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#9 通塾後のノート管理術徹底解説

通塾開始後、溢れる使用済みノートで困ったことはありませんか?
11/9のinstagramの投稿でも本筋をご紹介させていただきましたが、こちらでは、もう少し踏み込んだノートの分類と作成内容を寄稿してまいります。

現在の中学受験大手進学塾では、予習不要の当日の板書授業が中心となっていると思います。
SAPIXの場合、黒板授業と呼ばれていて、授業当日にテキストが配布され、単元の解説が入り、黒板を使用した解説理解が進めれます。
その後、演習問題、自宅学習での取組問題が指示されて、授業が完結します。当然、テキストを中心とした教材管理、授業当日に書き留めてきた板書内容の管理に保護者は振り回されると思います。

本日は、我が家がノートをどのように使用し、管理してきたかを中心に「通塾後のノート管理術」というテーマで記事を紹介してまいります。

https://www.instagram.com/kodama500km/


#48 通塾後ノート管理術

➀ノートの分類

私どもでは、ノートを3つに分類していました。
・塾授業用のノート(板書と演習)
・自宅学習演習用ノート
・繰り返し学習用ノート
です。

とかく、ノートを奇麗にまとめて学習終了という受験生は多いのではないでしょうか?その中で、ノートを見返す方がどれだけいらっしゃるのか?ここは、甚だ疑問に思うところです。
ノートの役割は、単元理解のための手引書、重要ポイントの明確化を中心にして、理解を促す目的と、繰り返し確認することによる理解の定着にあると考えています。
そのノートの役割別(ミッション)にノートを分類したのが、3分類の内容です。
また、塾授業当日は、講師によるポイント解説は、出来るだけテキストへ書き込んでくるように指導していました。
それは、最終保管先に近いところに書き留めるほうが効率もよく、テキストから副教材への移行もしやすかったからです。
つまりは、保護者の負担軽減ということですね。


通塾後のノートの3分類

②塾授業用ノートの作成

どちらのご家庭でも一緒だと思いますが、ひとつの授業項目に一冊割り当てました。SAPIXで言えば、算数ではなく、算数A、算数Bというようにコマ別のノート作成をしていました。
算数に関しては、簡単な解説図式が書いてあったりしましたが、理解を確認できる単元に関しては、解説も復習で一度確認してお蔵入りさせていました。また、演習問題もテキストに書き込む問題もあれば、ノートに書き込む問題もあり、直しが必要な問題は、その該当箇所に直接記入しておしまいという要領で進めました。
しかしながら、理解が浅い単元や解けない問題は、繰り返しノートに解法の急所とともにノート作成し、翌週授業前、確認テスト前に見直すサイクル確立を進めていました。(繰り返しノートは後述します)

国語に関しては、リード文の構造説明等の解説が入ります。
その内容の板書を写してきましたので、これに関しては、本文を読み解き、文章の構造理解に行き着いていれば、そのままノートは任務完了ということで読み返すこともありませんでした。
ノートによる文章構造の再確認よりも、一旦頭にいれた後に、文章そのものを読解するほうが定着の早道と考えたからです。

理科は、特に生物分野でしたが、生き物の特徴をさらなる図解で解説が入ることがありましたので、ポイントをつくものは、ノート→テキスト→コアプラスの要領で転記を進めました。
こうすることにより、コアプラスが子供だけの教材として育成され、使うほどに進化を遂げ、入試直前期に役に立つと考えたからです。

最後に社会ですが、子供は、SAPIXの名物講師である神田先生に習っていました。神田先生は、猛烈な板書主義者で、黒板一杯の板書を2-3枚分行います。よって、授業は、質問に答えながら、懸命に板書をするスタイルでした。
この神田社会だけは、塾授業ノートをベースにした学習を進めていました。

