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「子どもの権利・きもちプロジェクト」始動します

早いような長いような…
『きかせてあなたのきもち~子どもの権利ってしってる?』が出版されて
1年が経ちました。

この1年、3回の原画展の開催の他、さまざまなイベント、
絵本をきっかけに多くの方に出会い、
学ばせていただけたことに感謝しています。

えほんやさん(静岡県三島市)での原画展にて

絵本刊行以来、私たちは子どもの権利の視点を広めるひとつのツールとして
『きかせてあなたのきもち~子どもの権利ってしってる?』
を広げるプロジェクトを進めてきました。
通常本づくりは完成したら、それが一応のゴールとなります。
ただ、この本は、この本がどう活用されるかが重要であると
考えています。

十分に報告ができていませんが、刊行から1年の間に
国連声明(かんたんな日本語訳)のリーフレットを作成したり、
『きかせてあなたのきもち』の
コンセプトをぎゅっと詰め込んだ豆本の作成をしたりしてきました。
また、子どもの権利のワークをおこなうのも、長瀬だけでなく
コラージュという方法を活用したmomoさんの
ワーク等も実施しました。
気持ちと子どもの権利をつなげるというコンセプトを
重視しながら、多岐に渡った活動が展開し始めています。

そこで、この度、
「『きかせてあなたのきもち~子どもの権利ってしってる?』を広げるプロジェクト」を
「子どもの権利・きもちプロジェクト」(ワークショップ/絵本/アート/シェアリング/対話)に改名し、新たな活動をスタートすることにしました。

プロジェクトの目的は、日本社会において子どもとおとなに
子どもの権利の視点を広めることです。
私たちは一人ひとり大切にされ人間らしく生きる権利があること、
そして、子どもには子どもとして尊重され、大切にされる権利があるという合意を社会に広めていきたいと考えています。

そして、その視点を広める方法として、
ワークショップ、絵本、アート、シェアリング、対話など
プロジェクトメンバーの個性とスキルを
活かした活動をしていきます。


momoさんの「わたしの気持ちと子どもの権利」コラージュを用いたワークショップ

人々が平らに出会い、心をほぐしながら、
具体的に「人権」や「子どもの権利」について感じたり、
考えたりする場をつくることを大事にしていきたいと考えています。

子どもの権利条約のなかでも子どもにかかわる決断をしていく際に
重要な4つの原則があります。
特に私たちが重要だと考える原則に
子どもの意見表明・参加の保障があります。
意見表明・参加の権利は、「聴かれる権利」とも言われています。
そして、その権利を実現するには、
「相互の尊重にもとづいた情報共有および対話」が重要だと考えられています。子どもが意見や思いを表現するには、それを受け取るおとながその声を
聴く必要があるのです。

そして、プロジェクトメンバーの出会いは、
絵本によってもたらされました。

絵本は、子どもとおとなの情報共有において、
非常に優れた媒体だと私たちは考えています。
絵本は、子どもから理解できるわかりやすい日本語と絵という表現によって、子どものみならず多くの人が理解しやすいユニバーサルな表現をとります。絵本をともに読むことで、子どもとおとなは共通の情報をもとに、平たく語り合うことができるのです。
これが、意見表明・参加の権利の実現を助けるものだと
私たちは、考えています。

日本ではまだまだ、絵本を幼児期の娯楽、あるいは教育の方法として受け取られがちです。それだけではない魅力が絵本にはあること、
子どもとおとなの対話を実現するコミュニケーションツールであることも
伝えていけたらと考えています。

そして、おとなも、子どもとともに、子どもの権利を学ぶことで、
自らの子ども時代と対話し、
自分のこころの扉をひらくような機会になればと思っています。
子どもの権利の視点を大切にするには、まず、
おとなが、自らの気持ちと権利をつなげて考え、
自身の「声」を取り戻していく必要があるように思うからです。

そのようなわけで、「子どもの権利・きもちプロジェクト」は始動します。
引き続き、noteを拠点として、さまざまに発信していけたらと考えています。今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。

プロジェクトを代表して
長瀬 正子

「子どもの権利・きもちプロジェクト」
(ワークショップ/絵本/アート/シェアリング/対話)
プロジェクトメンバー(五十音順):
中村真純(ひだまり舎)
長瀬正子(大学教員・子どもの福祉)
momo(アーティスト・福祉施設職員)
山縣 彩(フリー絵本編集者)

子どもの権利・きもちプロジェクト
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