4-お勧めの本19

【本】クリスティーン・ポラス『「礼儀正しさ」こそ最強の生存戦略である』:無礼の悪影響と礼節の大切さ

木曜日はお勧めの本を紹介しています。

今回は、クリスティーン・ポラス『「礼儀正しさ」こそ最強の生存戦略である』(東洋経済新報社, 2019)を取り上げます。


■要約

他人に無礼な態度を取ると自分が大きな損をするとわかっている人は多いけれども、逆に、礼儀正しく節度ある態度で周囲に接すると自分にも良いことがあることをわかっている人は少ない。そして礼節は努力次第で高められる。しかし、人との接し方についてのガイドラインもなく、トレーニング講座もないという会社は多い。

■ポイント

無礼な人がもたらすコストは大きい。主に次の5つ。

(1) 無礼な人は同僚の健康を害する。労働者の健康は共に働く人が協力的、友好的であるかどうかに影響される。
(2) 無礼な人は会社に損害をもたらす。無礼な人がいる職場の医療費があがるだけでなく、仕事への手抜きが増える。
(3) 無礼な人はまわりの思考能力を下げる。無礼な態度を一度体験しただけで被験者の集中力は下がる。
(4) 無礼な人はまわりの認知能力を下げる。専門家から侮辱を受けたチームは仕事でミスが多くなった。
(5) 無礼な人はまわりを攻撃的にする。一度侮辱的な扱いを受けると、他人に協力しようとする人は1/3に減る。

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