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ちはるのファーストコンタクト(2017年)

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2017年に書かれたマガジン「ちはるのファーストコンタクト」の記事をすべて収録しました。300本以上あります。
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2017年11月の記事一覧

フェイクニュースの時代だからこその研究論文は読まれてなんぼ。

水曜日はフリーテーマで書いています。 研究論文を書くのは大変な仕事です。研究のアイデアを思いついて、文献を調べて、予備調査をして、本調査をして、データ分析をして、論文原稿を書き、査読者コメントに対応してやっと論文に掲載されるのです。もちろん採録されずに「リジェクト」という判定を受けることもあります。かかる時間は、少なくとも1年間、長い場合は数年かかります。 研究論文を世に出すのはそれほどまでに大変です。しかし、せっかく出版されたとしても、それが実際の読者の目に触れる機会は

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子どもに挙手をさせなくても良い授業は作れる。

火曜日は「教えること/学ぶこと」のトピックで書いています。定期購読者が増えるたびに、感謝を込めてその日の記事を全文公開にしています。 小学校の研究授業を見せていただいて、気づいたことがあります。それは「挙手」という教室文化です。先生が「これ、わかるかな?」と子どもに聞いて、(わかっても、わからなくても)手を挙げて、先生が指名して答えるというパターンです。 この「挙手の文化」は日本の教室の中ではとても当たり前の光景です。多分欧米でもアジアでも中東でもアフリカの学校でもそうな

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【アドラー実践講座】#06 自分のライフスタイルとうまくつきあう。

月曜日はアドラー心理学のトピックで書いています。早稲田大学エクステンションセンター中野校で開講中の「アドラー心理学実践講座」からの話題を取り上げてお届けしています。 今回は第6回目「”ライフスタイル” をコントロールする」です。 私たちが他の人を見るときは、その人の性格に注目することがあります。たとえば「おとなしい、社交的、嫉妬深い、サバサバしている」などです。このようにラベルづけしておくと、その人の行動が予測できるので便利だからです。しかし、その予測はしばしば外れます。

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【お題拝借】2本立て講演の面白さ。

日曜日は皆様からの質問やテーマをいただいて「お題拝借」で書いています。質問がないときは、フリーテーマで書いています。 今回は、質問がありませんので、「2本立て講演の面白さ」について書こうと思います。 昨日(11/25)、早稻田大学エクステンションセンター中野校の「レジリエンスセミナー」という企画の中で講演をしてきました。80人くらいの参加者が集まり、会場は熱気十分でした。全体は3時間半のプログラムで、前半では「面白がって働ける組織のつくり方~柔軟で折れにくい会社の理由~」

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【本】中谷彰宏『人は誰でも講師になれる』:講師という仕事を心構えと実務の両面から後押しする。

木曜日はお勧めの本を紹介しています。今回はこの本を取り上げます。 中谷彰宏『人は誰でも講師になれる』(日本経済新聞出版社, 2012) ■要約自分のやっていることが社会的に意味があると思うのなら、それを広めていく仕事もした方がいい。それがここでいう講師という仕事だ。この本は、講師になるためにどうしたらいいか、依頼されるためにどうするか、続けるためにどうするか、自分で主催するためにはどうしたらいいかということを心構えと実務の両面から後押しする。 ■ポイント講師の圧倒的な条

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ゼミ訪問を機会にして学生のことを学ぶ。

水曜日はフリーテーマで書いています。いつもご愛読ありがとうございます。定期購読者が増えるたびに、感謝を込めてその日の記事を全文公開にしています。 ゼミ訪問期間が終わって、通学生2年生は自分が行きたいゼミを選択する期間に入りました。今年は全部で29人の学生と面談をしました。この人数は例年並みです。5人ずつグループで来てもらって同時に面接するというスタイルです。基本的には学生の方にゼミを選ぶ権利がありますので、こちらは選考するというよりも、学生のことを色々聞いて学ぶという感じで

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【アドラー実践講座】#05 感情の意味を知ればコントロールすることができる。

月曜日はアドラー心理学のトピックで書いています。早稲田大学エクステンションセンター中野校で開講中の「アドラー心理学実践講座」からの話題を取り上げてお届けしています。 今回は第5回目「”感情” をコントロールする」です。 心理学では、感情 (affect) は持続する状態、情動 (emotion) は一過性のものとして区別しています。しかし、一般的には両方をまとめて感情と呼んでいます。 基本的な感情には以下のものが挙げられます。 ・ポジティブな感情:楽しさ、満足、安心、

