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【天下繚乱】桜花爛漫・新たなる英傑たち

さてそれでは、いよいよ発売となる『桜花爛漫』の新たなる英傑たちと新しいクラスについて紹介していこう。これらのサンプルキャラクターをクィックスタートで使用するにしても、あるいはキミのキャラクターをコンストラクションする参考にするにしても、かならずやこの記事はキミの役に立つはずだ。

●サンプル①:悪を討つ大将軍


 かつて紀州藩(和歌山県)の暴れ者として知られていたキミに、将軍の跡継ぎが転がり込んで来たのは数奇な運命によるものだ。時空破断によって兄たちが死ぬことがなければ、キミが徳川家の、そして日本の支配者になることなど考えもしなかっただろう。
 だが将軍の座についた以上、もはや自由気ままな生活はできない―しかし、世の中のことを知らずして、そして兄たちの命を奪った時空破断の真実を知らずして、どうして日本国に君臨できるだろうか?
 そう考えた時には、キミの体は動き出していた。将軍としての政務をしばし信頼できる影武者に委ね、キミは退屈をもてあます旗本を名乗って江戸の街に飛び出していく。そう、キミが江戸の平和を守らなければ、誰が守るというのだろうか!?

 水戸黄門や遠山の金さんをプレイするためのクラス“天下人”は『天下繚乱』を象徴するクラスのひとつだ。“悪を討つ大将軍”は天下人のバリエーションを拡大するためのサンプルキャラクターである。
 また、このサンプルには使用されていないが、『桜花爛漫』には天下人自体のバリエーションを拡張するための追加特技も収録されている。たとえば部下に直接攻撃を行なわせる《やっておしまいなさい!》、天下人の特技を拡大する《威光あまねき》、日本国へのダメージを無効化する《案ずるでない!》などだ。これらの特技を使用することで、キミの天下人はさらに独自性を増すはずだ!

●サンプル②:維新の薔薇


 黒船の到来とともに、日本は変わってしまった。旧弊に満ちた社会を立て直し、新しい時代が訪れる契機がやってきたのだ。キミはその理想を信じて剣を取り、幕末の京で斬って斬って斬りまくった。
 だがその背後にキミは、妖異と呼ばれる敵がいることを知ってしまった。奴らは動乱に乗じて、日本を、否、あらゆる時空を滅ぼそうとしていたのだ。それを察知したキミと盟友、坂本龍馬は妖異と戦った。けれど坂本龍馬を守ることはできず、キミもまた妖異の手によって生み出された新しい時代、化政時代に飲み込まれてしまった。
 キミから見れば過去、それもずれた過去の時代。だが、いつの時代でもやるべきことはひとつ。刃持たぬ人の明日のために、妖異と戦い、村雨丸を見いだすのだ。

 “維新の薔薇”は新選組と対を成すクラス、すなわち明治維新の動乱より訪れた倒幕の戦士、“維新志士”だ。維新志士は歴史に忘れられた殺人のための古流剣技や、最新鋭の火器を自在に使いこなすことができる。その抜刀術が閃くとき、いかなる敵も立ち続けることはできないだろう。
 刀による攻撃のクリティカル値を大きく下げる《神速剣》、空を舞い切りつける《飛燕剣》、人間を斬る業が染みつく代価に戦闘力を向上させる《人斬りの業》、みずからの肉体を燃やして相手に連続攻撃を繰り出す《百鳳飛天剣》など、維新志士を支える特技は多い。日本の未来を拓くことができるのはキミだけなのだ!

●サンプル③:正義の超忍


 影に生き影に死ぬ。それがキミの宿命だ。
 そう、キミはただの忍びではない。伊賀“影の軍団”の一員たる超忍、人間を超え、忍びを超えた超忍、物理法則すらねじ曲げる存在なのだ。
 キミの忍法の前に立ちふさがるものはことごとく死ぬ。それは隠密の技を超え、単身で城をも落とすことができる超常の力。それ故に人はキミを恐れ、キミの力を求める。
 キミが求められる戦場は、超忍でなければ対応できぬものだ。溶岩に溢れた洞窟、死の罠が蠢く悪魔城、蘭学で武装した超要塞、一度動き出せば泰平の江戸時代を粉砕してしまうような脅威、それこそがキミが求められる戦場なのである。
 そして今日もキミは死地に飛び込んでいく。正義を執行するために―!

