こどもの溶連菌について
最近流行がみられる感染症で、A群溶血性れんさ球菌が原因となる感染症です。
注意すべきは溶連菌の感染により、いろいろな症状が出ることや合併症をして発症数週間後にリウマチ熱・腎炎を起こすことがあります。今日は溶連菌についてお伝えします。
★感染経路
A群溶血性れんさ球菌が飛沫感染・接触感染することで感染します。
★症状
上気道感染では発熱・咽頭痛・咽頭扁桃の腫脹や化膿・リンパ節炎を起こし、猩紅熱は5~10歳ごろに多く、発熱・咽頭痛・扁桃炎とともに舌がイチゴ状に赤くはれ、全身に鮮紅色の発疹がでて、治った後に剥がれ落ちます。
治療が不十分だとリウマチ熱を併発しやすいです。
※リウマチ熱とは、治療不十分で関節や心臓、皮膚、神経系に炎症が起こります。大半は回復しますが、低い割合で心臓に回復不能な損傷が起こることがあります。
★治療
抗菌薬で治療します。
抗菌薬の投与で24時間以内に感染力はなくなります。
★登園・登校基準
適切な抗菌薬による治療開始後24時間以内に感染力はなくなるため、それ以降の登園・登校は可能です。
★★劇症型溶連菌
最近流行しており、今年の6月2日時点での報告数は977人であり、1999年から統計をとりはじめて以降、最多を更新しています。
劇症型溶連菌とは、まれに引き起こされる重篤な病状です。
初期症状は咽頭痛・発熱・消化器症状(食欲不振・吐き気・嘔吐・下痢)倦怠感・低血圧などの敗血症症状や筋痛から始まり、
軟部組織病変、循環不全、呼吸不全、血液凝固異常(DIC)、肝不全、腎不全の多臓器不全をきたします。
また、日常生活を営む状態から、24時間以内に多臓器不全が完結する程度に進行を示します。
溶連菌感染症の患者数の増加によって、劇症型溶連菌も増えているのではないかと言われています。
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