアタッカーで仕留める形を多く作りました。

また新戦力の犬飼智也は持ち前のビルドアップの能力や安定した守備を見せ能力を高さをアピールしました。
昨シーズンのトップスコアラーのキャスパー・ユンカーもようやく初ゴールを決めました。まだまだコンディションは6割くらいではありますが頼れるエースストライカーのゴールはチームにとってはプラスに働くはずです。

更に新10番のダヴィド・モーベルグが投入3分で得意のドリブルからのフィニッシュでゴールを決め赤いサポーターに強烈なインパクトを残しました。

ゲームの通じて多くのチャンスを作り終始ゲームを支配した中で4-1での勝利となりましたが、前半途中はジュビロに縦パスからのフリックから簡単に中盤のラインを突破されチャンスを作られたことや2-0にした後にすぐセットプレーから失点を喫してしまうこと、4得点が少ないと感じるほどの決定機を決め切れなかったことなどまだまだ課題を感じるゲームではありました。

強度を高いゲームをどう攻略するか

昨シーズンからの課題である強度を高いゲームを得意とするチームとの試合をどう攻略するかはリカルドのサッカーの大きな課題となっています。

開幕戦の京都サンガFCや4節のサガン鳥栖のように高い位置から強度の高いプレスをかけ、相手に圧力をかけるようなサッカーをするチームを相手にすると相手の中盤のラインを突破することができず決定的な縦パスをサイドへ展開するパスを出せずチャンスを作ることが困難になっていました。

このような相手にする時は岩波拓也が得意とするような長いレンジのパスで相手のDFラインの背後を狙う攻めが有効であると考えます。
相手DFラインの背後を狙うことで相手DFラインを下げさせ中盤のラインにスペースができそこに縦パスを入れるスペースを作ることができます。
ユンカーや明本考浩などラインブレイクが得意な選手がいるので彼らの特徴を活かした攻めが攻略の鍵かと思います。

アタッカー陣の爆発と12人目以降の選手の更なる台頭

昨シーズンはストライカーのユンカーが多くのゴールを決めたものの2列目のアタッカー陣の中で10ゴール決める選手はおらずユンカーがいない時誰が点を取るのかという課題がありました。

主に2列目を務めるアタッカーは江坂任、明本考浩、関根貴大、小泉佳穂、大久保 智明、新戦力のモーベルグ、松崎快、松尾佑介になります。
彼らの中で10ゴール決める選手やそれに近い選手が現れてくると浦和の攻撃がより脅威となります。
またリカルド監督のようなボールを握って試合を支配するチームには強烈なサイドアタッカーが不可欠だと個人的には考えています。彼らの存在で相手のDFを前に出させないようなことができると相手のプレスの圧力を下げることができたり、中盤の選手が使用できるスペースも増えるため特にサイドでプレーするアタッカーには期待がかかります。

アタッカー以外にも途中から出てゲームの流れを変化せれる選手や主力選手の存在を脅かすような選手の出現を期待します。
現在は浦和の中盤で必要不可欠な存在の柴戸海はルーキーイヤーに途中出場でのプレーで出番を増やし現在の位置まで上り詰めたました。強いチームには途中少ない時間でも結果を残す選手が必ず存在するので特に浦和の若い選手に柴戸のような活躍を期待したいです。

ピッチ上の指揮官、リーダーは誰だ

昨シーズンは引水タイム後やハーフタイムにリカルド監督の指示から劣勢のゲームの流れを変えたゲームはいくつかありました。
今シーズンは引水タイムはなくリカルド監督に頼れる機会は少なくなっています。そのため、ゲームで何か問題がある時はピッチ内の選手で解決しなければいけません。
ここに課題を感じていたフロントは徳島ヴォルティスのキャプテンであり、リカルド監督時代はチームのブレインの岩尾憲を獲得したはずです。
彼だけでなく鹿島で豊富な経験を積んだ犬飼にもチーム内の指揮官としての役割を期待したいです。

また、彼らにはブレインとしての役割ではなくメンタル的な部分での貢献にも期待したいです。
昨シーズンまで在籍していた阿部勇樹、宇賀神友弥、槙野智章が去り、長年チームを支えてきた興梠慎三がレンタルでチームの離れたため新たにチームを盛り上げる、鼓舞する選手が出てきて欲しいです。
チームには優秀な選手は数多く存在しますがJ1や ACLでの経験が少ない選手も多くその選手たちを引っ張る選手が必要です。

個人的には上記の岩尾、犬飼、キャプテンの西川周作に加えて浦和での在籍期間が長く、J1経験も豊富な関根貴大、岩波拓也、柴戸海がプレーだけでなくリーダーとしての姿を見せ、チームを去った偉大な選手たちのように劣勢のときに先頭に立ちゲームをひっくり返すような浦和の漢になることを願ってます。


浦和の逆襲にはサポーターの力が必要不可欠

ここまでの闘いと期待する事を書いてきましたが最後にサポーターの力が必要であることを伝えたいと思います。

浦和レッズには世界に誇れる最高のサポーターがいます。私が浦和レッズを好きになったのも彼らの存在がカッコよく、憧れていたことも大きいです。熱く、相手を威圧する声は浦和レッズの一番の魅力と言っても過言ではないでしょう。
しかし、近年は問題を起こしてしまうことは少なくありません。その度クラブや選手、周りのサポーター、ファンの方々、他のクラブのサポーターに迷惑をかけてしまうことは事実です。

クラブの発展には選手やスタッフ、フロントが頑張るだけてはなく、サポーターがルールを守り、その中で熱いサポートをすることが不可欠です。クラブを愛する気持ちをどうか間違った方向に向かないようことを強く願ってます。

特にコロナ禍ではガイドラインに不満を感じることもあるでしょうがコロナの早期終息、安全にJリーグを運営することを考えるとまだ声を出して応援することは難しいのではないかと思っています。ここを破ってしまうと大袈裟な話ではありますがJリーグの開催が出来なくなることに繋がってしまいます。いつか声を出して、浦和レッズの最高にかっこいいチャントを歌える日まで今一度Jリーグのガイドラインを守り安全にJリーグが開催されるようにサポーターの皆様で協力していって欲しいと思います。

さあ、今夜は北海道コンサドーレ札幌戦です。かつての指揮官や選手が相手となる難敵相手に勝利し浦和の逆襲の狼煙を上げましょう。

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