成都の武侯祠。
陳麻婆豆腐の麻辣にやられてグロッキーになりながら、それでも一生懸命自転車を漕ぎます。そして、かろうじてたどりついたのが、今回宿泊する「成都迷津旅行酒店」です。
成都迷津旅行酒店
中規模のショッピングモールに入るこのホテル。1泊241元(約3,700円)という価格と雑居ビルのような入口に不安になりながら8階までエレベーターで登ると、そこは意外に広々とした空間でした。
8階ワンフロアをまるまる使ったホテルは全69室。とてもフレンドリーなフロントで難なくチェックインを済ませます。
いまどきのシンプルな内装。小さなベランダもあります。
場所的にどこかの観光地に近いというわけではないのですが、繁華街であり地下鉄の乗換駅でもある騾馬市から自転車で10分ほど。成都を旅する拠点とするには悪くない立地です。
無事にチェックインできて一息ついたところで、麻辣後遺症と戦うためにしばし仮眠。夜になって復活しましたが、食欲までは戻らず。
外のショッピングモールに併設された夜市をぶらぶらするものの、その日は結局屋外のバーで軽く飲んで終わりました。
担々麺とラー油ワンタン
翌朝、起きてみるとお腹の嵐は去っており、代わりにものすごい空腹感が。
ホテルの近所にある「老成都三様麺」で腹ごなし。
清潔感のある小さなお店で頼んだのは、担々麺(担担面)とラー油ワンタン(紅油抄手)です。炭水化物を重ねる禁断の手ですが、2つ足しても18元(約300円)なので、食べたいものは食べられるときに食べておく。
担々麺もラー油ワンタンも見た目ほど辛くはなく、むしろ朝食にぴったりな清々しいピリ辛感。ラー油ワンタンは水餃子に飽きたときのアレンジレシピとして大活躍しそうです。
武侯祠
成都2日目にして最終日のこの日は、お昼過ぎの飛行機で上海に戻ります。行ける場所もかぎられるなか、三国志にまつわるスポットである「武侯祠」を選びました。
武侯とは蜀漢の英雄、諸葛亮孔明への諡で、その名があらわすように諸葛亮を祀るところです。
ちなみに、「ぶこうし」と入力すると漢字の変換候補に「武侯祠」と「武候祠」の両方が出てきます。「侯爵」のように高い位をあらわす「侯」一択のように思うのですが、どちらも正解なのでしょうか。
武侯祠を中心とした武侯祠博物館では蜀漢の英雄たちの像が並びます。横山三国志ではそこそこの外見だった龐統も、史実どおりに描かれています。
武侯祠の竹林は屈指の映えスポットです。必死にポーズを決めて撮影する人々がいない隙と角度を見定めて、急いでパシャリ。
錦里古街
武侯祠のまわりは古い街並みを再現した錦里古街というエリアで、おみやげや四川グルメの食べ歩きを存分に楽しめます。
日本で四川料理といえば、麻婆豆腐や担々麺、回鍋肉、棒々鶏などがまず挙がるでしょうが、本場で外せない兎頭、つまりはうさぎの頭です。
ビニールの手袋を渡されると、まずは頬や顎の肉をちびちびとかじる。うさぎの肉は初体験でしたが、上質のとり肉のような美味しさでした。骨を割り、このグルメの本体である脳みそをいただく。
そうこうしているうちに、滞在時間わずか24時間の成都旅行も終わり。縁起のいい8888便で上海へ。
物足りなさを感じるぐらいがちょうどいい。四川省、またきっと来ます。
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