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【読書記録】プロの作家・脚本家たちが使っている シナリオ・センター式「物語のつくり方」を読んで考えた。

「表現技術」が誰にでも身につく!

面白いか、面白くないか、というのは、個人の感覚でもあります。観客・読者の趣向については、作者側にはどうすることもできません。だからこそ、趣向に左右されない部分を詰めておきたいのです。それが、「どう書くか」という表現技術です。表現技術によって、最低限の面白さは担保できます。

プロ作家・脚本たちが使っているシナリオ・センター式 物語のつくり方 p26

「どう書くか」
そんな事はこうやってnoteを続けるまで
気にもしなかったこと。
だって、日本語なんて誰でも書ける。
ただ、noteを2カ月連続して思いました。
伝える技術は別物だったということに。

今は、「どう書くか」について学びたい。
だから私は本日この本を開いて
今から、勉強しようと思います。

三省堂書店名古屋本店にて シナリオフェア実施中 サイン色紙もありました。

はじめに

物語のつくり方は、
「何を書くか」と「どう書くか」の2つをおさえます。

「何を書くか」×「どう書くか」=面白い物語

プロの作家・脚本家たちが使っている シナリオ・センター式「物語のつくり方」p12

この公式は、テストにでます。
さぁ、覚えましょう。

「何を書くか」は作家性。(すでにあなたの中にあるテーマ)
そして、「どう書くか」は、表現技術。

物語は、ストーリーとドラマの2つで成り立っています。
実は、ストーリーから考えると面白い物語は書けないそうです。
なぜなら、ストーリーは型があるから。
みんな、見飽きています。
「あぁ、あのパターンね」って。

みんなが一番見たいのは、ドラマの部分。
ドラマとは、人の動きと反応の劇的な出来事。
劇的とは、人が葛藤したり対立したりすること。

宮崎駿さんも言っていたそうです。
「観客は、シーンを観たくて映画を観るんだから」と。

じゃあ、シーンから描けばいいんじゃない?と思います。
たしかに、作家が一番楽しく創作する部分がシーンです。
でも、あくまでシーンは表現技術の中の1つでしかないのです。

大事なのは、作品のおもしろさ。
このシーンは、その作品を引き立てる役目を担っているだけ。
だから、まず物語を全部広げましょう。
創作の地図を頭にイメージしてみます。
私がこの本を読んで作った地図は、こんな感じ。

創作の地図

最終的には、人のドラマを描くこと。主人公が○○しようとする話を。

物語をつくる時、アイデアは3つにわかれるそうです。
①物語の設定を考える
②登場人物と構成を練る
③シーンを描く

この3つは上から順に考えなくてもいいけれど、
全部をおさえておかないと、物語を最後まで書ききれません。

①物語の設定を考える

面白い設定には、こんな公式があります。

「テーマ」×「モチーフ」×「素材」=面白い物語の設定

プロの作家・脚本家たちが使っている シナリオ・センター式「物語のつくり方」p105

「テーマ」「モチーフ」「素材」それぞれ詳しく見ていきましょう。

テーマ

テーマとは、あなたが訴えたいことです。
キャッチコピーのように、一言でいえることが大切です。

テーマ=「○○は、△△だ」

プロの作家・脚本家たちが使っている シナリオ・センター式「物語のつくり方」p85

これを、セリフで言わせるのではなくて物語の中に忍び込ませて、読む人・観る人に気づかせることが、醍醐味なのです。

物語というのは、作者のみで完結するのではなく、観客・読者それぞれの受け止め方があってこそです。観客・読者の心に、すぐには言語化できない感情が芽生え、映画を観たあと、小説をよんだあと、しばらくその作品世界に浸りたくなる、誰かと話したくなるような作品こそ、優れた作品と言えるのでしょう。

プロの作家・脚本家たちが使っている シナリオ・センター式「物語のつくり方」p90

なるほど、余白を残すってやつですね。
そういう視点で作品をとらえるとおもしろいかも。
高畑勲監督とか余白がうまいっていわれていますね。引き算

モチーフ

私は、このモチーフという言葉に馴染みがないので調べました。
モチーフとは、創作活動の動機となるもの。思想・主題のこと。

モチーフには、無限の可能性があります。例えば、「友情は大切だ」というテーマを伝えようと思ったら、モチーフは「全国優勝を目指す野球チーム」でも「海賊王を目指す海賊団」でも「黒人と白人のバンド」でもいいわけです。

