2-教える技術19

【学びの場】06 学習者をそろえるための方法:学ぶ目的は1つではない

火曜日は「教える技術/学ぶ技術」のトピックで書いています。しばらく「学びの場とその設計」という話題で書いています。

前回は、グループ内の学習者をそろえることの2つ目として、すでに持っているスキルのレベルをそろえることを挙げました。これを確認するために「前提テスト」を受けてもらいます。前提テストは、このコースでトレーニングしようとするスキルの土台となっているスキルがあるかどうかを確認するためのものです。もしそれを持っていない場合は、それをまず習得してもらってから再度来てもらいます。そうすることでこのコースでトレーニングする内容が限定され、効果的になります。

グループ内の学習者をそろえることの最後、3つ目は、学習者の目的が一致していることです。「何かを学びたくて入門してくるのだから、学習者の目的はただ自分をトレーニングして必要としているスキルを身につけることではないのか」と考える人もいるかもしれません。もちろん特定の知識とスキルを身につけることは、何かを学ぼうとするときの中心的な目的になることは間違いありません。それを「習得の目的」と呼ぶことにしましょう。

では習得の目的以外の目的にはどのようなものがあるでしょうか。それは「居場所の目的」と「勲章の目的」です。順に説明しましょう。

ここから先は

861字
この記事のみ ¥ 100

ご愛読ありがとうございます。もしお気に召しましたらマガジン「ちはるのファーストコンタクト」をご購読ください(月500円)。また、メンバーシップではマガジン購読に加え、掲示板に短い記事を投稿していますのでお得です(月300円)。記事は一週間は全文無料公開しています。