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ものがたりたち

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今まで書いた創作文をまとめたマガジンです
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記事一覧

バーチャルな恋が、リアルな愛に変わるとき

──── Grrrrrrrrrrr! 遠くに聞こえたその咆哮は、声だけで大物なことが分かった。全速で森…

41

十二月の蛍

ガチャン☆ 店の扉を開けた瞬間、ビアジョッキが合わさる音が耳に響いた。クリスマスイブだと…

39

想いを包む

───── 「美涼ちゃん、あがる前にカットしたペーパーを片付けておいてね」 作業台の上に…

88

2万キロ離れたキミと同じ月を見ている

西暦3020年、地球の自転が止まって20年。 今年も「WCM」がつつがなく行われた。 --*-- ――…

68

三本ゆびが青空に届いた夏

雨が強くなってきた。マウンドの明日香は、ポケットに入れたロジンバッグで指先を整えボールを…

54

雨にキッシュの花束を

ありふれた街に平凡な雨が降っている。平凡の反意語は非凡だけど、非凡ってポジティブな言葉…

53

思い出は消さないで

【 好条件:1ヵ月、部屋ごもりするだけで報酬は100万円!】 うさんくさい求人メールが気になるくらい金がない。3年間、派遣社員として働いた会社を突然クビにされた。「キミより優秀なロボットが導入されたから」という理不尽な理由。最近のロボティクスの進化は凄まじい。 『ロボットが人間の仕事を奪う日が来るかもしれません』 小学生のとき、教科書で読んだ未来が現実になった。自動運転が当たり前になりタクシードライバーという職業はなくなった。ミシュランの三ツ星レストランはすべてロボットシ

Haven't we met?

「明日、雨を降らせてね、と注文しておいたんです」 雨宿りをしていた本屋の軒先で、隣に並…

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しりとり

「しりとりしない?」 学校からの帰りみち。突然の言葉に彼は、どうしたの?急に? と笑った…

73

ダーカカカアカーカ

それはいつも 突然にやってくる --*-- 「新山、おまえのことが好きらしいよ」 修学旅行が…

60

記憶力のよいキミと物忘れがひどいボク

──── 「生クリーム買って来てくれた?」 あっ、と言ったぼくに妻の呆れた視線が向けられ…

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無言の音

“さようなら” って美しい言葉だよね 彼女はときどき変わったことを言う。なんで? と聞い…

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金曜日にさようなら

モゴモゴ言う癖、いつか直してね --*-- ぼくが想いを寄せるあの人は、三つ年上の先輩で同じ…

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