こどもの呼吸不全をおこすウイルスについて
ウイルスにはたくさんの種類があります。
感染することで様々な病気になり、症状が出現することがあります。例えば、ライノウイルスは風邪や副鼻腔炎の原因になるウイルスですが、ライノウイルスは100種類以上あり、何度も感染します。また、クループ症候群の主な原因となるウイルスのパラインフルエンザウイルスも5歳までに複数回感染するといわれ、数種類のウイルスが存在します。
今回は重症な呼吸不全や喘息発作、急性の手足のまひ(急性弛緩性まひ)の原因と疑われているエンテロウイルスD68 感染症についてお伝えします。
★感染経路
飛沫感染・接触感染し、呼吸器からのウイルスの排出が1~3週間続くと言われています。
★症状
重症な呼吸器疾患や喘息発作、急性の手足のまひが生じる可能性が示唆されています。幼児におおく感染がみられます。
★治療
有効な治療薬はありません。対症療法を行いますが、急性まひに関しては改善しにくいと言われています。
★予防
一般的な感染対策を行います。
★こどもの呼吸が苦しい時のサイン
・呼吸時にぜーぜーした音がする
・鼻の穴を広げて息を吸い込んでいる
・呼吸時に鎖骨や肋骨、みぞおちのあたりがくぼんでいる
・吸うときに首を後ろに倒し、吐くときに前に倒している
このような時はこどもの呼吸が苦しいときです。
様々なウイルスの感染により、かぜのような軽い症状から重症な症状が出るウイルス感染があります。
初期の症状が軽い症状だったとしても、こどもは呼吸機能が未熟です。悪化する可能性もあるため、こどもの呼吸が苦しいサインを見逃さないようにしていただけると幸いです。
また、症状悪化がみられた場合は、受診していただくようお願いします🌞
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