私の愛-5話-
カフェオレを飲み終わると、麗奈はバスの駅の方へ歩みはじめた。
バスに乗って電車に乗り換える駅まで来た。
駅は素通りして、しばらく歩く。
電車の中から見る街並みは歩くとゆっくり進んで、いつもと少し違っていた。
住宅街を抜けた先の綺麗な海に着いた。
麗奈は何も言わないまま階段に腰を下ろした。
私「麗奈…?」
麗奈「話、聞いてくれる?」
私「うん。」
麗奈が珍しく高圧的になった。
麗奈「私、ひまりとは正反対だと思うの」
私「どう言うこと…?」
麗奈「あ、電車が来る」
麗奈が電車の時間を気にするなんでおかしい。
それにもう電車は出発するのに…
麗奈「ごめんね。もうバイバイだ」
ひまり「電車もう出るから急がなきゃ!送るよ!」
麗奈「大丈夫。急がなくても平気だから、ひまりはそこにいて。」
そう言って麗奈は駅と海の間の踏切を渡ろうとした…
と思ったら、くるっと回ってこっちを向いた。
私「麗奈!?電車が!!!」
麗奈は小悪魔のような笑みを浮かべて、電車の下敷きになった。
麗奈が下敷きになったせいで電車は遅延。
麗奈の遺体を見ると髪は真っ赤に染め上げられて、ぐちゃぐちゃした肉片で飾られていた。
遠くで救急車のサイレンが聞こえる。
私(麗奈…綺麗だな)
麗奈の死に際の表情は初めてみる苦しんだ表情で…とても愛おしかった。
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