毎日が幸せ~瀬戸内農家さんの暮らし~
広大な瀬戸内、美しい燧灘が広がる場所。心地よい風が山から海に駆け抜けていく・・・そんな素敵な場所で農家を代々営んでいる髙橋さんご夫婦の「暮らし」に密着してみました。
天気と一緒に育てる大変さとおもしろさ
農業は、きっと世界で一番古いと言っても過言ではない仕事ではないでしょうか。そして天気によって左右される仕事です。「今年は、ダイコンの肥えるのが早いなぁ」とお父さんが呟く。「そういえば、今年は(12月なのに家庭菜園の)トマトがまだとれました。それが、夏のよりすっごく甘くておいしいんです!なんで何ですかねぇ。」と聞くと「それは、この時期の気候のおかげ。少し寒くて日が短いから夏場と違ってゆっくり赤くなるんよ。寒いと人間もそうやけど、体に糖をためる。それと一緒で糖をたくさん溜め込むから甘いのができるんよ~」と教えてくれました。
野菜も人間と一緒でなんでもお世話して楽な場所で育つより、少しストレスがあって自分で乗り越えた方が、人生にも深みが増すんやなぁ~なんてお話もしました。
作ることが好き!育てることが好き!自然が好き!
農家さんはとっても大変なイメージがあります。肉体労働だけでなく人知では、どうすることもできない自然と向き合う仕事・・・月並みな質問になりますが「しんどいなぁと思う事もあったりしますか?」とお母さんにお聞きしたところ「まったくしんどくないわけではないが、野菜を作ることもお花を育てることも大好き。体をつかうことも好きだから、いろんなものを自分で作れるって楽しい。それにやっぱり好きじゃないと続かない。仕事も趣味もそう、好きって気持ちが一番」と楽しそうに仰られていました。
ニンジンでオリジナルのジャムを作ったり、おいしそうなお菓子は真似してみたり、野菜をつくるだけでなく料理も大好きなお母さん。みんなの「おいしい」の気持ちに寄り添えることが一番うれしい瞬間だそうです。
(お母さん特製ニンジンジャムとっても美味です。作り方などはインスタ等で紹介していきたいと思います♪)
みんなに「生かされている」感謝の心
たくさんの人たちに恵まれて生きてきているというお母さん。支えてくれる家族、なんでも相談できる友人、人手が足りないときは快く畑仕事を手伝ってくれるご近所さん、髙橋さんの作るキャベツ以外は食べたくないというお客さんなどなど、自分たちの周りには、たくさんの尊い人々、温かい人々がいる。髙橋家へお嫁に来た時も、畑のことでわからないことがあれば、知り合いの農家さんに教えてもらいながら畑づくり、野菜づくりを学んでいったそうです。
周りの人々に感謝する気持ちのなかで作り上げるお野菜。おいしくないはずがない!お母さんとお父さんの優しさと人を愛する心がたっぷり!
好きなこと、とことんチャレンジ!
お母さんの趣味は、料理から始まりお花を生けたり、習字や絵手紙ととても多才!!習字は、お嫁に来てから初めて習字教室も開いていました。絵手紙は、入院した時にお友達の勧めで独学で学んだそうです。過去には、絵手紙の個展をひらいたこともあります。作品を見せていただきましたがどれも味わい深く美しい作品ばかりです。
この絵手紙に書かれている言葉の数々もお母さんが日常生活で感じたり、集めた言葉を紡いでいます。いい言葉を見たり、思いつくと必ずノートに残しているそうです。野に咲く草花や、採れたてのお野菜、季節の風景など身近にあるものから小さな喜びや美しさを見つけて描いています。
いまが一番しあわせ!
画家の東山魁夷の言葉にもあるように、自分たちが生きる環境の中でせいいっぱい幸せに生きる。そんな姿をご夫婦から学びました。
「人生は山あり谷あり、入院など辛いトラブルもあったが、それもまた人生の一部。辛い時もあるけれど、そのおかげで絵手紙という楽しみと出会えることができた。」とお母さんは語ります。いろんな経験を重ねてきたからこそ、辛い時も楽しい時も今が一番しあわせと感じられるそうです。
今回、たくさんのお話を聞いて、人生を楽しみながら生きる姿が印象的でとても勉強になりました。
おいしい野菜には、手間暇を惜しまず愛を込めて作り上げる。周りの人々に感謝し、助け合い、辛い時は手を差し伸べる。
そんな素敵な髙橋さん夫婦の作るお野菜、新鮮でおいしい!だけでなく
深く優しい愛の味がします。ぜひ、食べてみてください^^
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