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不当判決を読んでいく

すっかり気分は這い上がってる

今日も見に行って、やっぱり悪者見参がはまるわね

明日からは議事録読みをしていきたい

しっかりした分析は追々とだけど、不当判決分析速報を触れておく

差別的取扱いのインパクトが響く

判決文の読み方

12ページからが、「当裁判所の判断」

全文読んでもらいたく、前半は、当事者の主張の要約だったりもして、そこの確認も大切だけど、ひとまず裁判所が何を言ったかの確認から


13ページ~

憲法13条違反のところなのだけど、あんなに釘さしたのに、結局、なぜか、親権の法的性質論から始まってしまっている

親権は、専ら子の利益を図るために行使することが予定されている上、権利であると同時に義務であるともされており、これを行使しないという事態は予定されていない。そうすると、親権は、子のための利他的な権限であり、その行使をするか否かについての自由がない特殊な法的地位であるといわざるを得ず、親権者自身の自己実現に資するものであることを考慮しても、憲法上の他の人権とは性質を異にするものというほかない。

関係がないはずだけど、親権の人権論をわざわざ
行使しないという事態は予定されていない、ってけっこうパワーワード?
行使させられなくされている方もいらっしゃるような???


14ページ

ようやく、養育権が登場するのだけど、切り捨て方がえげつない


養育権という基本的人権を保障することを文言上明らかにした憲法の規定は見当たらず、原告らの主張する養育権という権利の内容を直ちに一義的に特定することは困難である。

・・・「子を養育する意思と能力を有する親が、子を監護及び養育する権利」であるという養育権という権利の外延が明らかでなく、・・・

外延が不明だとして、中核的なものは特定できているよね、これ、きっと

15ページ~22ページ

憲法14条論がここから

今立法府が家族法制の見直しの段階だからこそシェアしたいのがここ

 国家が親権制度を構築するに当たっては、子の利益、特にその人格を発展させ、その手段として教育を受ける環境の整備を求める利益と、子が自律的人格として有する尊厳の確保という要請を調和的に達成することが求められているが、これに加えて、親が子を監護し養育することは、子の最善の利益に従って行動すると推定される親の監督下に置かれることによって、子の利益となるだけでなく、子との親密な人的結合を通じた相互作用により、自らの究極的な価値感を吟味する契機ともなり得る点において、親自身の人格的利益の一部を構成するともいうことができる。そこで、このような人格的利益をいたずらに害することがないようにすべきことも、上記立法裁量の限界を画する一要素であると解される。

ここはけっこういいことを言っている?!

本件差別的取扱い

=法律婚の関係にある父母が原則として共同して親権を行うことができるのに対し、法律婚の関係にない父母は、必ずその一方が単独で親権を行うもの

差別的取扱い自体は特に検討していないけど、該当するのでしょうね

17ページで、他の民法の規定を拾ったりして、次のようにいう

民法の諸規定や親権行使の性質等に照らすと、本件差別的取扱いの趣旨は、夫婦関係諸規定の適用がない法律婚の関係にない父母の関係は多様であり、本件法律関係と同様の関係を類型的に期待することはできず、実際にも、離婚した父母は通常別居し、両名の人間関係も必ずしも良好なものではない状況となることが想定されるものの、そのような父母の人間関係が良好でない場合であっても、法律婚の関係にない父母の一方を親権者として、親権者が適時に適切な判断をすることを可能とし、もって、子の利益を確保しようとする点にあると解される。このような本件差別的取扱いの趣旨に照らすと、本件差別的取扱いの立法目的は、親権者が実効的に親権を行使することにより、子の利益を図る点にあるといえ、合理的な根拠に基づくものと認められる。

類型的っていうワードが登場

18ページのところに頻出する「類型的」

子の父母が離婚するに至った場合には、父母が別居し、両名の人間関係も必ずしも良好なものではない状況となることが通常想定されることから、そのような両名が共同で親権を行使し、子の養育に関する事項を決するものとしたときは、類型的に、両名の間で十分な意思の疎通をし、的確な検討を踏まえて、適時に適切な合意を形成することができず、子の利益を損なうおそれがあるものと認められる。また、法律婚に至らない父母については、父母間・親子間において良好な関係を築いており、法律婚の関係にある父母に合理的に期待される状況と同様の状況にある者から、父母の関係が破綻し、日常的なコミュニケーションが図れない者まで、多様な関係性が想定されるところ、法律関係諸規定の適用がなく、本件法律関係と同様の関係を類型的に期待することはできないから、そのような父母が共同で親権を行使し、子の養育に関する事項を決するものとしたときは、両名の間で十分な意思の疎通をし、的確な検討を踏まえて、適時に適切な合意を形成することを類型的に期待することはできない。

離婚以外の法律婚に至らない父母にフォーカスすることで、多様性を否定しきれず生み出されたのが、類型的なるワードってことか

今日はここまで!

引き続き分析しながら、いざ、控訴審へ!!もう準備が進んでいる!

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