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法制審議会家族法制部会第37回会議議事録読む3~棚村委員・落合委員・石綿幹事・赤石委員・北村幹事

共同親権にしよう

法務委員会ウォッチ始まる

産後クライシスについては、もっと周知の上予防が徹底されたい

よいりこん

養育権というキーワードで最高裁裁判例サイトにヒットする


来週こそ国会目が離せない

親心を共鳴させて行動力を発揮して日本を変える
連鎖していくといいな~

議事録読む
ラスト3になった

○棚村委員

 私の方から3点申し上げたいと思いますが、基本的には要綱案の修正されたもの、それから附帯決議について賛成をさせていただきたいと思っています。御懸念の点はこれまでもいろいろ表明されてきて、大方の合意があるものもあれば、そうでない理解もあるかもしれませんけれども、特に私の方からは3つ触れさせていただきたいと思います。
 一つは、十分議論が尽くされていないのではないかとか、拙速ではないかというような御意見についてです。これまでの私が関わった法制審議会ですと、短いものですと本当に1年足らずで10回ぐらいというのがありました。しかし、今回のは国民の関心も高い大きな問題であるということも含めて、37回という回を重ねて3年弱という、家族法研究会というところでの論点整理も含めますと、かなりの時間を費やしながら、割合と慎重にパブコメなんかも取って整理していただいてやってきたという感じを持っております。それから、法務省の事務当局では関連する実態調査、海外調査を含めて、自治体とのモデル事業などの調査研究業務も進めてこられました。その中で、関係機関との連携を模索し重視するという姿勢もあって、これは2番目にも関わるわけですけれども、法務省での法整備とか民事法制の見直しというところだけではなくて、皆様の御意見にもありますように、できる限り法改正のための基盤とか条件整備ということへも大分配慮されたと評価しています。
 そして、3番目では、これも皆さんの一致した意見だと思うのですけれども、法の見直し、あるいは法制度を見直すということが主たる任務ではあるのですけれども、では変わったときにどういう影響とか運用がされるかということが重要な問題だと思います。そこで、法制度が変わって、あるいは作られて、運用もある程度どう動くかというのが見通せても、支援ということがないと当事者の皆さんが利用できないとか、届かないということが起こります。ですから、そういう意味では法整備と運用と支援というのはセットで考えなければいけない。ただし、限られた時間の中でどこまでそれを見通したり、影響を考えられるかということもあります。また、支援は関係する省庁や機関がどれくらい協力していただけるかということに頼らざるを得ないということで、いろいろな課題はあると思いますけれども、その3点の部分から、今日の要綱案の修正案、それから附帯決議については是非賛成したいと思います。特に附帯決議につきましては、御意見を頂いて、法制審でここまでできるかなということで、なかなか厳しそうだなという意見も当初申し上げました。しかし、何とか事務当局には頑張っていただいて、隣に法制審の会長もいらっしゃいますので、ある意味では、そういう中でどこまでぎりぎりできるかということで調整もしていただいたという点で、大変感謝申し上げております。
 私自身も、ほかの委員の皆さんの熱心な議論に啓発されたり、勉強させていただいたりということもありました。それから大村部会長を始め事務当局が非常に丁寧に配慮をしていただいて、様々な意見にも耳を傾けていただいてまとめていただき、そういう意味で、個人的にも幾つかの点では足りないかなとか、自分の意見と違うというところはありましたけれども、全体としてこういうようなことで一歩でも二歩でもこどもたちの利益のための法改正にという点では、皆さん一致して考えてこられたと感じております。その結果、今回の要綱案の取りまとめ、附帯決議案に至ったわけでして、それぞれの部分について懸念とか心配とか不安というのはあるかもしれませんけれども、これから法の改正だけではなくて運用をしっかりしていくということと、それから支援についてもできるだけ取り付けるということで、賛成させていただきたいと思います。ありがとうございました。
○大村部会長 ありがとうございます。棚村委員からは、基本的には賛成であるという御意見を頂きました。その上で、審議のプロセス、それから事務当局の御対応、そして今、最後にも触れておられましたけれども、運用や支援については不確実な面は残るけれども、万全の努力をしてほしいという御要望を頂いて、全体として賛成であるということだと承りました。ありがとうございます。
 そのほか、いかがでございましょうか。

