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会議やミーティングで議論がかみ合っていない12図解パターン

プロジェクトに限りませんが、社内の定例会議、進捗確認のミーティング、オンラインでもオフラインでも、会話や議論している内容が、脈絡なく、 位置づけがはっきりしないままに行き交うことが多々あります。

発言者は、おおむね自分の意見に固執し、ある特定の手段やプロセスへのこだわりから、なかなか抜け出すことができません(わかっていて抜け出そうとしない人もいます)。
聞いている方も、「なんか食い違ってるなぁ」と思いつつ、明確に指摘することができないことがままあります。
相手の発言やこだわりが、全体のどこに位置づけられているものなのかがわかれば、その発言は何のために行われているのか?全体にとって重要なことなのか些末なことなのか?今本当に時間を使って議論すべきことなのか?を判断できるようになります。

この発言やこだわりを全体に位置づけて議論するための道具が「プ譜」です。

プ譜はプロジェクトの目標と成功の定義、プロジェクトに関わる要素とその状態、状態を実現するための手段、使用できるリソースや置かれている環境といった情報を1枚で表現するものです。
会議・ミーティングで話し合う対象をプ譜で表現することで、「何についての発言なのか?」「その発言はどういったものごとに影響を与えているのか?」といったことが具体的に、視覚的にわかるようになります。

では、会議・ミーティングなどで何についての発言をしているのかを判断できるようになるために、プ譜を用いて会議・ミーティングにおける発言のパターンを見ておきましょう。

1.目的についての定義をしようとしている/どうなったら成功と言えるか?を話そうとしている

2.目的にかかわる要素、中間の目的を説明しようとしている

3.目的を意識せず、達成したい要素の成果を主張している

4.要素の状態について、使用可能な資源 (人、モノ、カネ等)の制約を明らかにしようとしている

5.達成したい成果について、ブレイクダウンをしている

6.具体的な推奨案について主張を展開している

7.具体案が見つからないのでいらだっている

8.案を比較してメリット・デメリットを分析している

9.所与のリソースを無視して、自分の実行したい施策や採用したい技術を主張している

10.自分の案にこだわってメリットを主張し、反対案のデメリットを攻撃している

11.案の比較選択を最終・中間の目的に関係のないところでしようとしている

12.選択にあたってのリスク配慮を説明している

議論がかみ合っていないパターンは以上に限らないと思いますが、このようなパターンを事前に知っておけば、いざことが起こったときにも慌てず対処できる可能性が高くなります。

このように会議やミーティングでプ譜を用いて議論する方法を、新著『ゼロから身につく プロジェクトを成功させる本』に収録しました。

プ譜が使えそうだなと感じて頂けましたら、ぜひご購読ください。

未知なる目標に向かっていくプロジェクトを、興して、進めて、振り返っていく力を、子どもと大人に養うべく活動しています。プ譜を使ったワークショップ情報やプロジェクトについてのよもやま話を書いていきます。よろしくお願いします。