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Inori Minase LIVE TOUR 2022 glow で始まった第2章の物語に触れて

水瀬いのりさんのライブには2018年のBLUE COMPASSから参加をしていて、今年のglowツアーは、ブルコン、CtR、HHに続いて4回目の参加となります。

そんなglowツアーには、愛知と神奈川の公演で参加をさせて頂きました。

そして、これから書く内容は、上から下までまるっと全肯定という内容では無い部分もあります。

ある意味では、マイナスと取れる表現もあります。

また、解釈がおかしいのでは?と思われる部分もあると思います。

そのような事も含め、個人の意見とおおらかに受け止めて頂きつつ、ゆるりと読んで頂けると嬉しいです。

また、もう限界!と思った時点では、お手数ですがブラウザバックをしていただけますと幸いです。

4th ALBUM glowへの想い

実は今回のツアー参加は、少し不安な気持ちを抱えていた状態でした。

というのは、今回のツアーのベースとなっている4th ALBUM glowの歌い方の変化や、新録曲の曲調の変化という事も多少はあったのですが、それ以上に、次の事があったからです。

それは、メロフラ303旗目の発言です。

ネガティブな気持ち

303旗は、水瀬いのりさん自身がアルバム曲をセルフレビューする回だったのですが、その中で以下のような発言がありました。

===

・これまでの突き抜ける力強い歌声がアーティストらしさだと思ってきたが、そんな自分の歌声は、自分が好きなアーティストの歌声では無いと感じた。

・これまで(自分の曲を)あまり聞き返さなかった。伸びやかに歌えていなかった。

・glowの歌い方になって、何度もリピートして聴くようになった。

===

言うまでもなくメロフラは、アーティスト「水瀬いのり」の冠番組であり、ファンとの接点作りという役割はもちろん重要ですが、同時に、自分の考えを伝えるメディアであるという事も理解しています。

ただ、それでも、このトークを聞いた後は、なんだか大好きな過去の楽曲が否定されてしまったような、そんな寂しさを覚えてしまったんです。

水瀬いのりさんを信じられないのか?

はい、その通りです、信じたいです。

でもやっぱり、過去曲も大切な想い出であって、シングル・アルバムはもちろん、ライブを通してその変化や成長を見てきた事もあり、どこか寂しさを覚えてしまったのですよね。

そんな出来事もあり、今回のツアー参加はどこか不安な気持ちがあった事は紛れもない事実でした。

glowツアーで見えた景色

結論から先に書くと、

本当に素晴らしかったし、最高の景色でした

やっぱり、

水瀬いのりさんを信じろ

が正解でした。

何を自分は馬鹿な事を考えていたんだろうって思ったし、少しの間とはいえ、不安を覚えてしまったんだろうって。

そんな自分が、とても恥ずかしくなりました。

そんな風に感じさせてくれた素敵なライブツアーの想いを、いくつかのブロックに分けて記載してみます。

セットリスト

どこかで水瀬いのりさんが言っていましたが、今回のアルバムglowはライブのセトリを意識して曲順を配置したと言っていて、たしかにglowの曲順は水瀬いのりさんライブの王道のセトリパターンになっている事から、ライブセトリはアルバムの曲順を崩さないまま、途中途中に過去曲を入れていくパターンなのかなと思っていました。

所が、実際にはアルバムの順番を崩した形のセトリになっていました。
※実際に参加したは愛知、神奈川のみですが、全セトリに更新しました。

 0.sunrise glow(overture)
1.僕らだけの鼓動
2.Step Up!
3.Catch the Rainbow!
-MC-
4.Wonder Caravan!
5.風色Letter
-バンド紹介-
6.We Are The Music
7.Melty night
-MC-
8.夏の約束
9.八月のスーベニア
-幕間映像-
10.REAL-EYES
11.HELLO HORIZON
12.Starry Wish
-MC-
13.僕らは今(愛知、仙台、福岡、神奈川)/Will(兵庫)
14.Will(愛知、福岡) / 星屑のコントレイル(仙台、神奈川)
-退場から早着替え-
15.パレオトピア
16.心つかまえて
17.ココロソマリ
-MC-
18.glow
-アンコール-
19.春空 (愛知、兵庫)/ 今を僕らしく生きてくために(仙台、福岡、神奈川)
20,涙のあとは (愛知、兵庫)/ コイセヨオトメ(仙台、福岡、神奈川)
-MC-
21.Starlight Museum
-ダブルアンコール-
-MC-
22.harmony ribbon(神奈川)/僕らは今(兵庫)