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【お題拝借】noteで書いてきた1年とnoteの良さ。

日曜日は皆様からの質問やテーマをいただいて「お題拝借」で書いています。質問がないときは、フリーテーマで書いています。 今回は、質問がありませんので、「noteで書いてきた1年とnoteの良さ」について書こうと思います。 さかのぼってみると、2016年の11月からnoteで記事を書き始めました。そして12月には有料のマガジンとして「ちはるのファーストコンタクト」を始めました。そんなわけで、もうすぐnoteで書いてきた期間が1年になろうとしています。速いものですね。 最初は

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【注目記事】「人・本・旅」/小学校・中学校の不登校は4年連続で増加/iPadに書きながら授業をする

土曜日は「注目記事とヒント」を書いています。Facebookでシェアした記事を取り上げて感想やコメントを書きます。 52 「メシ・風呂・寝る」から「人・本・旅」へでは、どうすれば生産性を高められるかと言えば、僕はいつもこんなことを提案しています。労働時間を2時間×3、4コマにして、ちゃんと休んで、「人・本・旅」の生活をすることです。「人・本・旅」とは、人に会う。本を読む。最後の「旅」は、現場のことです。おいしいパン屋さんができたら、行って、買って、食べて、初めておいしさが分

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【連載】アンケート調査の基礎(第5回)アンケートの基本的な構成要素

金曜日は「オトナの研究」のサブテーマとして「アンケート調査の基礎」の連載をしています。アンケート調査は、重要な研究手法のひとつだからです。 前回は、アンケート実施の時期と回数を取り上げました。アンケート実施の時期と回数については、その目的によって、(1) 1回限りのアンケートで済む場合、(2) 事前と事後の2回とる場合、(3) かなりの期間を過ぎて新奇性効果が薄れた頃に行うフォローアップ調査を行う場合があります。 今回は、アンケートの基本的な構成について説明します。 ア

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特定の機能を持ったサービスの代替を探そうとするとけっこう大変ですけれども。

水曜日はフリーテーマで書いています。いつもご愛読ありがとうございます。定期購読者が増えるたびに、感謝を込めてその日の記事を全文公開にしています。 サイボウズLiveが終了するということで、ここしばらくはその後継となるサービスを物色しています。しかし、どうもしっくりこないですね。サイボウズLiveにはそれにしかない良さがあったということでしょう。それはシンプルで使いやすいということに尽きると思います。そしてユーザの自由度が高い。自分の好きなように使いこなすことができました。そ

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何かを学ぶときは、自分一人で読み、考え、練習する時間と、仲間の中で聞き、話し、協力して何かを作り上げる時間の両方が必要です。

火曜日は「教えること/学ぶこと」のトピックで書いています。ここしばらくは、授業や研修の設計と実施について書いています。今回は「個別化教授システム=PSI」の最終回です。 新しい知識を自分にあったスピードで、しかも完全に理解する方法として「個別化教授システム=PSI」を紹介しています。その特徴は以下の4点です。  (1) 講師は講義をせず、学習者は用意された独習教材を使って、自分のペースで学習を進める。  (2) 1つの学習ユニットが完全に理解できたかどうかは、通過テストに合

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【アドラー実践講座】#04 自分が所属しようとする共同体は自分自身で選ぶことができます。

月曜日はアドラー心理学のトピックで書いています。早稲田大学エクステンションセンター中野校で開講中の「アドラー心理学実践講座」からの話題を取り上げてお届けしています。 今回は第4回目「"所属" とは何か」です。 アドラー心理学では、人はまず所属(belongingness)を求めると考えます。なぜなら一人では生きていくことができないからです。小さいときには所属は生存のために必要です。成長してからは、所属は安全(家族)、遊び(友人)、生業(同僚)のために必要です。 この回は

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【注目記事】実際に会うことの重要性/スタディサプリはどのように破壊的か/独立系研究者として生計を立てる

土曜日は「注目記事とヒント」を書いています。Facebookでシェアした記事を取り上げて感想やコメントを書きます。 49 実際に会うことの重要性。また、直接対面の場は、イノベーションが生まれる場所であることも知られている。正式な会議や、ましてやバーチャルミーティングの中で、イノベーションが生まれることはほとんどない。創造的な考えは、大抵、何気なく同僚と話している時に生まれる。廊下で互いの状況について話す時や、休憩所でアイデア交換している時などだ。 イノベーションや協調に必

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