 “超忍”。それは人間をはるかに超えた忍法を扱う超人的な忍者をあらわすために追加された新たなるクラスである。忍法は文字通り絶対的なものだ。空間を切り裂く刃、永劫の不死、あらゆる他者に化ける力――忍法は他人に見せるものではなく、忍法の存在そのものが抑止力となる。その力は万人を超越するものだ。そう、それを使いこなすことができるのは英傑であるキミだけなのだから……!
 超忍の特技はあらゆる攻撃をはじき返す《忍法:肉鎧》や毒によって相手を死に至らしめる《忍法:針襖》のように超忍としての特性をあらわすものだけではなく、忍法の封印を破ることでパワーアップする《忍法封印いま破る》、忍法の存在によって周囲を恐怖させ錯乱させる《阿鼻叫喚の巷》、忍法の限界を超える《我が奥義とくと見よ》など、超忍らしいロールプレイを支えるものでいっぱいだ。キミが超人としての忍者を愛しているのなら、超忍はまさにキミのためのクラスだ。

●サンプル④:流星の十手


 江戸の町には悪が溢れている。小さなものではかっぱらいや置き引き、大きなものでは火付けや強盗殺人まで、百万の人々が集まってくるこの町にはさまざまな悪党が集まってくるのだ。
 その悪と戦うために存在する町奉行所と火盗改だけでは、とてもすべての悪を倒すわけにはいかない。そのために、役人によって特別に任命された民間の捜査官であるキミたちお上御用聞き、いわゆる岡っ引きが必要なのだ。
 御用聞きの中には、十手を振り回して弱い者をいじめるだけのクズも少なくない。だが、キミは違う。キミは正規の役人が対応できない犯罪者を捕らえ、江戸の平和を守る使命に誇りを持っているのだ。
 けれど、近頃あまりにも怪事件が多すぎる。どうやらその背後には妖異とかいう怪物が潜んでいるようだ。キミは事件解決のかたわら、妖異退治の切り札という村雨丸とやらを探すことにした。

 “流星の十手”は、野村胡堂の『銭形平次捕物控』などをイメージしたサンプルキャラクターだ。彼が持つ新クラスである“十手持ち”は、江戸市中の悪を懲らしめる岡っ引きや同心などの捜査官・探偵をプレイするためのものである。犯人を探り出すことも、また取り押さえることも可能だ。江戸の治安を守ることができるのは、キミの知恵と勇気なのである!
 十手持ちの特技はおもに防御やサポートに優れている。相手の足を確実に止める《江戸の黒豹》、部下を動員して行動を助ける《頼もしき子分》、小銭を叩き付けて相手の機先を制する《決め手の銭が飛ぶ》などが代表的だといえるだろう。

●サンプル⑤:女鼠小僧


 キミは盗人、それも本格の盗賊だ。
 決して殺さず、犯さず、盗まれて難儀するものからは盗まないことを誇りにし、金蔵で眠るばかりの金を庶民に施すことで喝采を浴びる、そんな盗賊だ。
 世の中に誇れる稼業ではないことは間違いない。だが、キミにはこの生き方が性に合っていたし、キミのことを英雄と呼ぶ人々がいるのもまた確かだ。
 だが、時空破断からこっち、暗黒街は荒れ果ててしまった。盗賊の仁義は失われ、凄惨な押し込み強盗ばかりが幅を利かせている。そしてキミは考えた。江戸の人々はこの凄惨な時代によって笑顔そのものを盗まれてしまったのではないか、と。
 だからキミは決めたのだ。村雨丸を手にいれ、江戸の人々が盗まれた笑顔を盗み返してやろう、と―。

 “女鼠小僧”の持つ新クラス“白浪”は、石川五右衛門や鼠小僧次郎吉のような怪盗を表現するためのものだ。華麗に予告状を送りつけ、どんな厳重な警備の中にも入り込み、かならずやお宝を盗み出すことができる。変幻自在の義賊としての活動こそが白浪の本領だ。キミがトリックと知略で活躍したいと思っているなら、これこそキミのためのサンプルキャラクターだ!
 白浪の特技はどこからともなく金を得る《盗賊(つとめ)働き》に始まり、対象への登場判定に成功するようになる《予告状》、他クラスのアイテムを入手する《盗品》、相棒が手助けをしてくれる《影からの助け》など豊かなバリエーションを持っている。江戸の闇を走り、偽善の仮面に隠された悪を暴き立てられるのは白浪だけなのだ!

