雪の匂い、雪の音
今年のお正月は26年ぶりに新潟の実家で過ごしました。
結婚以来お正月は夫の実家に行っているのですが、10月に母が亡くなったこともあり、父のいる実家では誰もお雑煮を作る人がいないということで、私が作ることにしたからです。
実家のおせち料理やお雑煮は、家にいる頃はなにげなく食べていましたが、実際作るとなると「あれどうだったかな?」「こんな味でよかったのかしら?」と記憶が曖昧です。
今年の新潟は例年になく雪が積もりました。
子供の頃はもっと降ったような気がします。
だって近所の家には二階に出入り用のドアがついているうちがありましたもの。
でも気候変動のせいでしょうか最近は小雪が続いていたので久しぶりに雪の壁を見るとビビります。
雪がふって積もるとわかるんです。
雪の降る音がするからです。
「しんしんと降る雪」とう表現がありますが、本当に「しんしん」という音がするんです。
正確には音ではないのかもしれませんが、雪の降る量までわかる音です。
そして雨から雪に変わるとき、雪の匂いがします。
なんと言ったらいいのか・・・氷の匂いとでも言うんでしょうか。
雪国の人ならわかる匂いです。
朝目が覚めた時雪が積もっているとこれまたわかります。
音がしないんです。
雪が全ての音を吸収するので無音になります。
そしてカーテンをあけて「やっぱりね」と積もっていることを確認します。
一月下旬くらになると寒すぎるせいか、晴れた朝は無音ではなく「しーん」という音がするんです。
雪の積もった夜、そして朝方はわりと好きです。
雪あかりで外が明るく見えるから。
月あかりやちょっとした家の光で外全体が青く光って見えるんです。
キレイだな〜と思います。
雪国の人は雪がキライでもあり好きでもあります。
あったらイヤだけどないと寂しいんです。
それはきっと雪が五感を刺激するものだからじゃないでしょうか。
不思議なものです。
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