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オレンジパレードの余韻の中で<最高裁パブコメを読もう4>

昨日読んでいて、悪用の仕方がわかったからか、ビューが伸びてます

よき写真は、Coそだて仲間が撮ってくれていました!

3 親子交流に関する裁判手続の見直し
⑴ア(親子交流に関する保全処分の要件を緩和した上で、子の安全を害するおそれがないことや本案認容の蓋然性が認められることなどの一定の要件が満たされる場合には、家庭裁判所が暫定的な親子交流の実施を決定することができるものとするとともに、家庭裁判所の判断により、第三者(弁護士等や親子交流支援機関等)の協力を得ることを、この暫定的な親子交流を実施するための条件とすることができるものとする考え方)について
裁判実務上の支障が生じるおそれがあるとの意見が大勢を占めた。例えば、以下のような指摘がされた。
○ 親子交流に係る事件では、同居親・別居親のいずれかの立場に偏ることなく、当事者双方から丁寧に事情を聴取し、課題を把握して当事者と共有し、課題の解決に向けた働きかけや調整を行い、その結果を分析・評価するといった過程を繰り返しながら紛争解決を目指す審理の手法が指向されているところ、硬直的に一定の要件の下での暫定的な親子交流の実施が求められる結果、現在指向されている手続進行が困難となるおそれがある。
○ 父母間の葛藤の高い事案において、さまざまな判断資料の収集や諸要素の検討、慎重な働きかけといった過程を経ずに、拙速に親子交流を命じることになると、更なる紛争の激化を招き、又は父母の葛藤下にある子の実情を踏まえたきめ細やかな対応とならず、その拒否感や心身の不安定さを助長するなどのおそれがあり、かえって早期の紛争解決や安定的な親子交流に向けた調整が困難となるおそれがある。
○ 調停成立前又は審判前の段階で暫定的な親子交流を命じることは、同居親及び子において、裁判官及び家庭裁判所調査官の中立性・公平性に対する疑念、不信感を抱かせるおそれがあり、調停・審判における手続進行や調査に支障を来すおそれがある。
その他、本案認容の蓋然性の心証を形成するためには、当事者からの事情聴取や子の調査等が必要であり、そのためには相応の期間を要すること等を指摘する意見があった。
また、後記イの案と併せ、このような制度を採用する場合には、父母が高い葛藤状態にある中での介入を可能とする専門性及び機動性がある第三者機関の存在が欠かせないとの意見や、中間試案に挙げられている「第三者」について、親子交流支援機関が充実していない地域があること等を指摘する意見などもあった。
 
⑴イ(家庭裁判所は、一定の要件が満たされる場合には、原則として、調停又は審判の申立てから一定の期間内に、1回又は複数回にわたって別居親と子の交流を実施する旨の決定をし、【必要に応じて】【原則として】、家庭裁判所調査官に当該交流の状況を観察させるものとする新たな手続(保全処分とは異なる手続)を創設するものとする考え方)について
裁判実務上の支障が生じるおそれがあるとの意見が大勢を占めた。例えば、以下のような指摘がされた。
○ 親子交流に係る事件では、同居親・別居親のいずれかの立場に偏ることなく、当事者双方から丁寧に事情を聴取し、課題を把握して当事者と共有し、課題の解決に向けた働きかけや調整を行い、その結果を分析・評価するといった過程を繰り返しながら紛争解決を目指す審理の手法が指向されているところ、硬直的に一定の要件・期間の下で親子交流の実施が求められる結果、現在指向されている手続進行が困難となるおそれがある。
○ 父母間の葛藤の高い事案において、さまざまな判断資料の収集や諸要素の検討、慎重な働きかけといった過程を経ずに、拙速に親子交流を命じることになると、更なる紛争の激化を招き、又は父母の葛藤下にある子の実情を踏まえたきめ細やかな対応とならず、その拒否感や心身の不安定さを助長するなどのおそれがあり、かえって早期の紛争解決や安定的な親子交流に向けた調整が困難となるおそれがある。
○ 家庭裁判所調査官を関与させる趣旨・目的が不明確であり、その本来的な役割が後退せざるを得ない。家裁裁判所調査官が調査として親子関係を観察する際には、対立点の調整を経て、父母や子と面接し、それぞれの認識や感情、特性等を把握した上で試行的な親子交流の可否、条件等を判断し、その目的を当事者と共有して臨み、分析・評価を行うのであって、画ー的な要件・期間の定めの下に命じられた親子の交流に単に立ち会うだけでは、適切な分析・評価を行うことはできない。
○ 現在実務上行われている試行的な親子交流においては、家庭裁判所の中立性に対する当事者の信頼が重要であるところ、試案にあるような親子の長期間の断絶を避けるための履行確保の意味合いが強い手続に家庭裁判所調査官を立ち会わせることは、審理自体が特定の方向性を持ってされているかのような印象を与え、同居親及び子において、裁判官及び家庭裁判所調査官の中立性・公平性に対する疑念、不信感を抱かせるおそれがあり、その後の手続進行や調査に支障を来すおそれがある。
その他、「一定の要件」が定型的に判断し得るものでなければ早期に判断することができない一方で、子の福祉を確保する観点から本案認容の蓋然性に近いものとすると、「一定の期間」内に実施するとの規律になじまないといった意見、裁判所が個別の事案に応じた裁量を有するものとする必要性を指摘する意見、不服申立手続や決定に従わない場合の規律・方策の検討の必要性を指摘する意見などがあった。
 
