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ちはるのファーストコンタクト(2017年)

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2017年に書かれたマガジン「ちはるのファーストコンタクト」の記事をすべて収録しました。300本以上あります。
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#コラム

3月は割と好き。いろいろなことが始まるから。

2017年3月15日 (水曜日はフリーテーマで書いています) 3月は割と好きな時期です。いろいろな新しいことが4月から始まるからです。 もちろんこの時期は卒業式をはじめとしていろいろなことが終わる時期でもあります。でも、それは終わるというよりも「一区切り」をつけて、次へのスタートという意味合いが強いのだと思います。 大学の教員は毎年卒業生を出しては、すぐに新入生を迎え入れるわけで、終わりのないサイクルとも言えます。卒業式では、その年で定年を迎えた教員が挨拶をします。そ

【お題拝借】教授との信頼関係を作る方法

2017年2月26日 日曜日は「お題」の日なのですが、今回は質問がないのでフリーテーマで書きます。 「かやのみ日記帳」というブログで「研究室の教授との付き合い方を変えてうまくいった話。教授を共同研究者に引きずり込む」という記事の中にこんなことが書かれていました。 そして、こんなことも。 そういえば5年前のブログにこんな記事を書いていました。 院ゼミコラム(9):指導教員はあなたの研究を覚えていないあなたの指導教員は、あなたの研究を覚えていない。テーマくらいは覚えてい

学ぶだけでは不十分。何を学ぶべきかということを検討することを学ばなければならない。

2017年2月25日 (土曜日は昔のブログ記事を振り返って書いています) 「週末研究者」というカタチ「博士を増やす施策は間違いだった」の記事を引用したのをきっかけに、muto先生から、「週末研究者」のアイデアをいただいた。 学部からストレートに大学院に来るのではなく、すでに働いている人が、何年か休んで、大学院で学び、再び仕事に戻るようなパターン。あるいは、仕事を辞めずに、週末に研究を続けるパターン。このような人たちが増えれば、日本は文化的に豊かになれる、と。 さらには

出張中は文章は書けないのですが、逆にネタはたくさん浮かんできます

2017年2月15日 (水曜日はフリーテーマのコラムを書いています) 先週末は出張で講演をしてきました。このnoteの記事は毎日出したいという気持ちはあるのですが、出張中にも書き続けるのはなかなか難しいですね。もちろん、記事を書きためておいて、日付を指定して自動的に公開するという手段はあります。 自動公開という方法があることは知っているのですが、長年ブログを書き続けて、その機能を使ったことはありません。なんというかあまり使いたくない。書き溜めておいて順次出していくという

向後千春の「200字/1000字/1万字の法則」

2017年2月8日 (水曜日はフリーテーマのコラムを書いています) 研修設計の専門家であるRobert Pikeは、授業・研修・訓練の時間の区切りについて「90/20/8の法則」を提唱しています(『クリエイティブ・トレーニング・テクニック・ハンドブック[第3版]』)。 パイクの「90/20/8の法則」というのは次のことを示しています。 90分以内に1つのセッションを終わること(休み時間を入れる) 20分以内にペースを変えること(レクチャー、グループ活動、ビデオなど)

身体の自由が制約されると思考が自由になる。

2017年2月1日 (水曜日はフリーテーマのコラムを書いています) なんであっても自分の自由が制約されるのは嫌なものです。たとえば、会議中とか、授業中とか、電車や飛行機で移動中とか、講演を聞いているときなど。自分の身体があまり自由には動かせないときです。 最近気がついたのですが、こうした場合、身体の自由は制約されているのですが、その一方で思考はとても自由になるのですね。いろいろなことを自由に考えられる。特に、学会講演や研究会の発表を聞きながら、半分の注意は話に振り向け、