そんなセトリで良いな!と思った所は沢山あったのですが、

5.風色Letter
7.Melty night

まず、ここでしょうか。

座って歌うという演出が取り入れられていて、大人っぽさの中から感じる確かな成長と、それと同時に、アーティストに加え、演者としての水瀬いのりさんの姿も伝わる演出に、ドラマを見ているような感覚になれたんですよね。

照明やステージ演出含めて、すごくキレイな構図だなと思いました。

続けて、ここ。

10.REAL-EYES
11.HELLO HORIZON

この2曲をアルバムと入れ替えたのは、本当に驚きでした。偉そうに書いてしまうと凄い英断だなとも思いました。

10曲目はいわゆるロックパートに入る最初の曲にあたるので、会場をギュッと暖める重要な曲になりますが、ここにElements Garden曲であるREAL-EYESを先にもってきた事で、その後のHELLO HORIZONのあの壮大なイントロが、なんと言ったら良いか、とても勇ましく聞こえたんですよね。

HHツアーの時は間違いなく雄大さを感じていた曲が、こんな風に違ってきこえるんだ!という変化に正直驚かされました。

曲の持つ可能性を最大限に引き出していたというか、兎に角びっくりしてしまって、ここは特に強く印象に残っています。

これ以外にも沢山あって、スタンドマイクで格好良く歌い上げる”僕らは今”も凄く良かったですし、"星屑のコントレイル"も"コイセヨオトメ"も良かったですし、あああ、パレオトピア幻想的すぎたぁとか、もちろん他の曲も良くて、アルバムglowの曲順を変更する事によって、これまでの楽曲とアルバムglowの収録曲がきれいに混ざりあうシナジーで、新鮮さもありながら、どこか懐かしさも感じる事が出来るセトリに大満足でした。

だからこそ、このライブを見終わった後、漠然と抱えていた変な不安はどこかに消えていましたし、いつもと同じ・・・いや、それ以上に水瀬いのりワールドに染まる事が出来て、心の底から楽しめていた自分が居ました。

冒頭に少し書きましたが、アルバムglowで変わった歌い方や表現も、ライブという形で聞くと、こんなにも自然に受け入れる事が出来てしまうんだという感覚も凄く気持ち良くて、それも自分の中ではかなりの驚きであり、楽しい発見でした。

今回は、ダンスパートの代わりに座って歌うパートが入っていたりと成長をしっかり表現しながらも、これまでの曲たちと融合させたセトリにする事で、最初から最後まで、どこを切っても楽しめる素敵なライブになっていたと思います。

水瀬いのりさんの雰囲気

そんな公演中の水瀬いのりさんは、歌っている時も、MC中も、本当に楽しそうで嬉しそうで、ステージから会場全体に喜びが伝わり続けるような輝きがありました。

そういう雰囲気って、声のちょっとしたキラキラ感だったり、躍動感だったりに現れると思いますが、それが最初から最後までずっとアウトプットされ続けていて、肩の力が抜けた水瀬いのりさんがそこにいたというか。

まさに、水瀬いのりさん自身がglow=輝きまくっていました。

こういう書き方が適切かは判りませんが、ライブってキャッチボールだと思っていて、ステージから楽しさが客席に伝わって、それを今度は客席からステージに返して、その楽しさがグルグル回っていくと倍々で雰囲気が良くなっていくというか。

そんな事もあってか、水瀬いのりさんも良い意味で饒舌でした、笑

ここからは愛知公演の話になりますが、一例として「客いじり」がいつも以上にあったんです。

愛知公演はキャパがあまり大きく無いという事もあり、比較的ステージと会場のコミニュケーションは取りやすい箱でしたが、年齢アンケートがあり、特に人数が少ない40代、50代、60代の時に、丁寧に出来る限り一人一人のファンをステージから見て、しっかり目を合わせ声がけをしていたんですよね。

また、(町民集会では過去ありましたが)自分より年下のファンへはお姉さん風をふかせたり、60代ファンの時には、該当するファンが1名(?)しかおらず、ファンが目線を貰ってびっくりしてしまい隠れてしまったのを見て、「ちょっと隠れないでよ」と言ってからかったり。

