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(064) 人生のペースメーカーとしての生産ノート

2020年8月6日(木)

皆さんも、いろいろなノートを使っていると思います。スケジュール帳や日記帳(ジャーナル)はたいていの人が使っていますよね。

スケジュール帳は、未来のスケジュールを記録するためのノート。日記帳は、すでに起こった出来事を記録するためのノート(ジャーナル)です。スケジュール帳とジャーナルを1つのノートにまとめる人も多いでしょう。

今日の話は、スケジュール帳とジャーナルのほかにもう一冊ノートを作るといいという話です。

・スケジュール帳以外に「生産のためのノート」を持つ

スケジュール帳は未来のスケジュールのためのノートです。ジャーナルはすでに起こったことを記録した過去に関するノートです。スケジュールは、それが起こるとすぐに過去のことになりますので、スケジュール帳とジャーナルを一体化するのは自然なことです。私もそうしています。

ちなみに、私が今使っているのは、無印のダイアリーです。最初に見開きのマンスリースケジュール、そのあとに左ページがウイークリースケジュール、右ページがメモのページが続きます。

で、本題は、スケジュール帳とジャーナル以外にもう一冊「生産のためのノート」を保とうという提案です。これを「生産ノート」と呼んでおきます。

スケジュール帳とジャーナルは時系列に支配されたノートです。必ず日時の情報が入ります。一方、生産ノートでは日時の情報が入りません。書いた日付を入れても問題ありませんが、入れなくてもその情報の意味が損なわれることはありません。これは、ジャーナルでは日付情報が必須であることと対照的です。

ちなみに、私が今使っているのは、MDノートのA5横罫のものです。A5判の大きさは無印のダイアリーの大きさに合わせています。

・生産ノートに何をどのように書くか

さて、この生産ノートに何を書くかということです。何でも書くことができます。日頃、読んだり、聴いたりしたことで、少しでも気になったら書き留めておきます。日付は不要です。月が変わったら「ここから◯◯月」というインデックスを貼っておいてもいいでしょう。だいたいいつぐらいかはそれでわかります。

項目は詰め込まないほうがいいです。上に紹介したMDノート横罫では、ページの真ん中の罫線が少し太くなっていて、ページを2分割できます。ですので、1ページに2項目の割合で書いています。メモが一行で終わってしまっても、残りは余白にしておきます。

というのは、あとで見直したときに、何か書き加えることが出てくるからです。次の項目を詰めて書いてしまうと、追記のための余白が取れません。

追記するときはペンの色を変えるといいかもしれません。最初のメモはブルーブラックで書き込み、1回目の追記は緑色のペンを使い、2回目の追記は赤で書くというように、自分でルールを決めておくといいです。赤のペンまで行ったアイデアは深いアイデアだということが一目でわかります。

外山滋比古先生の『思考の整理学』で紹介されているように、最初のメモのほとんどは使われることないけれども、数パーセントの確率で良いアイデアがあるので、それを別のノートに書き写しておくという方法もあります。

この記事の「ノートは一軍と二軍に分ける」というのも、同じ流儀ですね。

私はというと、ノートの種類を増やしたくありません。別のノートを広げるというちょっとした手間を省きたいのです。というわけで、私の生産ノートは一冊だけです。使われなかったメモは、追記されることもなく、そのまま朽ち果てるわけです。それはそれでいいでしょう。

・最終的には生産ノートからアウトプットしておく

では、生産ノートにたまったアイデアはどうするのでしょうか。最終的にはアウトプットします。そうすることで、安心して忘れることができます。アウトプットはデジタルの形でします。ブログやnoteに他人が読める形で書いて、公開します。

ブログやnoteに書くのは一義的には「自分のため」なのです。未来の自分のためのブログであり、note記事なのです。私は長い間ブログを書いていますが、そのブログを一番活用しているのは自分自身であると思っています。何度も自分のブログを検索して、「ああ、こんなことを書いていたんだ」と感心しています。

それでずいぶん助けられています。それは昔の自分が今の自分を助けているという構図なのです。ブログで最も重要な意味はそういうことだと思っています。

・生産ノートを持つと人生のペースメーカーになる

生産ノートを持つとどういうことが起こるでしょうか。時間から自由になることです。スケジュール帳やダイアリーは時間に支配されたノートです。私も、起こった出来事をメモしておきますが、まあ、ほとんど読み返しませんね。読み返してもあまり得ることがないのです。

一方、生産ノートは未来のためのノートです。こんなことやろう、あんなことしたい、という行動のスタート地点を示してくれるものです。それはある意味、自分の人生のペースメーカーのようなものかもしれません。

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