授業板書用ノートの役割

③自宅演習用ノート

主に、算数と国語の記述用のノートになります。
こちらは、罫線ご免!枠線ご免!の好き放題のノートになっていました。
図式やら数式、計算などが無秩序に記載されていることが多かったです。
大事なことは、見栄えではなく、考えた足跡を残せるかどうか、と考えて、あえてノートの体裁や見栄えに対する言及はしませんでした。
調えることに気をとられて、思考するスピードや嗜好性の邪魔になると考えたからです。
演習で書き留める→解答確認→間違い直し
その中で、再確認を要する問題だけ繰り返しノートに移行するという順序でノート運用を行っていました。
国語は記述用のノートになりましたので、記述解答を自己添削して直して終了という程度で扱っていました。

演習用ノートの役割

④繰り返しノート

算数は、#44 お直しノートで紹介しましたが、まずは、解法につながる急所をヒトコトワードに集約をかけました。
実は、この集約化が一番厄介で、本当の理解に行き着かないとヒトコトワードに変換することは不可能です。
このヒトコトワード化が算数の考える力を養成するということでしょうか。
年間で100問にもなれば、相当な算数力が磨かれていると思います。
また、このお直しノート(我が家では、「王様ノート」と命名)は、解法に行き着くヒトコトワードと解法までの足跡がわかるようにノート作成をしていましたので、わたしのinstagramの投稿の図式よろしく眺めているだけで解法が甦るものとなっていました。
範囲の有無にかかわらず、テスト前に、このノートをフラッシュカードの要領で眺めると一気に復習が完了します。
万一、フラッシュ作業中にひっかかる問題があれば、解法理解に行き着いていないということになりますので、再度確認の上、作成ということになります。
あれもこれも王様ノートに転記となりますと、作成に時間がかかるばかりではなく、復習にも時間がとられます。
不要なことに時間を割くことほど無駄なことはありませんので、迷ったら載せないくらいで丁度良いかもしれませんね。ここの線引きはセンスだと思います。

国語は、本文音読の徹底が主力学習でしたので、塾授業ノートの活用が終了したら、本文を読み解く練習をするだけです。
いわゆる知識系の問題は、単語カードに集約を進め、朝学習で一冊、テスト前に繰り返し単語カードをフラッシュ利用していたため、ノートの真剣作成はないということになります。

理科は、テキストとコアプラスへ集約。テキストとコアプラスはテスト範囲を何度も見直し、範囲のないテスト(SAPIXでは組分けテストとサピックスオープン)前は、履修単元部まですべて目を通す繰り返しスタイルでした。
よって、年三回の組分けテスト前がコアプラス集中取組期間ということになります。

社会は前述の通り、塾授業ノートを中心に取り組んでいましたので、こちらのノートを最終保管先として情報充実に努めました。
ただし、コアプラスも徹底的に活用しました。ノートは読むだけになることもあり、問題形式のものに触れることによって知識が鮮明になると判断したからです。

神田社会は、サピックスでも特殊な授業形式のため、Instagramの投稿では、あえて理科と同列に扱いました。神田先生でなかったら、おそらくノート→テキスト→コアプラスの黄金律に則ったノート運用になっていただろうと判断したためです。

繰り返し用ノートの役割

⑤ノート管理術を通して

表題からいくと、沢山のノートをたくみに使い分け、学力を定着させる魔法のノートづくりのように見えたかもしれませんが、私どもでは逆転の発想で学習を進めました。
最終保管先を厳格に決定し、情報を一か所に集めていく。
こうすることにより、復習対象を絞ることを可能にし、学習を効率的に進められると考えたからです。
子供には、栄養と睡眠が大事です。一方で難関中志望の場合は、一定以上の学習量が必要です。
だからこそ、効率的なノート運用と管理に努めて、効果を最大化する学習スタイルを身に着ける必要があると、私は考えます。

通塾後ノート管理術のまとめ

皆様方の学習の効率化の一助になれば幸いです。

最後までお読みくださりありがとうございました。

      kodama500km

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