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上瀧浩子弁護士の講演と茅ヶ崎市民文化会館暴行事件と大阪市北区堂山町傷害事件 2 ~荒巻靖彦さんによる「殺人未遂」の主張の後始末はどうなされるのか~

荒巻靖彦さんによる殺人未遂があったと伊藤大介さんらが主張したNoHateTV動画

 大阪市北区堂山町傷害事件に関して、傷害罪で有罪が確定した伊藤大介さんと後に伊藤大介さんの弁護人として公判に臨むことになる神原元弁護士を招いて、野間易通さんと安田浩一さんの出演する「NoHateTV」において、被害者である荒巻靖彦さんによる殺人未遂があったと動画が配信されていました。

 ただ、伊藤大介さんとしては、荒巻靖彦さんがナイフで自分の腹部を刺したという認識は持っておらず、自らの腹部が濡れていることに気が付いてそのときはじめて腹部に傷があることに気が付いたというものでした。

永田亮弁護士「ナイフでどうなりましたか。」
伊藤大介「腹部をナイフで刺されました。左手に持った刃物で刺されたものと思います。」
永田亮弁護士「ケガの具合はどうでしたか。」
伊藤大介「幅3センチのケガで浅いものでした。」
永田亮弁護士「刺されたタイミングはいつでしたか。」
伊藤大介「わかりません。」
永田亮弁護士「刺されたことにいつ気付きましたか。」
伊藤大介「大川さんに『刃物は。」と聞いて、『通行人が取ってくれたようです』と答えたときに腹部が濡れていることに気が付いて傷があることに気が付きました。」
永田亮弁護士「その部分は前からケガをしていたということはないわけですね。」
伊藤大介「ありませんでした。」

「大阪市北区堂山町傷害被疑事件第3回公判 9」

 つまり、荒巻靖彦さんが刺したのかどうかについて、伊藤大介さんとしては、荒巻靖彦さんがどのように刺したのか、荒巻靖彦さんがいつ刺したのかについてはまったくわからなかったということになりますし、当然のことながら、殺意があると看做されるようなナイフの用い方をして荒巻靖彦さんが伊藤大介さんの腹部を刺したということなどわからないわけです。そして、地方裁判所の判決理由でも、事実として認められたのは伊藤大介さんの腹部の傷が荒巻靖彦さんの所持していたナイフでなされたというもののみでした。そのような認識であった伊藤大介さんとその弁護人となる神原元弁護士を招いて、荒巻靖彦さんによる殺人未遂があったと喧伝する動画を配信した野間易通さん、安田浩一さん、後半の被告人質問で回答した自らの認識とは異なる主張を垂れ流した伊藤大介さん、その主張が正当なもののように述べた神原元弁護士には非常に大きな説明責任があると考えますが、荒巻靖彦さんによる殺人未遂があると認識した根拠として、彼らがこの動画で示した血がついた伊藤大介さんの腹部の画像以上のものが世間に対して示されることは現在に至ってもありませんでした。