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Xカード~性的または暴力的なTRPGについて~

◆◆注意◆◆
 本記事は有料記事である。


 これは有料部分に性的・残虐・宗教的タブーなどについての具体的言及を含むためである。

 本記事はTRPGのプレイングにおいて発生しうるトラブルおよびトラウマの励起、その対策について述べたものであるが、その具体的解説があなたのトラウマそのものを脅かす可能性については否定できない。

 あらかじめそのリスクを了承の上、内容の確認をお願いしたい。

 また、あなたの手元にあるTRPGないしはガイダンス、あなたの積み重ねてきたノウハウと矛盾した場合、常にそちらが正しいものとしてよく、筆者に攻撃の意図はないことを述べておく。

 Xカード


 『ダブルクロス クロウリングケイオス』ではシルバーキーカードと呼ばれているものである。

 様々なTRPGに類似のシステムが搭載されているが、本稿では一旦Xカードという呼び方を使用する。

 Xカードの機能や解説はゲーム・タイトルによって様々だが、おおむね次のようなものである。

・そのカードはプレイテーブルの中央に置かれ、誰であっても手に取ることができる。オンラインの場合は、Xカードを取ることに相当するサインをあらかじめ定めておく。
・参加者がXカードを提示した場合、セッションはその場で即座に、無条件に停止する。
・提示者は可能であれば何の描写がNGであったかを告げる。なぜNGであるかについての理由を述べる必要はない。

 これは原則的に、残虐描写や性的描写などの人を選ぶ描写から参加者の心を守るためのものである。ホラーTRPGや、恋愛や性的要素などを取り扱うロールプレイ重視のTRPGに採用されていることが多い。

  Xカードの概念は簡便なものであるため、これを搭載していない他のTRPG、たとえば『異界戦記カオスフレア』や『クトゥルフ神話TRPG』などに搭載することも容易であり、また有益である。

 その際、プリプレイ(セッション開始前の準備段階、蘭学で言うセッションゼロのことだ)であらかじめどのようなセッションを行ないたいか、どのような描写がNGであるかについて説明した上で用いるとよりスムーズに運用できるはずである。

 本稿ではタイトなテーマを扱うTRPGにおけるXカードの存在意義について解説する。


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