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【アドラー実践】09 小学校時代の記憶はその人のライフスタイルを投影している

月曜日はアドラー心理学のトピックで書いています。
早稲田大学エクステンションセンター中野校での「アドラー心理学実践講座(全8回)」が終了しました。現在は、この内容を振り返りながら連載しています。

前回は、アドラー派のカウンセリングと心理療法の特徴について述べました。その特徴は人生の最も早い時期の記憶である「早期回想 (Early recollections) 」を材料として分析するということです。

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不思議なことに、早期回想としてクライエントに出してもらったエピソードはうろ覚えでも、脚色されていても、あるいは完全なフィクションであってもいいということです。

なぜならば、カウンセラーが早期回想から読み解こうとするのは、クライエントのライフスタイルだからです。そのライフスタイルは早期回想が脚色されていても、いや脚色されていればいるほど、そこに現在の自分が投影されていると考えられるからです。つまり、私たちが早期回想として思い出すエピソードは、自分のライフスタイルをそこに投影したものとして思い出しているのです。だからこそ早期回想はライフスタイルを知るための良い手がかりとなるのです。

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