改憲すべき課題がないときこそ改憲を論議すべきときである
神原元弁護士による妄想的憲法9条論
神原元弁護士が憲法第9条について私論を述べています。
その神原元弁護士は、反差別運動に関して次のような方針を貫いているそうです。
神原元弁護士は、同じ国で育ち、同じ言語を話し、同じ国の教育を受けてきて価値観を共有する部分が多いはずの日本人のレイシストに対してすら「話し合わない」つまり、「和解と理解に基づく」平和を成し遂げることが不可能であると考えているわけですが、その神原元弁護士が言語も受けてきた教育も信仰する宗教も異なる外国人と「和解と理解」ができると考えているのは自らの能力を過大視した妄想的憲法9条論であると思います。
そもそも、神原元弁護士は、周辺諸国が日本の戦争責任を問題としているから日本の戦争責任を明確にして歴史修正主義を明確に否定することが必要だと述べていますが、酒場で聞いた会話だけで「レイシストとは話し合わない方針」と貫く神原元弁護士と同様に、その周辺諸国が「日本とは話し合わない方針」を貫いている可能性をまったく考慮していない点で地に足のついていない妄想である可能性を強く感じています。
改憲すべき課題がないから今議論すべきでないとする護憲論者の矛盾
護憲論者の中には、日本を侵略しようとすることなど現実的ではないとして憲法第9条の改正を否定する者が少なくありません。しかしながら、このような主張をする者の思考こそが現実を見ていないと言えます。
新型コロナウイルス対策として国民一人当たり10万円を給付する特別給付金支給という政策が国会で議論されていましたが、新型コロナウイルスで疲弊した国民に一刻も早く支給しなければならないというプレッシャーの中で早期の成立が図られました。日本国を武力侵略しようとする危機が現実味を帯びた中で行われる憲法改正議論はおそらく早期成立を図ることが重要視されることになり、その中でいくつかの課題については議論する時間がないとして後回しとなることでしょう。彼らは課題についてろくに議論がなされていないこのような過程で改正された憲法がお好みなのでしょうか。