高齢の女性を「おばあちゃん」と呼んではいけない、「奥さん」である
私や弟に子供がいないため、母はついに孫に「おばあちゃん」と呼ばれるということなく亡くなりました。
実生活で呼ばれなかったためか、お店や外出先で「おばあちゃん」と声をかけられても母は自分のことだと思っていなかったようです。
いちど母がスーパーの駐車場でゆっくりバックしてきた車にぶつかったことがあります。
大事には至りませんでしたが、転んで頭を打ちました。
倒れて意識が遠のきそうになったところに、車の人が慌てて飛んできて「おばあちゃん大丈夫ですか?!」と言ったそうです。
それを聞いて母は「誰がおばあちゃんだ!失礼な。私は婆さんじゃない!」といきり立ち、怒りで意識がシャンとしたそうです。
笑い話みたいですが、本当のことです。
私も50代で十分な年齢ですが、子供がいないため「お母さん」「オバさん」と呼ばれるのは抵抗があります。
じゃあなんと呼んだらいいのよって話ですが、年齢に関係なく、結婚しているかどうかに関係なく「奥さん」がよろしいようです。
もちろん名前がわかればそちらで呼べばいいのですが、わからない場合、知らない場合は「奥さん」が適当です。
ちょうどフランスの「マダム」と呼びかけるような。
あれは結婚している女性にではなく、大人の女性に話しかけるときに使う便利な言葉です。
もちろん「〇〇ちゃんのおばあちゃん」みたいに本当に誰かのおばあちゃんである場合はいいんですよ。
むしろそっちの方が自然です。
母は孫もいず「おばあちゃん」と呼ばれることなく終わりましたが、親不孝したな〜と思っています。
だって普通の人が当然のように体験できることをしてあげられなかったんですから。
結婚しない人、子供を持たない人、不妊症の人などいろんな人がいますから、これからはそういう人も増えるのかもしれませんが・・・
母にとって「おばあちゃん」は憧れだったのかもしれません。
聞かずに終わりましたが・・・
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?