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【思考】ロジカル思考のこと

論理的思考についてはいろいろな書籍もありますが、ちょっとビジネス的なことを。体験としまして。

中堅社員のころだったと思う。他部署のオヤジにすごく厳しく指導されたことがあった。
ビジネススキルとかそういうのには一切興味がなかったが、このままでは勝てないと思って、若者向けの、読みやすい雑誌を読み始めた。
そこで目にしたのは、「Whyツリー」「Howツリー」。
それまで学習したのはいわゆるQC7つ道具ぐらいで、それも使いこなせていなかったのだが、Whyツリーは単純明快で、わかりやすく使いやすかった。
まあ結局「敵」には勝てなかったけど。

さて。
QC7つ道具の中に「特性要因図」というのがある。初めてこれを見た人は、「なんか複雑」とか「分かりにくい」とか言われる。
(こんなやつ)

特性要因図

確かにその通りで、「Whyツリー」にしても「なぜなぜ分析」にしても、「特性要因図」をシンプルにしたものという見方もできる。
実際、業務で多く使ってきたのは、「なぜなぜ分析」だ。
ただ、このなぜなぜ分析については、師匠からは、単なるWhyツリーではなく、現物・現場・現状を洗い出して、その情報も横に書くように言われた。
そのときは「ふーん」程度におもっていたのだが、最近ようやく気付いた。

「Whyツリー」などシンプルなものはロジカル思考のツールで、「特性要因図」と 自分が習った「なぜなぜ」 は、ロジカル思考に批判的(クリティカル)思考を加えたものなのだ。

「Whyツリー」は、思考の整理には役立つが、見落としやバイアスがかかると、ひとりよがりなものになったり、漏れが出てしまう。最悪なのは、思いついた結論につなげるために作成されたものである。
なので、MECEなどを使った分類が必要となる。
一方で、特性要因図は、最初から、何らかの分類のもとでせざるを得ないフレームになっている。
そして、現物・現場・現状を洗い出す「なぜなぜ」は、事実を自分に突き付けることで、バイアスがかからないようにしているのである。

もっと早く気づいていたらなあ。
まあ気づくと実践するとは別ですが。(反省)

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