エッセイ 『冬の天気図』
ワンタンにも、雲呑という漢字があるようだと知ったのは、曇り空の今日。
このあいだからのおなべの残りに、そうだ!手づくりワンタンをいれてみよう!と思いたち、平べったいワンタンの皮にふれてみた。
重なりあったワンタンは、手のひらにのせるとしっとりとした厚み。
冬至も近づいてきた土曜日のお昼、じんわりとあったかいものを食べたくなった。
◯
前回につくったのは、はて、いつだっけ?と思いかえしながら、朧げな記憶を頼りにワンタンをつくってみる。ちいさめのボールにくんでおいた水にゆびをいっぽんかるくひたし、四角いワンタンの皮の縁取りをしていく。おつぎにおおきめのボールから混ぜ合わせておいた具材もひとくちサイズすくいあげ、ワンタンの中央部に、ぽんっと着地。四角い皮を三角形に袋とじしていきながら、かるくひだをひょいっとつくる。できあがったワンタンの端っこをつまみ、かたちをととのえながらおおきなうつわに並べていく。
おなべにおダシをくわえ、ワンタンをひとつずつ入れていく。
◯
おダシをいっぱいにふくんだ雲呑は、おくちのなかで、ふわっと蕩けていったとさ。
おあとがよろしいようで。
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