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3密は自宅も例外ではない

集団感染を防ぐために「密閉」「密集」「密接」の3要素を避ける行動を既にされている事と思います。「STAY HOME」が原則となり、仕事も遊びも含めて家の中で過ごす時間が多くなっている方がほとんどかと思います。そこで注意したいのが、家も3密空間に成りうるということ。10年以上住宅業界に身を置いているものとして、その理由を解説します。

家族の誰かが感染したら間違いなく家族全員感染する

なるべく外部との接触の機会を減らすとは言っても、100%断絶することは不可能です。生活するには生活必需品や食料の買い出しにスーパーやドラッグストアに誰かが足を運ぶことになりますし、そもそも職業によっては職場や現場に行かないと仕事にならない方も多いでしょう。緊急事態宣言が出されている都府県以外の自治体でも休校を延長していますが、共働きをしているご家庭は学童に預けたり、自治体によっては学校が始まっているところもあります。また、親戚の方が見えたり、近所の方が見えたり、宅急便の方が来たり…感染するリスクをゼロすることはほぼ不可能。もちろんそうならないようにマスクや手洗いうがいなどを対策を一人ひとりが徹底するわけですが、家の中に入った途端に気が緩むわけです。自分に何かしらの症状がないと家の中でマスクを掛けている方は多くないはず。そもそもマスク不足ですしね…

とは言え、前述の通り、感染リスクは誰もがあるわけで、感染者がいないからとって家の中が100%安全とも言いきれません。

家の中はある意味3密空間

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一人暮らしの方を除き、家族でお住まいの方は家族の人数が多いほど「密閉」「密集」「密接」の3要素を満たします。加えて近年の家は高気密・高断熱。基本的に高気密・高断熱の住宅(マンション含む)は外気をシャットアウトし、内部の温かさを逃がさないように設計されているので、空気の流動性は低いのが特徴で、そのためシックハウス症候群なりやすい環境とも言えます。強引に例えるなら発砲スチロールの箱の中に住んでいるようなもの。保温と保冷が得意な分、外気とは触れにくいですよね。この中にウイルスがいたらどうなるか…想像するだけでも恐ろしいですね。

そうならないように「24時間換気」が義務付けられている訳です。換気の種類や具体的な仕組みはさておき、一般的に生活するうえで必要な換気を想定していますから、建築基準法上の「換気」と今回のウイルスに対する「換気」の定義は異なると僕は認識しています。なので高気密・高断熱の家に住んでいる大家族は特に注意が必要です。定期的に窓を開けて新鮮な空気を取り入れましょう。

※換気の定義については個人的な意見であり、医学的根拠に基づくものでありませんので、責任は負いかねます。あくまで参考程度にご覧ください。

高層ビル(マンション)は特に注意

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高層ビルは安全上窓が開けられない構造になっているものも多く、その場合、物理的に窓を開けた換気ができません。機械的な換気方法しかできないため、常時換気はしているものの、すべての空気が入れ替わるのに時間が掛かってしまいます。高層ビルの場合は空気清浄機などを活用しての対策が必要となります。ただし、空気清浄機も定期的にフィルターの掃除や交換をしないと付着したウイルスを逆に拡散してしまうこともありますので、使用には十分注意が必要です。

面倒でも自宅こそ感染対策を

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どれだけ空間としての対策を行っても、生活する自宅の中では濃厚接触せざを得ませんので、マスク着用や衛星品の消毒をお勧めします。アルコール消毒液なども入手困難な状況が続いておりますが、マスク増産体制や各酒造会社が消毒用アルコール同等度数のお酒販売を開始するなど、今後は供給スピードは改善されるのではないかと個人的に思っています。ご家庭でできる対策はうがい手洗いはもちろん、大皿での料理を控えたり、濃厚接触を可能な限り控える個々人の意識が大切です。大切な家族を守るためにできることから始めていきましょう。

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