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【注目記事】幼児期研究における倫理/Infoxication(情報中毒)の問題

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41 幼児期研究における倫理

研究倫理の問題が広がって色々な動きが出てきた。ニュルンベルク綱領を受けて、1964年と2000年に世界医師会(WMA)においてヘルシンキ宣言が採択された。基本原理は、以下の5つである。1.患者・被験者福利の尊重。2.本人の自発的・自由意思による参加。3.インフォームド・コンセント取得の必要。4.倫理審査委員会の存在。5.常識的な医学研究であること。最初は、医学研究、人間を対象とする生物学研究に適用された。現在では動物研究にまで広がってきた。

https://sites.google.com/site/hoikulab/home/studyandresearch/readarticles/1/8

The SAGE Handbook of Early Childhood Research (2016)の中の研究倫理に関する章を具体的な事例を含めてまとめてある。大学を含めた教育機関で研究を実施しようとする研究者に参考になる。幼児期研究は特に微妙な時期(インフォームド・コンセントをどう得るかなど)であるので、その点でも参考になる。

また、本文では、研究倫理が、ナチスのユダヤ人虐殺の裁判によって作られた1947年のニュルンベルク綱領を出発点として、2000年の世界医師会におけるヘルシンキ宣言の採択によって形成された流れとその内容についてまとめてある。研究に関わる人は読んでおくべきだろう。

42 Infoxication(情報中毒)の問題

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