●サンプル⑥:絢爛の令嬢


 キミは名門旗本の家に生まれた令嬢だ。
 キミはお姫様と呼ばれ、何不自由なく育った。武士の娘のたしなみとして教えられた弓や薙刀もめきめきと上達し、家中の男たちは誰ひとりキミに勝つことはできなかった。
 だが、キミの世界は屋敷の塀の中だけだった。やがて、ばあやの読んでくれる本を通して、キミは外の世界に憧れるようになった。祭というのはどんなものなのだろう? 庶民の娘はどのような暮らしをしているのだろう? キミは気になってたまらなくなり、ある日ついに塀を乗り越えた。
 そこで見たものは、想像よりもはるかに美しく、そして想像よりもはるかに悲惨な現実だった。美しいものを蝕む悪が、確かにそこはいた。ならば迷うことはない。キミは正義の刃を振るい、悪を懲らしめることにした。

 悪をたたきのめすおてんば姫である“絢爛の令嬢”は、新クラス“豪傑”の所有者だ。
 豪傑はその腕力と勇気によってあらゆる悪を叩き潰すことができるヒーローだ。同意した対象と位置を入れ替える《ここは引き受けた》、相手の精神を攻撃する《紙一重じゃ》、筋力によってあらゆる命中判定を振り直す《ううううウム》、倒した相手を心服させる《殺すには惜しい》など幅広い特技が収録されているぞ。
 剣客のように剣技一辺倒ではなく、斧、薙刀、弓などのさまざまな武器を使いこなしたい、あるいは唐の『三国志』に登場する英傑のように一騎討ちで戦いたいなら、豪傑はキミのためのクラスだ。その一撃はあらゆる障害を粉砕し、キミの後ろにいるどんな弱者もかならず護り通すことだろう。

●サンプル⑦:桜吹雪


 キミはいわゆる遊び人だ。長屋でぶらぶらしてはたまに仕事を手伝ったり、火消しの組に世話になったり、住人の雑用を請け負ったり賭博にふけったりする、自由な立場だ。
 だが、キミにはもう一つの顔がある。それは江戸の平和を守る権力者、北町奉行としての顔だ。キミがこんな生活をしているのは、江戸城や奉行所の中ではわからない悪を見つけ出し、それを成敗するためなのだ。
 そして今、江戸の町には妖異の脅威が迫っている。妖異たちは人の心に潜み、世界を闇に染めるため活動している。これに立ち向かうためには、権力だけでも暴力だけでもダメだ。伝説の剣、村雨丸。それがなければ、この世界を元に戻し、人々に平和を取り戻すことなどできないだろう。キミの潜入捜査の重要度はますます上がっているのだ。

 サンプルキャラクター“桜吹雪”は、テレビドラマ『遠山の金さん』や『破れ奉行』のように、市中の悪を超法規的権限で叩き潰す司法官をプレイするためのものだ。もちろんクラス:天下人を持っていることは言うまでもないだろう。
 それだけではない。このサンプルは新クラス“江戸っ子”を持っている。江戸っ子は文字通り、江戸という都市の文化を持つキャラクターをあらわすクラスである。あらゆる障害を突破して移動する《どいたどいた!》、法的責任をすべてひっかぶる《●●のバカはどこだ!?》、いかなるダメージもはねのける《おととい来やがれ!》や《一切合切まかせとけ》、死をも超越する《奴の目は死んでおらぬ》など、身分も性別も関係なく、江戸っ子としてのプライド、江戸を愛する魂が力となり、素手で悪を殴り倒し、覚悟状態になると圧倒的なパワーを得る――そんなエネルギーを与えてくれるのだ。技術も魔術もそこにはないが、裸一貫で悪に立ち向かうことにかけて、江戸っ子以上のクラスはないだろう。

●サンプル⑧:入神の踊り子


 キミは踊り子、放浪の芸人だ。およそ高い身分とは縁がないが、それ故にどんな身分の方の屋敷にも、芸を披露するため招かれる資格を持っている。
 キミの踊りに不思議な力が宿っていることは、子供の頃からわかっていた。キミが踊れば、枯れた木に花が咲き、鳥たちが集まってきた。人だけではなく、妖怪や幽霊たちもキミの踊りを見ようとやってきた。
 その力を使って金を儲けようとする者もいたが、キミは同意できなかった。キミはただ、人々を笑顔にできればいいとそう思っていたからだ。
 だが、キミの踊りだけで救えないものがあるのも確かだ。飢えた人、傷ついた人を助けるには、踊りだけでは力が足りない。そんなとき、キミは村雨丸の話を聞いた。キミの踊りが、村雨丸を探求し、歪んだ世界を元に戻す力になるなら、迷う余地はどこにもなかった。