(注2)(前記ア又はイの手続において、家庭裁判所が、父母双方の陳述を聴かなければならず、また、子の年齢及び発達の程度に応じてその意思を考慮しなければならないものとする考え方)について
仮に前記ア又はイの制度が設けられるとすれば、子の最善の利益について判断するためには、父母双方の陳述を聴取し、子の年齢及び発達の程度に応じてその意思を考慮することは当然に必要であるといった意見が多かった。
もっとも、そのこと自体を否定するものではないものの、上記のようにして丁寧に審理を行うことを指向するほどに本案に近づくため、審理に相応の期間を要することになり、制度を設ける意義が失われるのではないかとの指摘もあった。
 
(注3)(アの考え方に加えて、調停又は審判前の保全処分として行われる暫定的な親子交流の履行の際にも、家庭裁判所が、家庭裁判所調査官に関与させることができるものとする考え方)について
裁判実務上の支障の観点から、以下のような意見が多かった。
○ 家庭裁判所調査官は、中立的な立場から調査を行うことが求められるところ、暫定的な親子交流の履行に家庭裁判所調査官を関与させる目的が不明であり、家庭裁判所調査官の中立性・公平性に対する当事者の信頼が損なわれる結果、保全処分後の審理や調査に支障
を生じるおそれがある。
 
4 養育費等に係る金銭債権についての民事執行に係る規律
(注1)(養育費、婚姻費用の分担及び扶養義務に係る金銭債権についての民事執行における債権者の手続負担軽減策として、1回の申立てにより、債務者の預貯金債権・給与債権等に関する情報取得手続、財産開示手続、判明した債務者の全ての財産に対する強制執行等を行うことができる新たな制度を設けるべきとの考え方)について
具体的な規律が不明であることから、具体的な検討は困難であるとしつつ、執行手続を円滑に実施するという観点から、以下のような点を指摘する意見があった。
○ 現在は、当該財産の価値や執行に要する費用及び時間に加え、債権者及び債務者の財産状況等を総合的に考慮して、差押えの対象となる財産を債権者が選択している。財産調査手続で債務者の財産が複数判明した場合に、執行裁判所がどの財産を差し押さえるべきかを選択することは不可能であり、裁判所の中立性にも反する。差押えの対象の選択に債権者の関与は必要不可欠である。
○ 財産調査手続の結果判明した財産について当然に差押えが申し立てられるとすると、例えば、預貯金債権の金額が少額であった場合には、取立てに要する贅用の方が多額になったり、換価可能性の低い財産についても差し押えることになるなど、かえって債権者の負担が増えるおそれもある。
○ 財産調査手続において判明した財産が少額である場合など、債権者が手続遂行の意思を喪失した場合には、申立ての取下げを擬制する制度又は手続の取消しに関する制度を設けるべきである。
○ 仮に、給与債権に特化して本制度を設けるのであれば、上記のような問題点が相当程度小さくなるように思われる。

まだ、裁判所に信頼があるとでも、勘違いしているのかな?

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