プロの作家・脚本家たちが使っている シナリオ・センター式「物語のつくり方」p94

なんとなく、わかってきました。
モチーフって、お話の枠みたいなやつですね。
あらすじとかどんなお話?っていう所。

ここが自分で思いつかない時は、
世の中にあるジャンルとか○○ものをイメージすると
ヒントになるそうです。

素材

素材の要素は、天地人の3つで考えます。

天:時代・情勢
地:物語の舞台となる場所・土地
人:登場人物

プロの作家・脚本家たちが使っている シナリオ・センター式「物語のつくり方」p100

これは、わかりやすいですね。
過去か現代か未来か。
場所はどこか。
男か女か動物か、何が主人公か。

そして、全部を掛け合わせると
「テーマ」×「モチーフ」×「素材」=面白い物語の設定
となるんですね。

ふむふむ。
頭では理解しましたが、
これって考え始めると迷いそう。

②登場人物と構成を練る

登場人物

やっぱり、
みんなが一番見たいのは、ドラマの部分。

重要なのは、魅力的な登場人物でしょう。
キャラクターが目立っているとわかりやすく
ドラマも面白く感じますからね。

登場人物のつくり方に悩む原因は、2つあります。
そもそも、登場人物について考え足りないか、考えすぎか、です。

プロの作家・脚本家たちが使っている シナリオ・センター式「物語のつくり方」p109

登場人物を考え足りないと悲劇がおこるそうです。
キャラブレを起こし、物語を読んでもらえなくなるのです。
「え?このキャラならこんなセリフ、言うわけないって。」
そう読者に思わせてしまいます。

逆に登場人物を考えすぎると、愛されません。
ドラえもんの出木杉君は、登場回数が少ないですよね。
あれは、読者が感情移入しにくいキャラクターだから。

じゃあ、どうやって考えればいいのか?
それは、性格と憧れ性と共通性を組み合わせることです。

「○○すぎる性格、だから憧れ性は、△△。なら共通性は、××しがち」
「○○すぎる性格、だから共通性は、××しがち。なら憧れ性は、△△」

プロの作家・脚本家たちが使っている シナリオ・センター式「物語のつくり方」p134

こうして、できあがった人物同士を動かして
ドラマを作っていきます。
プロは、勝手にキャラクターが動き出すっていいますよね。
私もあの言葉、一度言ってみたいです。

構成

構成は、お話の道筋。
本書では、「起承転結」と言っていました。
「起承転結」なんて小学校の国語の授業でも習っています。

でも、それを説明しろと言われると……
4コママンガしか思い浮かびませんでした。

シナリオだとまず大・中・小をイメージして
それを「起承転結」=1:5:1:1の割合で振り分ける。
割り振った1つの箱にドラマをつくっていく。
イメージとしてこんな感じ。

プロの作家・脚本家たちが使っている シナリオ・センター式「物語のつくり方」p185

本書についてきてくださいって解説されていたけど、
なかなかついていけませんでした。ごめんなさい。

気を取り直して次に行きます。

③シーンを描く

シーンは、物語の中でもっともクリエイティブ☆

観客・読者が感動するのは、シーンであって、ストーリーではありません。

プロの作家・脚本家たちが使っている シナリオ・センター式「物語のつくり方」p210

ストーリー

ストーリーは、パターンです。
人によっては、
21パターンとか10パターンとかありますが、
結局「主人公が、仲間と○○する物語」だったりします。
そのストーリーパターンは使うだけでいいのです。

シーン

大事なのは、こちらのシーン(場面)。
ここで、テストです。
最初に示した、面白い物語の公式は何でしょう?
(ほら、テストに出るって予告したあれです)



正解は、
「何を書くか」×「どう書くか」=面白い物語
これを言い換えると
「何を書くか」=作家の眼(作家性)
「どう書くか」=作家の腕(表現技術)
になります。

作家の眼は今のあなたの現実世界のモノの見方。

人間を描くためには、作家であるあなたが、人間を、そして人間同士の感情の交流をどう捉えるか、さらに人間が属する組織や社会、地域、国、世界全体をどう捉えるかという、あなたならではの「作家の眼」が欠かせません。

