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正定の趙雲廟。

サブスクチャレンジ第6弾は、河北省石家荘市の正定県。

中国全省踏破を目指すにあたり、最大の難敵はやはり新疆ウイグル自治区やチベット自治区といった地理的に遠く、また時には外国人の入境制限のあるエリアです。同時に、そこまで遠くもないがどうも気乗りがしない、いわゆる「行けたら行く」というエリアもある意味難敵で、私の場合、それが河北省でした。

万里の長城、明清の皇帝陵墓群、大運河、避暑山荘と、河北省には4つの世界遺産があります。しかし、承徳の避暑山荘以外は複数のエリアにまたがるもので、正直、河北省ならではのものがあまりありません。

北京や天津から少し足を延ばしたらそこはもう河北省。どうせいつかは行くだろう、そんな気持ちで河北省をずっと後回しにしていたのですが、ついに河北訪問を決心しました。

いろいろ調べるなかで、省都の石家荘にほど近い正定県がなかなか面白そうだと感じました。正定はかつては常山と呼ばれ、河北中部の中心地として長い歴史を刻んできました。常山といえば、三国志の蜀漢の英雄である「常山の趙子龍」こと趙雲の故郷です。

また、習近平国家主席が政治家としてのキャリアをスタートした地でもあり、そのゆかりもあってか、ここ数年は古城復活に向けて大規模な改修が行われているようです。

という軽い理由で、今回の目的地は正定県に決定。

石家荘正定空港

さて、石家荘正定空港に着陸。

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石家荘はやや地味な街です。河北省の省都でありながら、最大の都市は北京市に面し、習近平国家主席肝煎りの雄安新区も抱える保定市。石家荘正定空港に着陸したものの、大半の客は世界遺産の避暑山荘を有する承徳への乗継でした。

河北省の省都である石家荘からほど近い正定県。石家荘の玄関口である石家荘正定空港はその名前のとおり正定県にあり、正定県の市街地は空港と石家荘市の中間あたりにあります。

空港から正定までは約20kmの距離。普段は直通のバスが走っているようですが、新型コロナウイルスの影響か休止中。仕方がないので、15元で乗合のタクシーに乗ります。

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到着後まず向かったのは、今回泊まる正定国豪大酒店。

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ホテルに着いたのは午前11時過ぎ。当然まだチェックインの時間ではないのですが、まずは無事にチェックインできるかの確認です。ここではない別のホテルや複数の民泊から、現在は正定のホテルは原則外国人お断り、泊まるならPCR検査の陰性証明が必要と脅されていたからです。一応、この国豪大酒店だけは陰性証明なしでOKとの言質を事前に得ていたものの、万一何らかの理由でチェックインできなかった場合は、省都の石家荘市、もしくは高鉄で北京あたりまで待避しようと考えていました。

いざやってきてみると、幸い、チェックインはすんなり済みました。多少質問事項が多かったものの、陰性証明も求められず、さらにまだチェックイン時間まで3時間近くあるにもかかわらず部屋に案内してもらえました。

部屋代は普段のホテルよりやや高めの477元(約7千円)ですが、PCR検査代と検査のための時間を買ったと思えば悪くないでしょう。部屋もいい意味で値段相応です。

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趙雲故里

無事にチェックインが済み、一息ついたところで旅行を開始。

趙雲故里は隆興寺、栄国府といった観光スポットが集まるエリアに位置します。趙雲はここ常山の生まれであるものの、活躍の場は常山を出てからであり、没したのも四川省。趙雲に由来する事物は正直少なめですが、その清廉な人柄を誇る展示物に目を通すだけでも心が洗われます。

青年時代から晩年まで、さまざまな顔の趙雲と出会えました。

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隆興寺と栄国府

趙雲故里のそばには宋代に建てられた隆興寺(大仏寺)や、映画やドラマの撮影基地である栄国府をまわるものの、仏教はいまいちわからず、栄国府は肝心のテレビドラマ「紅楼夢」を観ていないでさくっと観光。

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正定古城壁と正定南門

仏像やドラマより興味があったのが、正定古城壁。城壁のある街で上から眺める景色が大の好みです。

でも、いざ訪れてみると思てたんと違うでした。

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慌ててネットで調べる。すると、どうやらイメージしていた城壁は正定南門だったようです。北門から南門までバスに乗って移動。想像していた城壁がそこにありました。

ややキレイすぎるきらいはあるものの、満足。

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満足したところでホテルに戻り、その日は終了。翌日は地下鉄で石家荘市内まで移動し、河北博物院を見学するつもりでしたが、結局ホテルでお昼までのんびり過ごすことにしました。

せわしく旅する弾丸旅行もいいけど、たまにはこんなゆったり旅行も悪くない、と思いながら、国慶節節前最後のサブスクチャレンジを終えました。

ちなみに、帰り道でも見かけた趙雲。常勝将軍、まさに神出鬼没です。

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