棚村委員 賛成

○落合委員

 委員の落合です。赤石委員がおっしゃったことで、私も少し気になったのですけれども、赤石委員のおっしゃったことは、例えば親権者が離婚後も両親になると、何かで所得制限があるような場合に、所得の多いほうの人、同居していない人、監護していない人でも、そちらの方の所得が適用されるかもしれないとかいうことですよね。そういうことについては割と議論が少なかったように思います。それは附帯決議に本来入れられたら良かったかもしれないです。このようなことが起きないようにするには、それはどのようなロジックを考えておいたらよいでしょうか。親権が両方になって、監護親も決めないというような場合、そのまま適用するとやはり所得の多いほうを見てしまうように思うのです。そうならないような歯止めというのはどうやったら掛けることができるでしょうか。少しその方法、可能性だけでもどなたかが案を出していただけるといいかなと思います。何か非常に起きそうなことのような気がしてきました。
○大村部会長 ありがとうございます。赤石委員がお示しになった御懸念について、皆さんの方で何か御意見があればという御要望と承りました。何かもしあれば、今御発言いただきたいと思いますし、あるいはまた後の方で、もし時間の余裕があれば、その際に御意見を頂戴するということでもよろしいかと思いますが、何かどなたかありますか。

払える親には払ってもらおうよ

○石綿幹事

 幹事の石綿です。社会保障の方の勉強が不勉強ですので、詰められた議論ではありませんが。落合委員が今、監護親は定めないとおっしゃいましたが、ここの部会での提案は、監護者指定をすることが必須ではないということなので、法的に監護者を定めなかったとしてもこどもを主に監護する者というものはいることがあると思いますので、それを一つの基準とすることはあり得るかもしれません。要は法定養育費のところで出てくるような監護を主として行うものというような考え方が一つの鍵になってくるのではないかと思います。これはまた別途、社会保障の方で詰めていく話かと思いますが、民法の視点から見たときに、一応のお答えということで、すみません。
○大村部会長 ありがとうございます。今の御発言は、法定の権限の分配と実情の差というのがあるので、それを考慮して考えることになろう、社会保障法の領域ではそういう考え方が採られているのではないかといった御理解を示されたということでしょうか。
○石綿幹事 社会保障法の方では自信はないですが、少なくとも今回民事法では、法定養育費でそういう概念が出ているので、それが一つのキーになり得るかと意見です。
○大村部会長 分かりました。そうした御意見として承りました。
 ほかにはいかがでしょうか。

研究者だけの方が答えを早く出せたと思う

○赤石委員

 ありがとうございます。赤石です。税法は主たる監護者が税控除を受けるという規定にはなっていません。
○大村部会長 ありがとうございます。赤石委員からは税制上の御懸念を示していただいておりますけれども、落合委員からの御質問もありましたが、この部会でどのような考え方が採られているのかということについて、先ほど石綿幹事から一つのお考えが示されたかと思います。それを越えて、税法上の規律がどうなるべきだということについて、ここで扱うということは必ずしも適切ではないと思いますので、今のようなやり取りを記録にとどめるということにさせていただきたいと思います。
 ほかにはいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
 それでは、皆様から御意見を賜りましたので、少しここで休憩をさせていただきまして、それから改めて再開をしたいと思います。現在14時30分ですので、14時45分まで休憩いたしまして、その後、再開したいと思います。休憩いたします。
 
          (休     憩)
 