まさしく、人格や人徳みたいなところでしょう。
だからすでにあなたの中にあるものです。
これは、磨けるそうです。
他者の気持ちに寄り添う癖をもてば。


作家の腕は人間を描くための表現方法を知っていて身につけていること。

シーンこそ、作家の腕の見せ所です。
観客・読者が、目にするのはシーンなのですから。あなたの創造力をぶつけてください。

その腕を持つ人や知っている人は、作品のとあるシーンを読み
①人間が描けているか
②次のシーンが見たくなるか
③画になるか

がきっとわかるのでしょう。奥が深い。

私は「何を書くか」

この本を読んでみて、
作品はこんなにいろいろ練って構成されて
うまれているのか!と尊敬の念がうまれました。

私は今まで、好きな作品はあれど、
推し活するほどファンではなく
さらっとドラマも2倍速だったので、
ちょっと間とかも味わってじっくり
観てあげようって思いました。

実際、私がシナリオを書くか?と言われると
脚本はピンとこず、小説は書きたいけど
まだ熱があがらない。今はそんな感じ。
きっと、世の中に伝えたいテーマが
自分の中に熟成されていないのだと思います。

そういうテーマとかメッセージとかは
よく聞くけれど、
自分で作品をみて感じられる力は弱め。
私は隠されたメッセージをなかなか読み取れず、
考察動画とかを見てやっとこさ分かる人です。

どちらかというと、
なるほど!こういう見方もあったのね。
っていう発見ができることの方が面白い。
知りたいっていう欲の方が強いのです。

私は幼児教育に携わってきた人間だから
分かりやすさをとっても重視しています。
だから、隠されるのは嫌。
教えて欲しい。
それって甘えなのでしょうか。

知らない事は、教えてもらわないと、
匂わせられても分かんないっていってるのは
ただの、勉強不足なのでしょうか。
それとも、私は平和ボケしすぎちゃったのかな。
私は、本当の戦争を知らないから。

でも、戦後で平和って言われている世の中でも
何かのしわよせを子どもたちがうけている。
それはたくさん、見てきました。

保育園だけじゃ守りきれない子もいました。
赤ちゃんが毎月体重が減っていく。
突然、来なくなる子どもを。
お腹にあざのある子どもを。
全身からタバコのにおいが漂う子どもを。
なぜか甘え方がへたっぴなあの子たち。
日本文化になじめない子どもも。
なぜか増えていく発達障がいという
名をつけられる子どもたちも。

その裏には
毎日同じ服に黒い裸足で連れてくる親だったり、
パパらしき人が次々変わる人だったり、
生活に困るシングルの人だったり、
昼夜逆転生活をしている人だったり、
体にハンデのある人だったり、
教育に厳しすぎる人だったり、
親自身のいろいろがありました。
こっちは何とかできないのかな。
自己責任論だけで片付けていいのかな。
17年間保育士やってて何かどんどん増えてきた。
多分、非正規雇用とか社会システムの影響で。

こどものえがおを守りたい
こんな日本じゃいけない。
もっと、お金を子どもに使おうよ。
どうして、
政府の人の明細は黒塗り不明でスルーされて、
保育園の絵本はボロボロのままなのかな。
もう、敗戦国の日本で誰かさんの
言いなりで仕方ないのかな?

だったら、私は自分の子は守りたい。
それだけはわかっているけど、
うまくテーマと繋がらない。
だって、
自分の子だけ守りたいっていう本音も
言ってはいけない感じだから。
一人だけ安全地帯に逃げてずるいって
声が聞こえてくる気がする。
でも、ヒーローを待ってるよりも
自分で逃げちゃった方が早いかも。

そんなことを思っていたら、
スパイファミリー13巻のこのシーンが
ちょっと沁みてきた。

本当だよ。子どもは国の宝だよ。 SPY×FAMILY 13巻

そう、
子どもたちは、国の宝だ。
当たり前のこと。
宝物は、大切にしなきゃいけないんだよ。

これが私の伝えたい事なのかな。
まだ、迷走中。
ただ、これは本当に思ってること。
うん。
みんな、おおきくなぁれ。









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