【お題拝借】アドラー心理学を知ってどう変わったか/社会人への授業や講演をするときの喜び

2017年1月29日 (日曜日は皆さんからの質問にお答えしています) 今回は「お題」を2ついただいております。 私がアドラー心理学を知ったのは、野田俊作先生を通じてです。もし私が変わったとしたら、それはアドラー心理学によってというよりも、野田先生の影響だと思います。野田先生はアドラー心理学にとどまることなく、科学を含み、科学を超えたあらゆるものの見方について教えてくれました。それは当時、実験心理学の一学徒であった私の考え方を大きく広げてくれるものでした。 当時に比較す

それは「努力」と呼ばれる形の完成形なのです。

2017年1月28日 (毎週土曜日は昔のブログ記事を振り返って書いています)  暑くても閉め切った体育館の中で、昼休みにバドミントンをしている。やはり休みを取っている人が多いのか、集まる人数も少なくなってきた。きょうは、たまたま一面に四人ちょうどのメンバーがそろったので、休憩なしに4ゲームを続けてやった。ばてばて。ふらふら。こんなにしんどい思いをしたのは、中学時代にテニス部に所属して、しごかれた時期以来のことだ。自分の限界を感じるまで身体を動かすということは、それ以来なか

マガジン記事を書く丁寧さは本の原稿を書くプロセスに近いものがあります。

2017年1月25日 (水曜日はフリーテーマのコラムを書いています) noteでこのマガジンを書き始めて1ヶ月になろうとしています。最初は自分の文章に値段をつけることに抵抗がありましたが、やっているうちにこれは良いシステムだということに気づきました。 読んでくれる人が確実にいるという意識のおかげで「書こう」という気持ちがわいてきます。 ブログですと、自分がわかっている部分はつい書き飛ばしてしまうのですが、そういった部分を丁寧に書こうという気持ちになります。この丁寧さは

マウンティング女子やマウンティング男子に声をかけてあげたくなる。

最近、「マウンティング女子」というのが流行っているらしい。「私の方が格が上」ということを、様々な方法で相手に知らせようとする行動だ。 「マウンティング女子の心理特徴6つと上手に付き合う対処法」という記事を読むと、マウンティングにはいろいろなパターンがあるらしい。こんな感じだ。 ・人にアドバイスをしたがるカウンセラー型 ・自分に自信たっぷりなプロデューサー型 ・「私って全然可愛くないし…」と言いつつ自慢する自虐型タイプ ・自分が会話の中心じゃないと気が済まないタイプ ・思っ

本当にやるべきことに手をつけないでいるために、いろいろな仕事を見つけてくる。

2017年1月6日 なにをやるのでも、自分の忙しさを理由にして、やらない言い訳をしてはいけない。 それは、それが「言い訳」だからではない。言い訳をしていると、まるで「その言い訳が本当のことのように」信じ込んでしまうからだ。一度それを信じ込んでしまうと、本当にやるべきことが、それ以外の忙しさで、できなくなってしまうことが習慣になる。 本当にやるべきことを最優先にするべきだ。何も言わずに、それに着手しよう。そうすれば、忙しさを言い訳に手をつけないという習慣はなくなるだろう。

小学生の頃、要約ができなかった。

2017年1月4日 今でこそ、分厚い本を要約して、1、2行にまとめてしまっているが、思い返してみると、小学生の頃、自分は「要約」ができなかった。 国語で、「この文章を要約して短くまとめましょう」という宿題が出ると、こう思っていた。 「なんで作者じゃないのに、まとめることができるのだろうか。作者じゃない自分がまとめたら、作者の意図とは違ったものになってしまうだろう。だから、短くまとめることはできない」 こういう論理だった。今書いてみても、正しいですね。だから、当時は要約

ネタ帳

2017年1月1日 2017年、あけましておめでとうございます。 去年の11月から始めた「note」の方でもよろしくおつきあいください。こちらでは、日誌的なブログというよりも、アドラー心理学、教える技術、研究のアイデアなど、思いついたことや考えたこと、感じたことを中心に書いていきます。 考えたこと、思いついたことは、分類せずに「一次メモ」として、一冊の手帳に通し番号をつけて書いていきます。これは、外山滋比古さんが『思考の整理学』(ちくま文庫, 1986)で紹介している方