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240613共同親権集会でお話することについて

スライド準備中
参考になつかしいnoteを掘り起こしたりして

6月13日に院内集会でお話する機会をいただいた

法改正の要点と個人案件の臨み方というテーマをいただく

共同親権を求める弁護士の会として、同志と参加するのだけど、もっぱら喋る予定

新民法について

歓迎モードではあったけど、全くもって完璧なものといった理解をしているわけではない

課題については認識していて、引き続き、最高裁の判断を仰ぎ、是正されることに期待するほか、見直し議論は続いていくことになると思う

特に、非婚差別が撤廃されきっていないことや、不穏を覚える、監護者指定制度の残存については、意識しておいた方がいい

それはそれとして、短い時間なので、個別事案の攻略論が大切と思うので、新民法活用法について絞っていく予定

施行前の戦略というわけだけど、成立・公布前からの取り組みと同じだろうという考えにある

RK式共同監護型解決例を紹介していくことでイメージに貢献したい

昨年の戸籍時報7月号に寄稿した離婚訴訟係属後の共同監護型和解が一番標準的で、ひとまず、それを参考にアプローチしていくのがよいと思っている

これが奇跡の1件というわけではないというのがミソである

なかには、まるで魔法のごとく、離婚訴訟係属に至り、もう終盤の検討段階というときにまさかの訴えの取り下げとなって、家族が続くことも実際にあったので、そういうチャンスだって狙っていってよいのである

控訴審係属まで至りながら、月2回の交流を合意したので、控訴審も早々に終了させ、その後順調におやこの時間を開拓していった例もある

戦略として紹介しているとおり、離婚請求棄却判決という実績も重ねてあったりして、連れ去り事案に対する勝ち逃げを許さないアプローチはもっと大切に活用していくといいと思っている

和解による調整に至るも、離婚請求棄却がベースだから、対等な展開が期待できる場合がある

別居5年経過した事案でも離婚請求棄却をこのタイミングで獲得すると、新法の恩恵を得られる可能性があって、今一番参考になると思う

たまたまの事案がこれだけ続くという好運なわけではなく、やはり、常に一定の方向性で取り組んでいる成果なのではないかという期待はある

連れ去りがあっても、
合意による解決が鍵となるのである


最も高葛藤化を招くといわれるカテゴリーとして、連れ去りから、子の引渡し請求が認容され、立場が逆転してしまう事案などがそれに分類されることがあるが、そういうケースでも、うまくすることで、月1宿泊付の他、日常的な間接交流が生活に取り込まれて、親子らしさを守っていく例もある

振り返れば、常々、親子が別居しているという家族において、どう子育てをしていくかという類型に専念している取り組みの中でさえも、家族は多様である

参考にしたいのは、やはり、別居協議にも関わり、解決後月2回の交流で合意しながらスピード解決した事案などもある

あるいは、月に1回の合意までで、宿泊付合流についてまでは、その時点では合意はできず、ただ、努力規定としては掲げて離婚が成立した後、実際には、毎週末交流へと自然に展開し、宿泊も叶ったような例もある

これらの極意は常々、共同養育できるまで離婚しないスタンスにより、まるで、裁判手続を通して、共同親権共同監護について学び、実現していく機会として活かすことにある

この戦法を支える柱としては、弁護士の役目としての紛争解決をすること、これは、財産分与など離婚に伴う事項については主張は尽くしつつも争わずに、解決を目指すということになる

そして、これは、主にCoそだてコーチから学び得るものが大きいのだけど、揉めない関係性を確立していくことが、共同監護をストレスなく続ける秘訣になっていく

Coそだてでは、不定期ながら合宿をするなどして学びを深めたりして、共同監護を開拓していっており、実績となる仲間が増えていったりしている

オンラインサロンCoそだてとしてパブコメに参戦してきたもので、これは法制審の部会でも取り上げられた

おやこの時間に特段の支援機関の利用もないし、相手との係争状況は激しく、裁判手続を重ねるような現場で、一番共同監護を実現していくような実感がある

もちろん全員が万事解決というわけではないものの、傾向としては、他にはないのだと思う

妙に相手との調整とか気を使うこともないから、一方親へのエンパワメントだけで、充実した親子交流が実現していったりしているのである

実践的なノウハウについては、毎月2回、第2、第4金曜夜にZOOMで開催しているCoそだてミーティング、通称、Coそミィが有効!

