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紀藤正樹弁護士の「?」なスラップ論
紀藤正樹弁護士が伊東純也の民事訴訟をスラップ訴訟の類型と批判
評価すべき仕事をすることもあるものの、おかしな発言も目立つ紀藤正樹弁護士がまたもやおかしなことを言い出したようです。
弁護士の紀藤正樹氏(63)が19日、X(旧ツイッター)を更新。性加害疑惑で刑事告訴されているサッカー日本代表伊東純也(30=スタッド・ランス)の代理人を務める加藤博太郎弁護士らが大阪地裁に相手側女性2人に対し約2億円の損害賠償を求める民事訴訟を起こしたことについて、見解を示した。
伊東をめぐっては1月31日、昨年6月の親善試合ペルー戦後に、大阪市内のホテルで、女性の同意を得ないまま性行為に及んだとして刑事告訴されたと、ニュースサイト「デイリー新潮」に報じられ、大阪府警が女性2人からの刑事告訴を受理したことも明らかに。伊東側は、性加害はなかったとして虚偽告訴容疑の告訴状をこの日同府警に提出し、受理されていた。
伊東の代理人を務める加藤博太郎弁護士は「今回、アジアカップ開催中、日本のサッカー界にとって極めて大事な試合の中で、女性らが告訴を行い、週刊誌に報じさせた。本来禁止されている警察官とのやりとりを録音し、その日のうちに告訴状受理の事実を話し、報じられた。客観的、外形的に事実に基づいていない告訴が行われたと考えている」と提訴理由を説明。続けて、「報道が出てしまっただけで、社会的に抹殺される、選手生命も終わってしまうという状況にあるので、一刻も早く名誉回復する必要があった。そのため、こういった法的手段を取り、弁護団も矢面に立って発信していかざるを得なかった。こういったことがセカンドレイプと批判されることがあるが、そもそもファーストレイプがなかった」と話した。
紀藤氏は伊東側の提訴を報じた記事を貼り付け、「メディアの取材源のみを訴える訴訟は典型的なスラップ類型の訴訟です」と指摘。「事実を見抜くプロであるメディアが掲載しなければ表面化しなかった事案ですから市民だけを提訴する訴訟は取材源とメディアを分断させる戦略が見え隠れし今後の同種の市民活動を萎縮させる懸念があります」とし、「真実追及というなら、新潮側も合わせて訴えるのが筋で、取材源を守る立場である新潮の出方も、この訴訟では注目されます」とつづった。
また、続く投稿では「なお裁判所で仮に不当な訴訟と認められると、市民には払いきれない2億円という巨額な賠償請求であることを考えると、最終的に裁判所で認定される真実の内容にもよりますが、被害者側が反訴請求をすることで、伊藤氏、代理人の加藤博太郎弁護士にも逆に損害賠償請求等が認められる可能性もあります」と説明した。
伊東純也に関する報道が正しいのかどうかは分かりません。報道が誤りであったのなら、伊東純也は第四の権力と呼ばれるマスコミのデマによって積み上げてきたサッカー選手としてのキャリアと名誉を失うことになる報道加害事件の被害者ということになります。しかも、プロスポーツ選手として活躍することができる期間は短く、十年後に潔白が証明されたとしても、日本代表に選ばれるほどの実力を維持しているとはとても考えられませんし、ひょっとしたら事件によって満足にトレーニングや試合経験を積み重ねるとができずにプロスポーツ選手ですらなくなっているかもしれません。
そのような立場にある伊東純也の認識として報道された内容が誤りであると思っていたのなら、伊東純也が誰を許すことができないと考えて民事訴訟を提起するかは自由ですし、それを外部の紀藤正樹弁護士に「スラップの類型」などと批判される筋合いはないと言えます。そもそも、弁護士をやっていれば依頼者の感情などに配慮して多少無理目の民事訴訟を提起することなどあるはずですが、そのような立場の弁護士が「スラップ」などと述べて人様の民事訴訟を批判することに私は眩暈がしています。