法制審議会家族法制部会ウォッチ3(部会長選任編)
自己紹介が終わり、さあ本題かと思うと、その前に、部会長の選任ほか、進行の上での説明がある
以上で,皆様方の紹介とさせていただきまして,引き続いて,部会長の選任に進みたいと思います。
部会長の選任を行っていただきますが,法制審議会令では,部会長につきまして,当該部会に属する委員及び臨時委員の互選に基づき会長が指名することとされております。
この部会は本日が第1回会議になりますので,部会長を互選していただく必要がございます。ただいまから部会長の互選をお願いしたいと思いますけれども,自薦又は他薦を問わず,御意見はいかがでございますか。御意見を賜れればと思います。
窪田委員,お願いします。
○窪田委員
それでは,私から本部会の部会長として,大村敦志委員を推薦させていただきたいと思います。本日も参考資料1-8として家族法研究会報告書が配布されておりますが,大村先生は座長としてこの家族法研究会の中心となってこられました。また,過去の法制審議会においても民法相続関係部会,特別養子制度部会の部会長を務められ,中間試案の公表の段階に至っている民法親子法制部会の部会長も務められています。大村先生は言うまでもなく,家族法についても大変に造詣の深い日本を代表する民法研究者ですが,こうした審議会,研究会においても大変バランスがとれたスムーズな議事運営を実現されておられます。本部会の部会長として最もふさわしい方だと考えて,大村先生を推薦させていただく次第です。
○藤田幹事 ほかの皆様方からは御意見いかがでしょうか。
沖野委員,お願いします。
○沖野委員
ありがとうございます。窪田委員の御推薦を受けまして,私も是非,大村委員にお願いできればと思うところでございます。理由は既に窪田委員がお伝えになったところでございますけれども,家族法の分野についての多くの著作,民法全般についての豊かな学識,また,冒頭でも御紹介があり,窪田委員がお挙げになりました近年の家族法の改正におきまして,特別養子制度部会,相続関係部会,進行中の親子法制部会など,部会長として,様々な意見のある難しい問題について立法作業として取りまとめをしてこられた,その手腕もまた衆目が一致して認めるところと存じます。先生の御知見やこれまでの御経験にかんがみまして,是非大村先生にお務めいただければと考えるところです。まさに適任の方と考えますので,同じように推薦させていただきます。
○藤田幹事 ほかに御発言,いかがでしょうか。
先ほど,窪田委員,沖野委員から,部会長として大村委員を推薦するとの御発言がありましたが,ほかに御意見がないようでしたら,部会長には大村委員が互選されたということになろうかと思いますが,皆様,よろしいでしょうか。
ありがとうございました。
それでは,部会長には大村委員が互選されたものと認めます。その上で,本日は法制審議会の内田貴会長に御出席いただいておりますので,ただいまの互選の結果を踏まえ,内田会長におかれまして,いかがでございましょうか。
○内田会長
法制審議会の会長をしております内田と申します。ただいま大村委員が互選されましたけれども,家族法を中心とする民法の分野における御業績,さらにはこれまでの法制審議会でのお仕事等に照らしまして,私も大村敦志委員が適任であると思います。互選の結果に基づいて,大村委員を部会長に指名したいと思います。
○藤田幹事 ありがとうございました。
それでは,ただいま内田会長から大村委員を部会長に指名していただきましたので,これをもちまして大村委員が部会長に選任されたということになります。
それでは,以降の進行につきましては大村部会長にお願いしたいと思います。
○大村部会長
ただいま部会長に指名されました大村でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
先ほど堂薗審議官の御挨拶にもございましたけれども,民法の家族法部分につきましては2010年代に入りましてから改正が相次いでおります。2011年に親権,18年に相続,19年に特別養子についての改正がなされました。現在は民法親子法制部会で親権のうち懲戒権に関する問題と,嫡出推定や否認などに関する問題が検討されているところでございます。
これらに続きまして,本部会では,先ほど御紹介がございました諮問第百十三号に基づき,子どもの養育に関わる問題を中心に据えて,離婚及びこれに関連する制度を見直すことが課題とされております。
これも先ほど堂薗審議官のお話にありましたけれども,子どもの養育に関する問題は,民法や民事手続法に関するものに限りましても,早急に対応すべき重要な問題が幾つもございます。実際にも様々な立場から様々な意見が示されているところでございます。また,審議の対象は広い範囲に及び得るところから,民法内外の他の制度との関連付けも問題になるなど,理論的あるいは制度的に難しい問題もございます。
そのため,二者択一の割り切った立法,あるいはすべての問題を解決できる立法を実現するというのには,なかなか困難なところもございますけれども,様々な要請を勘案しながら,少しでもよい立法を実現できますように,微力ながら審議を進めさせていただきたいと存じますので,皆さまの御助力をお願い申し上げます。
さて,この後の会議で私が出席することができないという場合にそなえまして,部会長代理を指名させていただければと思います。
窪田委員を部会長代理として指名させていただきたいと考えておりますけれども,窪田委員,お引受けを頂けますでしょうか。
○窪田委員 はい,承知いたしました。
○大村部会長 ありがとうございます。それでは,どうぞよろしくお願い申し上げます。
続きまして,審議に入ります前に,当部会における議事録の作成方法のうち,発言者名の取扱いについてお諮りをしたいと存じます。
まず,現在の法制審議会での議事録の作成方法につきまして,事務当局の方から御説明を頂ければと思います。
○藤田幹事 それでは,御説明いたします。
法制審議会の部会の議事録における発言者名の取扱いにつきましては,かつては発言者名を明らかにしない形で逐語的な議事録を作成した時期もありましたが,平成20年3月に開催されました法制審議会の総会におきまして,それぞれの諮問に係る審議事項ごとに,部会長において部会委員の意見を聴いた上で,発言者名を明らかにした議事録を作成することができるという取扱いに改められたところです。その上で,御参考までに申し上げますと,この総会の決定後に設置されました民事法関係の部会では,いずれも発言者名を明らかにする議事録を作成するものとされております。
したがいまして,当部会の議事録につきましても,発言者名を明らかにしたものとするかどうかといったことを含め,御検討いただく必要があるのではないかと思っております。
まず,現状につきましては以上です。
○大村部会長 ありがとうございました。
それでは,今の藤田幹事からの御説明につきまして,御質問あるいは御意見があれば頂戴したいと思います。いかがでございましょうか。
よろしいでしょうか。それでは,特段の御意見がございませんようですので,当部会では審議事項の内容等に鑑みて,発言者名を明らかにした議事録を作成するということにさせていただきたいと存じます。よろしゅうございますでしょうか。
ありがとうございます。では,そのようにさせていただくことにいたします。
この本題に至るまでのやりとり、ここまでで3000字を超えるので、ここで一区切りにするけども、こうやって、我々国民も楽しくウォッチできる議事録が作成されることになったということがわかる
そして、部会長に選任された大村先生、さらに、部会長代理に指名された窪田委員という民法の先生方に、法制審議会家族法制部会の協議が冷静に進行することへの期待が膨らんでいくのである
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