MC中も、衣装を見てグルグルを要求したファンを見て、「ちょっと、早い!私にもっと喋らせて!」と拗ねて見せたり。

会場でファンが何かした事(違反行為ではなくちょっとした所作です)を見つけると、それを声に出して優しくいじりながら、丁寧に目を合わせコミニュケーションをとっていました。

この事で目線もらった人、レスポンス貰った人、嬉しくて死んだんじゃないかと思います、笑

一方、神奈川は会場が大きいという事もあって、全員をいじる事は難しい状況でしたが、ステージやトロッコで見たファンの様子を、MC中に嬉しそうに語ったり、退場するときの挨拶も凄く嬉しそうで、幸せオーラが溢れ出ていました。

とにかく、出来る限りファンにグイッと近寄りながら、水瀬いのりさん自身が心底楽しんでいる様子が凄く伝わってきたライブでした。

誤解があってはならないのですが、これまでの過去のライブと比べてという意味ではないのですが、とにかく良かったんです。

もちろん、ライブはその時その時の状況があるし、その中でいつだって最高のパフォーマンスをしてくれるのが水瀬いのりさんであり、これまでも素敵だった事は言うまでもありません。

ですが、この表現が正しいかはわかりませんが、今回のライブって、仕事をとっぱらって普通に楽しんでいる年齢相応の女性のようにも思えたのです。

普段の日常の中に溶け込んでいるような、すぐ真横で楽しそうにしているような、そんな印象を受けました。

そういう意味で、いつも以上に親しみを感じる事ができた雰囲気はとても素敵でした。

衣装

衣装、めちゃくちゃ素敵でしたし、気合入りすぎでは!?とびっくりしてしまう程でした。

今回も4種類の衣装でしたが、

1.(ソロライブでは初めて)帽子をかぶったキュートな衣装
2.赤と白が印象的な夏らしい衣装
3.左右アシンメトリーになっているロックを意識した大きなリボンの黒衣装
4.まるで妖精のような純白の衣装

ちなみに、これはもう何はどうあれ、自分は3.が1番です。こればかりは好みなので異論はもちろん認めますが、笑

そんな衣装について感じた事は、水瀬いのりさんのステージ上での「大きさ」や「小ささ」を凄く上手に表現していたな、と言う事です。

特に、3番目のロック衣装は、水瀬いのりさんを上手に「小さく」見せていたんです。

一方で、4番目の衣装はとても「大きく」見せていて、1と2はその中間というか。

白は膨張色なので大きく見えがちですし、黒は収縮色ですので、確かに色の問題はあると思いますが、それにしても衣装構成が本当に良く考えられているな、と思いました。

例えば、3着目はロックパートであり、いのりbandが前に出てきて横並びで演奏をしながらスタンドマイクで歌い上げるという演出があったのですが、フォーカスが水瀬いのりさんだけに当たるのではなく、意図的に水瀬いのりさんを小さく見せる事で、バンドボーカルとしての融和感を生み出していました。

一方、ラストの白い衣装はアンコール前の締めパートという事もあり、水瀬いのりさんの存在感を大きく打ち出すために白い衣装になっていて、とっても大きく雄大に見せていたんです。

今回も恐らく田村理絵さんが衣装、大久保沙菜さんがヘア(ここはツイートで確定ですね)を担当したと思いますが、長く経験をしてきた事の集大成がアウトプットされていて、これまでのライブツアー以上に、世界観がしっかりと表現された衣装や髪型だったように感じました。

思い返せば、CtRツアーもロックパートとアンコール前の衣装の色構成は同じだったじゃん!と言われればその通りなのですが、でもやっぱり違っていて。

なんだろう、今まで以上に存在感の強弱がしっかりついていて、だからこそ、衣装そのものがライブの世界観を作り上げる事にこれまで以上に貢献していたように感じました。

その事によって、間違いなくライブの表現力は増していたと思います。

とにかく、気合というか、融和度というか、アウトプットというか、本当に今回の衣装は凄いなと感じさせてくれる迫力がありました。

glowツアーで伝えようとしていた事

さて、そろそろまとめです。

短くglowツアーを表現するのであれば、

今回のライブは、水瀬いのりさん「も」、一緒に前に向かって進んでいくライブ。

という事だったのかなって思っています。

これまでの水瀬いのりさんのライブといえば、グイッと背中「を」押してくれるそんなイメージがありましたが、メロフラ303旗目で伝えようとしてくれていた事は、これからはライブのベクトルを変えたいという意味だったり、そんなツアーにしたいと、そんな意味だったのかなって今は感じています。

