2-教える技術19

【研究を教える】(6) フィードバックが少ない

火曜日は「教える技術/学ぶ技術」のトピックで書いています。ちはる塾おとなの研究コースからのスピンオフ企画として、「研究を教える」というテーマで連載しています。

前回は、研究を教えることの難しさの4つ目として、締切がないこと、正解がないこと、ゴールがないことを取り上げました。普通の勉強であれば、締切があり、正解があり、これを習得すれば終わりというゴールがあります。しかし、研究ではこれらがないのです。このことは自由な感じを持たせるかもしれません。その一方で、研究がなかなか進まない要因となります。

今回は、研究を教えることの難しさの5つ目として、フィードバックが少ないことと、このまま進めていいのかわからないことを取り上げます。普通の勉強であれば、途中でテストを受けることで自分のレベルがわかります。それによって、このまま進めればいいのか、あるいは特にやらなければならないことがあるのかを確認することができます。しかし、研究では途中のテストをしてくれる人はいません。そのためこのまま進めていけばいいのか、何か変更が必要なのかというフィードバックを受けることが難しいのです。

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