伊達博物館移転問題 その後

今回の宇和島市議会
注目は「伊達博物館建替事業に関する住民投票条例」制定の採決だったと思います。

結果は不採択

なんと!!

先日、発起人の住民5人が登壇し
委員会で採択されていたのも関わらず

しかも、過半数の投票が得られなかった場合
開票もしないという厳しい条件も付け加えられての採択だったのに

本会議で否決されました。

わたしは当日仕事で市外にいたため
現場で傍聴はかないませんでしたが
結果を聞いたとき、とても悔しい気持ちと
そんな人たちを議会に送ったのだという落胆と
あきらめといろんな気持ちが一気に出てきました。

伊達博物館建替え条例に対するものではありましたが
市民が、市政に対して違和感を持ち
多くの賛同を得て議会に問題提起したこの件は
今後の市政にも大きな影響があるだろうと考えていました。

市民からの声に対して
議会が、行政が、市長教育長が
耳を傾ける姿勢をとるのか取らないのか

それほど大きなことだったと思っています。

この働きかけをしてきた方から今回の大まかな流れを聞きますと

********************
・住民が条例制定案を提出(投票率などの記載はなし)
・6日 市長が議員の会派を回ってこの条例は要らないという意見書を携えて説明していく。
・7日 代表請求人である市民5人が議会で陳述(60分質疑応答無し)
・8日 産建教育委員会にて投票率が50%に達しない場合は開票しないという条件が追加された修正案が提案される。
(※この委員会が建替え委員会からの報告を受ける形でこれまで担当してきた委員会)
・10日 産建委員会にて修正案での可決
・17日 本会議 賛成演説は浅野議員 反対演説はなし 否決
********************

以前から問いを投げかけていた浅野議員は
自分の意見の背景、なぜの部分を開示して
賛成討論を述べています。

一方、反対意見は出なかったと聞いています。
議会、議論する場で意見を言わず
「反対」のボタンだけ押す?

反対討論は通常はされないものという意見も聞いたことがありますが
議論する場で、片方の意見しか出ない場合はどうやって議論するのでしょうね。

結果に対してではなく
その人のなぜ?の部分に共感し、共鳴し
そこから話し合うことが始まると思っています。

市民が動き、投げかけた問いに関して
真摯に受け止め、回答し、意見をぶつけ合った結果の不採択だったのかどうか。

共に創る市政は、自分と同じ考えを持った人とだけ創るのかしら?

求めている意見が通らなかったとしても
納得できるような
そして、その後も関わり続けられるような
決定の仕方にすることが

その後、建替えをするにしても
協力体制をとったり
一緒により良いものにしていくように
意見を出し合える関係性になっていく大事なポイントだったように思います。

議会民主主義なんて漢字が並ぶ言葉を使うと
わかりにくくなるけれど
選んだ議員さんの質は、わたしたち市民と同等と言われています。

議員は、市民の代表ではありますが
どこまで市民の声を拾ってくれて、選挙時に約束したことを
行動として示してくれるかは
その議員さんの裁量に委ねられるわけです。

選ばれた後
一緒に問題解決をしていこうという姿勢なのか
自分の枠の中での考えや好みで決めていく姿勢なのか

市民がどれだけ関心を持つかによって
その割合は変わっていくのかもしれませんね。

住民投票と議会民主主義

何年か前に、橋下徹当時大阪府知事だったのかな
住民投票の在り方についての発言があったと思います。

議会決定に対して、反対や違和感があったとき
すぐに住民投票を!とかになっていたら
なんのための議会民主主義?となるのもわかります。

議会そのものや、そこに関わる人たちに対して
NO!!と突きつけているように感じる人もいるかもしれません。

わたしの印象ですけれど
市民から多くの声が上がっていることに対して
議会でしっかり議論が行われているならば
本当に必要な時にしかその流れにはならないし
議会の方から持ちかけられることになるのでは?と思うのです。

住民側から、その提案が行われるということは
普段からの議会そのものに不満があるからですよね。

その提案をするだけでも、かなりの条件をクリアしなければなりません。

住民の??という気持ちを利用して
議会に対する非難を嗾けるようなやり方はどうかと思いますが

今回の件を見ていて思ったことは
住民側はずっと、話がしたいと言い続けていたこと
それに対して、拒み続けた上に、どんどん知らぬ間に話が進んでいること

行政に対する不信感も出ているとは思いますが
話を聞いてほしい!が主な訴えであるにも関わらず
それに応えることもなく

非難された、否定された
せっかくやってあげているのに

という行政や一部の議員さんたちの
被害者意識満載のめんどくさいなんていうか。。。ね

それでしかないのかなと思っています。

誰のための政策で、誰のための政治なのか
住民投票をすることのメリットは
一人ひとりが、その問題に対して、議会の在り方に対して考え
隣の人と意見交換をすること、だと思います。

今回の反対理由として
議会民主主義を否定するから住民投票を認めないという人がいましたが
それは橋下さんの時に出てきた議論を表面だけ取って真似ているのか
どこまでこの問題のついて理解し議論してからの発言なのか

反対した方も
賛成した方も
そのなぜの部分を教えていただけたらいいなと思っています。



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