 “入神の踊り子”は新クラス“遊芸者”を持つサンプルキャラクターだ。
 遊芸者はその藝、すなわち歌や踊りによってただ人を楽しませるだけでなく、心の傷を癒やし、世界の綻びを繕い、明日という日を訪れさせることができる。
 それは単に戦闘に有利になるというだけではなく、たとえば出会ったNPCがあなたのファンだったことになったり、藝によって相手の真意を見抜いたりするようなドラマ的なフォローにも使用できる。忍術とも魔術ともまた違う、アマテラスを取り戻したアメノウズメ以来の藝の力があなたには宿っているのだ。
 遊芸者は戦闘で有利になる通常の特技、たとえば技芸を攻撃の技に変える《八千代獅子》や回復を行なう《胡蝶の踊》に加えて、ロールプレイをサポートする「種別:芸」の特技を取得できる(これは本書で追加される種別だ)。「種別:芸」には即座に変身する《早変江戸戯(はやがわりえどのまぼろし)》、相手が自分のファンだったことになる《喝采道中》、相手の感情を読み取る《恋時雨道行》のような特技が含まれており、あなたの冒険をさらにドラマチックにしてくれるだろう!

●サンプル⑨:廓の妖華


 吉原。そこは苦界だ。人の尊厳を売る場所だ。だが、キミはその吉原が気に入っている。キミのような生まれついての幻術使い、人の心を操る異能の民にとっては、俗世間で奇異の目で見られるよりもよほど暮らしやすい。どんな場所でもそこにしか咲かない花はあるということだ。
 キミと枕を交わすことを求める者は多い。大名、僧侶、神官、武士、豪商―キミの見せるひとときの幻、この世にあるはずもない夢を求めて、人々はキミに大金を支払う。そう、キミは江戸にただひとり、望む夢を見せることのできる花魁なのだ。
 だがキミには密かな悩みがある―実のところ、キミ自身の夢というものを見たことがないということだ。あるいは、寝物語の噂に聞く村雨丸の力があれば、この渇きも癒やされることがあるのだろうか?

 “廓の妖華”は『天下繚乱』発売以来ニーズの多かった花魁をプレイするためのサンプルキャラクターだ。夜の世界から見る江戸は、昼間から見るのとは違う匂いを放っている――それは無数の人々の悲劇から咲く花だ。キミだけがその花の香りに惑わされることがなく、真実を見いだすことができるだろう。
 それだけではない。このサンプルの持つ新クラス“幻術使い”は、世界の虚実を崩壊させることができる。対象に見せる夢を操る《胡蝶の夢》、相手を強制的に大爆笑させる《笑いの奔流》、巨大な蝦蟇や蛞蝓に飛び乗る《幻獣召喚》、現実そのものを書き換える《旧支配者の覚醒》――幻を生み出すその力は、人と妖異の心を自在に操り、戦場のコントローラーとして君臨することができるだろう。もちろん、その幻影が花魁としての魅力に通じていることは言うまでもない……。

●サンプル⑩:小さな希望


 キミは幼い子供だ。どこかの姫君であるかもしれないし、長屋で暮らす貧しい少年であるかもしれない―まあ、子供にとって世界は同じことだ。無限の可能性に満ちあふれていて、憧れるに足る英傑たちがいる。
 キミが戦うのはイエのためでも自分の欲望のためではない。手の届く範囲の家族を守り、仲間を護ることだ。
 キミの冒険は大人たちにはもしかしたら理解されないかもしれないし、空想の中の出来事だと思われているかもしれない。でも、キミには確かに小さな友達である妖怪たちが見えているし、大人たちには感じとることができない邪悪の気配がわかるのだ。
 この世界の時間は歪んでいると大人たちは言う。でも、キミの前にあるのは永遠の未来だ。キミはそれを守りたいのだ。

 “小さな希望”は少年少女をプレイするためのサンプルキャラクターだ。外の世界にあこがれるおてんば姫も、剣客に憧れる孤児の少年も、あなたの思うキャラクターをプレイするにはもってこいだ。
 新クラス“童”はそうした子供を遊ぶためのものである。他者に対するダメージを増大させる《あそこがきっと弱点だ!》、倒れた仲間を復活させる《いまひとたびの闘志》、キミが倒れることで周りの闘志を沸き立たせる《復讐の引き金》――子供だけが持つ純真な視点は、他の英傑に思いも寄らない助言を与え、失われようとする希望を取り戻すことができる。キミは殴り合いでも呪術でも他の大人たちには叶わないかもしれないが、キミの存在は最後の切り札になるだろう!

 『桜花爛漫』はこの月末には発売となる(もう発売されているストアもあるようだ)。是非とも手にとって欲しい! 我々はこの次の、そしてさらに次のサプリメントまで、あなたに提供できる準備を整えているところだ!

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