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学校に行くのがつらい子どもたちへ

 1 学校は再開したけど。。。

 新型コロナウイルスによる影響で、皆さん学校が休校の状態が続いていたと思います。春休み前、3月の最初の頃からだったでしょうか。
 家庭のこと、勉強のことなどたくさん不安や辛いことがあった人もいるかもしれません。逆に、辛い学校生活から離れられてほっとしていた人もいるかもしれません。

 2020年5月25日、すべての地域で緊急事態宣言が解除されました。これに伴って、皆さんの学校も再開してきたと思います。最初は、分散登校、少し経ったら通常通り登校とするところもあるようです。

 この投稿では、「学校が再開されて辛い」と思っているあなたに向けてお話します。

 2 またいじめられる・・・

Q 私は、学校でいじめを受けています。休校で学校に行かなくてよかったのでほっとしていました。でも、また学校が始まったらいじめられます。学校に行きたくありません。

 辛い思いをしてきましたね。あなたにとって、学校が始まるということはとても怖いことなのだと思います。
 まず、「絶対に学校に行かなきゃいけない」と思わないでください。何より大切なのは、あなたの「こころ」、「からだ」、「いのち」です。

 いじめによってあなたの「こころ」や「からだ」が傷ついていること、学校再開が怖いことなど、あなたの今の気持ちを、信頼できる先生や親などの大人に話して相談してみてください。一人では難しければ、頼れるお友達に話すのもいいかもしれません。私たち弁護士も、相談に乗ります。

◎東京弁護士会の子どもの人権110番  
  (TEL03-3503-0110)

「いじめにあってつらい気持ちなっている子どもたちへ」の記事↓も、よければ読んでみてくださいね。

 ◎私たちに直接相談することもできます。詳しくは、↓の記事をみてください。

 3    なんとなく行きたくない

Q 学校は嫌いではありません。でも、ずっと休みがいいです。突然、学校が始まると言われても、朝起きるのもつらいし、頑張れる気がしません。

 2か月もの間、「休校」「外出自粛」で、「ずっと家にいなさい」と言われていたのに、突然「来週から学校、7時間目まであります」と言われたら、からだもこころもついていかないですよね。
 それはおかしいことじゃありません。からだにはリズムがあるので、突然の変化に対応するのは大変なことなのです。

 少しずつ朝起きる時間を調整したり、おうちの中で体操したり、少しずつ体を「いつもの自分」に戻していきましょう。頑張りすぎなくて大丈夫です。

 もし、学校が始まって、「体がついていかないな」とか「なんかいつもと違うな」と思ったら、すぐに信頼できる先生や親、お友達などに相談してみましょう。あなたのことを一番わかっているのはあなたです。自分が「いつもと違う」と思った感覚は合っていますから、それを周りに伝えましょう。

4 楽しい行事はなくなるの?

 Q 学校が再開すると聞きました。でも、修学旅行も、運動会も、文化祭も中止です。遠足も中止になるかもしれないと聞きました。楽しいことだけ無くなって、勉強だけしなければいけないのは辛いです。

 学校や地域ごとに違いはあるかもしれませんが、人が集まる行事や、「3つの密」が起きる可能性の高い行事や、公共交通機関での移動を伴う行事は、中止(または中止を検討)になるかもしれません。感染拡大につながる可能性があるからです。

 少し先の季節の行事は、今後のコロナウィルス感染者数の状況などによっても変わってくると思います。

 楽しいことだけ中止になると、気持ちがふさぎこみますよね。わかります。でも、あなた自身やあなたの大切な人を守るために、少しでも感染のリスクを減らそうということなんです。

 今は辛いですが、きっと、いつかまた、楽しく運動したり、遊びに行ったり自由にできる時が来ます。

 辛いときは、ぜひ、周りに相談してください。あなたは、一人ではありません。私たち弁護士も相談にのりますので、あなたの声を聴かせてください。