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岩手出張

 昨日から岩手県二戸市に出張に来ている。整備していた揚水ポンプを現地へ搬入、据付するためだ。この現場を訪れるのはおおよそ4年振りで入社したばかりの頃に連れてきてもらった記憶がある。その時はどんな設備かも訳が分からなかったが、4年も実務経験を重ねるとそれなりにそれぞれの設備がどんな役割をしているのか理解出来るようになってきた。
 この現場では巻線モーターを採用しているのだが始動抵抗器として液体抵抗器を採用している。僕もこの現場以外で採用されている現場を知らない。
 巻線モーターで始動するとかなり大きな始動電圧がかかるため間に抵抗器を設置して徐々に電圧を上げていくわけだが、金属抵抗器を採用している現場が殆どだと思う。液体抵抗器は内部に塩化ナトリウムを投入して抵抗を調整しているわけだ。
 水は殆ど電気を通さないが塩水は電気を良く通すため、塩化ナトリウムを使うわけだがその濃度は結構アナログで調整しているようで再現性が難しいことからも近年ではあまり採用されてない。
 巻線モーター自体も近年ではカゴ型モーターを採用し始動をVVVF始動で始動するケースも多いのであまり見なくなっている。
 技術は日進月歩進んでいるのでこれからよりシンプルな機器の採用が多くなるのだろうが、今回の様な老舗の現場にはまだまだ珍しい機器が導入されているケースが多い。1つ1つ丁寧に現場を見て覚えていきたいと思う。

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