さて、現行法の中で、ここまで攻略している中で、共同親権法の構造を知ることで、一層、対策はしやすくなるものと期待している

この構造を知るには、不当判決が参考になる

単独親権制の違憲性を問う国賠訴訟を通した議論の中で、現行法が、婚姻中のみ共同親権の理由は何なのか、というものがあり、それによると、婚姻中の父母は、夫婦関係諸規定の規律を受けるから、共同親権が可能であり、婚姻外の父母は、そういう規律がないから、不可能なこともあるので、一律単独親権なのだ、というざっくりとそんなことが語られていることがわかってきた

夫婦関係諸規定というのは、要は、民法752条の夫婦間扶助協力義務がそれであり、これが共同養育責任の根拠規定になると説明される

これは改正法ではないので、今ある法律を活かして、共同養育を実現していこうというのは、施行を待たずしてできるのだと理解してよい

離婚を巡る問題に直面する当事者は、婚姻届を出して法律婚となっていることが多いのだから、ぜひ婚姻の効果をフルに活用するのがよい

法改正のポイントの理解にも結びつくのだけど、夫婦関係諸規定のない非婚の父母が共同親権を可能にするにはどうしたらよいか、という文脈で、親の責任規定の創設がなされ、親の地位を婚姻関係から独立させるということになったわけだ

その上で、対等な父母の意見調整規定もようやく新設されることとなる

この辺は各条文を素読するのがオススメ


親の責任
原則共同親権のルール
父母間の意見調整について

施行後の話になってしまうのだけど、将来的には、連れ去りに対する、子の引渡し請求の3点セットとしては、これまでの監護者指定の類推適用ではなく、新設された親権行使者の指定によることになるから、監護者指定は衰退していくものと期待している

そうすると、監護者が居所指定権の単独行使が可能という記載のある新民法824条の3を過度に恐れる必要はないものと考える

今も使える民法821条を最大限活用してほしい

連れ去り・引き離しは、子の人格尊重配慮義務を怠った虐待ではないか、という問題提起を続けていくことに意義がある

実感として、すでに世の中の変わり目をひしひしと感じていることがあって、プライベートな関わりのある親御さんになると、報道とか以前に、私が離婚後の子育てについて取り組んで発信していることについてをうっすら知っている中で、離婚することになったのだけど、子どもに迷惑をかけたくないということで、問い合わせされるということがけっこう続いてあって、結局は、ちょっとアドバイスするだけで、充実した協議を自ら行って、本格的な依頼にもならずに協議離婚ができちゃう、というようなこともよくあるわけで、そういうご家族は、共同養育大前提での離婚相談なので、あえて親教育という特別な情報提供は必要がなく、すでに、父母共に成長に関わることは当たり前という考え方だし、実際できていくこと、そうやって離婚が成立したあとも本当に問題なく共同養育をしている、ということがある

あえてインフルエンサーにもならないくらい、当たり前に、当然に、というそういう家族にとっては、それでも、親権者指定をすることで多少ひっかかってきて、共同親権の選択肢があればなぁという本音がもともとあって、それゆえ、お子さんが複数いれば、父も母もそれぞれいずれかの子の親権者に指定するような方法で、対等な関係性を確認するような実例もすでにある

海外ものを取り入れるよりも、すでにあるそうした実例が日本の文化になじんでいて普及しやすいことだろう

そうすると、あんまり焦ってもいなかったけど、といって、2年以内に施行される新民法前提で、共同親権協議離婚をしていこう、というケースも割と自然に問題なく起こっていくだろうな、と予想をしている

一方で、財産分与などはしっかり解決した方がよく、せっかくの共同養育理念があっても、財産分与のところで揉めて結局悪い意味での家裁行きとなってしまっては残念なことになってしまうので、あえて親教育は必要がなくても、離婚の基礎知識をサポートすることが重要になってくる

揉めずに早々に解決できれば、ADRなんかで2ヶ月くらいで解決すると、すっきり、たまにご飯はたべにいく家族の形になったりするようだ

そうしていくと、これから欲しい支援は、結局、豊かな自然体験等の文化的活動を親子が共有できるサポートそのものということになっていく
紛争解決及び揉めない関係性確立のその先にあったらいいな、がそれである

親も一緒に体験して成長や学びがあったりして、それを既存の機会だけじゃなく、後押しをしてくれたら、自ずと、おやこの関わりがより良いものへと充実していって、結局、親子断絶と無縁で、当たり前の関係性となっていくように思われる

オトナになっても、当たり前にいる親という存在を受け入れ、親子の関わりが続いていく

そういう中で、不可欠になっていくのは、結局、心身の健康に尽きる

さらに共同養育に必要なのは、柔軟に生活環境を調整できる自由なライフスタイルということになっていく

稼ぎ方、働く場所や時間をフレキシブルに調整できると強い気がする

アクシデントにつまづいてもしなやかに生き抜く力を鍛えておくと子どもにも伝えていくとよい

そうすると、去年発足した共同親権を求める各会が各地域で盛り上がっていくのは、周知に役立つのはもちろん、子育ての実践にも直結していくはずで、よくお世話になっているのは、ツリタキさんが本当によく活動しているので、すっかり、親子でアウトドアスキルをレベ上げさせてもらっている

貴重な体験もさせてもらったり、おかげでいろいろなオトナとの関わりの中で育まれる子どもたちもずいぶん頼もしく、こうした成長の機会をあらゆる親子に当たり前に保障されるといいな、という確信をもって望んでいる

各種自治体等で開拓されるべきはそういうことだと理解している


↑ほぼ原稿っぽく!

当日は、スライド付きでお楽しみください~


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