今の世の中がもし、声出しができる世界線だったとしたら、「ステージ→客席」「客席→ステージ」のベクトルが続いていたと思います。

でも、今は違うし、しばらくその状況は変わる事はなさそうです。

そんな中、もちろんこれまでと同じように、グイグイステージから客席をひっぱるやり方も出来たと思います。

ですが、それを選ばなかった。

選ばなかったではなく、選びたくなかったのかもしれないですし、実際に変えようとしてくれていたし、変えてくれた。

アルバムglowに新録された曲は優しい歌い方でしたが、それによって周りから暖かく包み込むような優しさが生まれていたのは事実で、そんな歌声で水瀬いのりさんが歌いたくなった理由も分かった気がしたのです。

言うまでもなく、水瀬いのりさん自身の物理的な距離はゼロには出来ない中で、でも、心のポジションの取り方をファン側に寄せたい思いは伝わってきて、例えば、歌い方を優しく身近な物にする事によって、真横にいるような表現に変えたり、MCやパフォーマンス、演出含め親しみがある表現にする事で、ライブのベクトルを「会場全体」にチェンジしようとしてくれていたのかなって。

そんな事を強く感じ、そして発見できたツアーでした。

だからきっと、今回のglowというアルバムは、そしてglowツアーは、

「アーティスト水瀬いのり第2章のスタート」

を伝える場だったんだって、そのように今は感じています。

もし自分の考えがあっていたとしたら、大きなチェンジを表現するライブの初日となる愛知公演は当然凄く大きなプレッシャーも有っただろうし、緊張もあったと思うのですが、ライブ後にツイッターにアップしてくれた水瀬いのりさんの表情からは「第2章のスタート」の大成功が伝わってきて、実際その通りの素敵なライブツアーになっていたと思います。

それと同時に感じた事は、このような大きなチェンジである第2章の世界観を、言葉だけではなく、歌だけではなく、曲だけではなく、衣装や髪型だけではなく、演出だけではなく、トータルパッケージとしてライブステージ全体を巻き込んで、水瀬いのりさんも、ファンも、スタッフも、いのりbandも全部をひっくるめて、

「どうよ!!」

と、とてつもない完成度で伝えてきてくれた今回のツアーは、本当に圧倒される素晴らしいツアーだったという事です。

また、その中心にいて、五感全てに伝わるこの表現を大成功に導いたのは、アーティストであると同時に、最高の演者である水瀬いのりさんだからこそのものだし、だからこそ、心に残った説得力は物凄く高いレベルでしたし、それが今回のツアーの完成度をこれでもかと高い物に引き上げていたと思っています。

なので、この言葉をあえて、褒め言葉として使わせて下さい。

水瀬いのりさん、あなた、とんでもない人です

なんだ、ここまでダラダラかいて、全曲レビューなしかよって思われた方ごめんなさい。終わりです。

ですが、今回のツアーを通して、少なからず自分の中では受け取るものが沢山ありましたし、それは凄く大きなものだったからこそ、個の感想よりも、もう少し大きな単位で感想をまとめたかったですし、そうする事がこのツアーを開催してくれた事への感謝だと思えたんです。

もろろん、この先色々と情勢や状況も変わるだろうし、水瀬いのりさんを取り巻く環境も時間経過とともに変わるだろうし、早ければ、次のシングルやアルバムでは今回とは全く違う表現になるかもしれないし、あれ?と思う時がくるかもしれません。

でも、それってきっと、そうなった「理由」があるはずで。

そして、それを知る方法はきっと、その時に開催されるライブに参加をしたり、メロフラのトークを聞けばわかる筈なんです。

答えはそこにある

この事に気がつけただけでも、今回のglowツアーに参加した意義は大きいものでした。

だからこそ、これからもその理由を探すためにライブ会場に足を運ぶし、あの素敵な空間を、音を、雰囲気を、言葉を、歌を、沢山浴び続けたいと思っています。

最後になりますが、こんな素敵な瞬間を、体験を、想いを、雰囲気を目の当たりにできて自分は本当に幸せ者です。

ありがとうございました。

水瀬いのりさんという素晴らしい「人」に出会えた事。応援できている事。

なんて素敵な時代に自分は生まれたんだろって、今、本当に幸せな気持ちになっています。


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