○大村部会長 それでは、おそろいになったようですので、再開をしたいと思います。
 休憩の前に要綱案(修正案)と、それから附帯決議案について何人かの委員、幹事から御意見を頂戴いたしました。それを受けまして、私といたしましては、この部会としての取りまとめをするのに熟している状態に至っていると考えますので、要綱案と附帯決議についてお諮りをしたいと思います。
 本日はウェブ会議を併用した議事進行をしておりますので、念のためウェブを利用して出席されている委員の皆様方と適時の意思疎通が相互に可能な状態になっているということを確認させていただきたいと思います。お手数をお掛けいたしますけれども、ウェブ会議の方法で出席しておられる委員の方々は、私の声が聞こえていらっしゃるということであれば、挙手ボタンを押すという方法によってお知らせを頂きたいと思います。事務局の方で、各委員と意思疎通が可能な状態になっているかどうか確認をしていただければと思います。
 挙手された方は手を下ろしていただいて結構です。ありがとうございました。それでは、ウェブで出席の委員の方々も相互に意思疎通が可能であるということを確認させていただき、部会長の私を除く委員の方々のうち22人が本日、御出席であると今、数えていただきました。これで定足数を満たしていることが確認できたということを御報告申し上げます。
 それでは、これから要綱案と附帯決議について個別に、それぞれにお諮りをさせていただきたいと思います。
 まず、要綱案の方ですけれども、あらかじめ事務局の方に寄せられている御連絡によりますと、原田委員は要綱案の採決については棄権をされると伺っておりますけれども、そのような理解でよろしいでしょうか。
 ありがとうございます。
 そのほかに、もし要綱案の採決について棄権をする委員がいらっしゃいましたら、挙手をお願いいたします。
 大丈夫ですね。ありがとうございます。
 それでは、原田委員は棄権をされていると受け止めさせていただきたいと思います。それから、過去の法制審議会の取扱いを調べていただきましたけれども、議長も採決の際には棄権をするというのが慣例になっているようでございます。そのため、原田委員と議長である私を除いた出席委員の皆様に要綱案についてお諮りするということにさせていただきたいと思います。
 これまでの議論を伺っていますと、赤石委員、それから戒能委員、そして柿本委員のお三方は、要綱案の取りまとめの内容に反対であるという御意見を表明していただいていると理解をしております。他方で、他の委員の皆様方は、部会資料37-1のとおり要綱案を取りまとめるということに特段の御異議はないと認識をしております。
 もし今私が申し上げたお三方の中で、いや、自分は賛成なのだという方がおられれば、言っていただきたいですし、反対にほかの委員の方々の中で、自分は反対だという方がいらっしゃれば、ここでおっしゃっていただきたいと思いますけれども、今のような私の認識で合っているでしょうか。大丈夫でしょうか。
 ありがとうございます。それでは、今のような意見分布であるということで、この部会としては賛成多数によって要綱案を取りまとめさせていただいたということにさせていただきたいと思います。ありがとうございます。
 続きまして、附帯決議の方についてお諮りしたいと思いますけれども、本日の御議論を伺っておりますと、赤石委員は反対ということなのではないかと理解を致しました。ほかの委員の方々の中で、もし反対だという方がいらっしゃるようであれば、挙手を頂ければと思います。
 戒能委員は反対ということですね。
 オンラインの方々も含めて、ほかの方々は御異論はないと受け止めさせていただいてよろしいでしょうか。
 ありがとうございます。それでは、2名の方々が反対、賛成が多数ということで、附帯決議を取りまとめさせていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。
 ありがとうございます。それでは、この部会といたしましては、附帯決議につきましても賛成多数ということで取りまとめをさせていただきたいと思います。
 今後、法制審議会の総会がございますけれども、その総会までの間に、本日取りまとめを頂きました要綱案、そして附帯決議につきまして、誤記やその他の形式的な字句の修正を要するという点が出てくるかもしれません。その場合には慣例に従いまして、部会長である私と事務当局の方に御一任を頂きたいと思いますけれども、この点についてもよろしいでしょうか。
 ありがとうございます。それでは、この点につきましてはそのような形で取り扱わせていただきたいと思います。
 それでは、本日取りまとめいただいた要綱案と附帯決議について、事務当局の方から今後の予定についての御説明を頂きたいと思います。

税控除のことに必死になって、休憩に突入

○北村幹事 

事務当局でございます。要綱案と附帯決議につきましてお取りまとめいただきまして、ありがとうございました。部会長から御説明がございましたけれども、もし今後、要綱案や附帯決議について誤記などの形式的な字句の修正をする必要があり得る場合には、部会長と事務当局に御一任いただいたということで、しっかりとそこはさせていただきたいと思います。
 その上で、今後の予定なのですけれども、2月には法制審議会総会が開催されますので、本日お取りまとめいただきました要綱案と附帯決議につきましては総会で御報告させていただき、総会委員の皆様に御審議いただくことになります。その上で総会の了承を得られましたら、法務大臣への答申がされるという流れになります。この答申の際には、要綱のほか、本日お取りまとめいただいた附帯決議についても法務大臣にお渡しすることになります。
○大村部会長 ありがとうございました。
 それでは、本日の会議の冒頭で申し上げましたとおり、一部の委員、幹事から、この機会に御発言の希望があると承っておりますので、要綱案と附帯決議が取りまとめられたということを踏まえまして、御発言の希望がありましたら、御発言を伺いたいと思います。何かありましたら挙手を頂ければと思います。
 戒能委員、佐野幹事、石綿幹事、武田委員、赤石委員、オンラインは大石委員ですね、もし今の段階で、私がお名前を呼ばれた方以外に挙手されている方がいたら、申し訳ありませんが、声を出してその旨をおっしゃっていただければと思いますが、大丈夫でしょうか。では、取りあえず、今の方々に順番に御発言を頂きたいと思います。

何も語らずに棄権もあり取りまとめられる

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