6-注目記事2

【注目記事】サバティカル休暇/知的な刺激を与えあう仲間/3歳までの記憶にアクセスできなくなる

土曜日は「注目記事とヒント」を書いています。Facebookでシェアした記事を取り上げて感想やコメントを書きます。定期購読者が増えるたびに、感謝を込めてその日の記事を全文公開にしています。

120 サバティカル休暇を作る

「人生100年時代」の到来を見据え、経済産業省の有識者研究会が報告書をまとめた。社会人が自らのキャリアや働き方を見直すため、国内外の大学院や専門学校、海外ボランティアなどで学び直す「サバティカル休暇」と呼ばれる有給の長期休暇制度の導入を企業に呼びかける。柔軟な勤務時間や学費補助など、働きながら学べる環境づくりも求める。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO27980590R10C18A3NN1000/

これが実現できれば、多くの大学院も社会人で活気づくのではないだろうか。社会人大学生に関する調査でも、学習継続の条件として学習に時間を割り当てられることが必要ということが明らかになっている。

とはいえ、実現するのはまだ先かもしれない。サバティカル制度が一般的な大学でさえ、この制度がそもそもなかったり、削減されつつあるのが現状だから。ちなみに、東京大学では勤務7年経過で半年から一年のサバティカルが取れる。早稲田大学では10年経過で同様のサバティカルが取れる。

とすれば、大学院の方でも半年あるいは3ヶ月くらいでコースを完了できるような柔軟な受け入れシステムを用意しておくことが必要になるだろう。

121 中高年では新しい知的な刺激を与えあうような仲間を作る

悠々自適に過ごせる人なんてそうはいないでしょう。それに気楽にのんびり過ごすなんて幸福そうだけれど、単なる生物だよ。
http://president.jp/articles/-/24556

94歳になるという外山滋比古さんは上のように述べて、歳をとるとともにより世界を広げていくことが大切だと主張する。

中高年になると世界が狭くなってくるから、新しい知的な刺激を与え合うような仲間が必要ですね。これは本を買ってくるようには簡単にできません。なぜできないのか。まず、年を取ると身近なところで群れて、離れた人に関心がなくなるから。そして自分に人を惹き付ける力がない。

ここでもまた仲間の必要性が説かれている。それも単なる「群れ」としての仲間ではなく、新しい知的な刺激を与え合うような仲間だ。それが中高年の課題なのだろう。

サークル、趣味の会、勉強会、読書会、運動体などそういう視点で考え直したい。

122 6歳ごろから3歳までの記憶にアクセスできなくなる

しかし、6歳ごろから子どもたちは記憶を失い始めることがわかりました。2005年にバウアー氏が行った実験によると5歳半の子どもは3歳での体験の80%以上を覚えていましたが、7歳半の子どもは40%未満の記憶しかありませんでした。この研究により、幼児は人生の最初のうちに作り出した思い出にアクセスすることができますが、これらの記憶の多くは成人になって経験する「忘れ」をはるかに上回る勢いで消えてしまうことが明らかとなりました。
https://gigazine.net/news/20180312-where-your-childhood-memories-went/

色々な人に早期回想を聞いてみても3歳以前の記憶を語る人はあまりいない。この研究によると、6歳以降にできる記憶のスキーマが支配的になるので、それ以前の記憶にアクセスできなくなるということのようだ。

もちろん6歳以前の早期回想が出てきても問題はない。それはおそらくバラバラの素材から再構成されたものだろう。アドラー心理学では早期回想には現在の自分が投影されていると解釈するので、その再構成の仕方そのものが、その人のライフスタイルを読み解くキーになるわけだ。

マガジン「ちはるのファーストコンタクト」をお読みいただきありがとうございます。このマガジンは毎日更新(出張時除く)の月額課金(500円)マガジンです。テーマは曜日により、(月)アドラー心理学(火)教えること(水)フリーテーマ(木)お勧めの本(金)連載記事(土)注目の記事(日)お題拝借で書いています。ご購読いただければ嬉しいです。

ここから先は

0字
この記事のみ ¥ 100

ご愛読ありがとうございます。もしお気に召しましたらマガジン「ちはるのファーストコンタクト」をご購読ください(月500円)。また、メンバーシップではマガジン購読に加え、掲示板に短い記事を投稿していますのでお得です(月300円)。記事は一週間は全文無料公開しています。