僕が鉄砲を構えるまでに。~衝動の所持許可証~

僕は鉄砲を構える前に、獲物を見つけた。

獲物を見つける前に、猟場に行った。

猟場に行く、前に、狩猟者登録をした。

狩猟者登録をする前に、猟銃等所持許可証を取得した。

猟銃等所持許可証。

正式には猟銃・空気銃所持許可証。

普段は許可証とか所持許可って呼んでる。

その名の通り、猟銃や空気銃を持っても良いですよ~という許可証だ。

鉄砲を使った狩猟をする人は、絶対に持っているもの。

取得もそれなりにめんどくさい。

猟銃等所持許可証を所持するまでの手順。

①警察署へ(初心者講習の申し込み)。

②初心者講習(筆記試験)。

③(合格したら)警察署へ(教習資格認定・教習用実包譲受許可申請)。

④射撃場へ(教習射撃)。

⑤(合格したら)教習修了証明書発行(射撃場にて)。

⑥銃砲店へ(銃・ガンロッカー・装弾ロッカーの購入)。

⑦警察署へ(猟銃・空気銃所持許可証の申請)。

⑧銃砲店へ(銃の引き取り)。

⑨警察署へ(銃の確認)。

実に9段階を経て許可証の取得、そして手元に猟銃を迎えることとなります。

警察署へはだいたい4回くらい足を運ぶことに(空気銃の場合③~⑤は飛ばせる)。

初心者講習は合格しなければその都度警察署へ申請することになります。

許可証を所持するまでの雑感。

今考えるとめんっどくさいんだろうけど、当時はとにかく許可証取得に向けて突っ走ってたので、めんどくさいとかは感じなかったなぁ。

初めて警察署に行って、猟銃を使って狩猟をしたい旨を担当に伝えると、まぁ煽られる煽られる。

今考えると耐性を見てた(すぐ怒り出すような人に銃は持たせられません)んだろうけど、当時は全然気づかなくて怖い人だなぁとか思ってた。

「猟をしたい?え、スーパーで買えばいいじゃない。鹿でも猪でも、今は売ってるよ?何でわざわざやるの?」

みたいな感じ。

この人は最後はにっこり笑顔で「頑張ってください」って言われてキュンとしたし、自宅の訪問調査の時も一緒に妻を説得してくれたりと、とても良い人でした。

ちなみに初心者講習は1回目不合格。

12人くらい受けて1人しか合格しなかったので、中々の難関。

初心者講習は月に1回しかやらないので、そこで1か月のロス。

更に仕事の都合で翌月の講習も参加できなかったので、更に1か月のロス。

計2か月ロスしたので、2回目の講習は絶対に合格するぞ!と思ってたら2回目はすごく問題が簡単で、ほぼ全員が合格。

数種類の試験問題を使いまわしているようで、難しい問題と簡単な問題があるらしい。

だから教官は意味ありげに、「諦めず次もトライしてください」って言ってたのかな。

初心者講習に合格したら、後は流れるようにめんどくさい書類を集めて提出してそして待たされて、教習射撃へ。

ここで初めて、本物の銃を持って、実際に撃つことになる。

すごくドキドキしてたけど、教官は説明してー、はい撃ってーって感じだった。

1発でも当たれば合格なので、そんなに難しいものでもないです。

この時初めて撃った弾の空薬莢は、今でも大切に持ってます。

長くなってきたので、次回へ。





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