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誰かが助けてくれる と思ってない?

 

前回、次のような前口上でこのマガジン【五里夢中】がスタートしました。

……その「まちがい」にもいろいろありまして...

●タイプA: 表されている「内容」(事実)がおかしい ●タイプB: 文法から逸れている ●タイプC:「言葉」や「文字」の使い方が正しくない(正しいと信じて誤用) ●タイプD: そうした誤り(おかしさ・逸れ・正しくなさ)を見落として修正できていない ●タイプE: 誤りとはいえないけれどアッチとコッチでばらばら(お見苦しい)... などなど です。

書籍だけでなく、新聞・雑誌でも、サイトでも映像でも、文字をあつかうメディアでは、そうした「まちがい」を探す作業を【校正】と呼びます。
―― このマガジンでは そうした【校正】場面での「ハラハラ話」を採り上げて、皆さんと「赤面」「猛省」ネタを笑い飛ばして慰めあえたら~と思っています。お付き合い下さいますでしょうか!

 

 ひきつづき、ごく最近の「赤っ恥」体験を!

 前回は「刷り上がって」(何百・何千・何万という冊数の印刷が完了して)から間違いが眼に飛び込んで来る、「赤」っ恥というより顔面「蒼白」の例をご紹介しました。

 今回は「印刷機が明日から回り始めますョ」(厳密にいうと「明日、刷版(印刷機に設置するフィルム)をつくりますョ」)という最後の点検段階【白焼き】checkでの失敗談です。

 もちろん、その前の段階(初校・再校・三校・X校・念校を経て)で「責任校了」となっているので、「校正」(中身の点検)は済んでいます――その昔【青焼き】checkという工程では、製版フィルムにゴミが不着していないか(よく不着していました)? 文字が欠けていたり化けていたりしないか(よく欠けたり化けたりしていました)? の点検の余地しかありませんでした――文字の修正を願い出ると追加料金が徴収されたりしました。
 ですので、【白焼き】では「中身の点検」(校正)は許されないというのが原則だったと思うのですが…、最近は技術の革新? 印刷会社の温情? かで、【白焼き】でも「文字の点検」が不可能ではないという感じ? なのでしょうか… ――実際、わたくしども木立の文庫がお世話になっている印刷会社さんは(書籍の奥付に印刷会社名は記されています)なんとも... たくさん! の重要な指摘を寄せて下さいます(出版社のあまりにも杜撰なcheckに頼っていてはプロ集団の名折れになるから、かも知れません)。とにかく、これまで15冊の本でお世話になっていますが、命拾いの連発です!

 ほんと... この【白焼き】で初めて「本に成った“ページ”をめくる」体裁になるのですが、その姿で眺めた途端! とんだ間違いが眼に飛び込んでくるのです。

 重ねて熱弁したいのですが... この印刷会社さんのどこが素晴らしいかといいますと、出版社が「これでOKです」と(「今更なんで!」の修正をおねがいして)戻した【白焼き】に、さらに「ほんとうにこれでOKなのですか?」と、念押しの指摘を下さるのです。

 それでは、ご覧に入れましょう!(ココ威張るところではない?)――次のふたつのページには、1箇所ずつ間違いがあります(印刷会社のかなり優秀な職人さんが見つけて下さいました!!)。


題材は『みんなのひきこもり』11月上旬発売 !! 

(ココ宣伝するところではない?)

第1問

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―― ヒント:(冒頭の分類でいうと)タイプDです


第2問

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―― ヒント: タイプAです


さて! こうしてスタートしたマガジン【五里夢中】ですが、次回からは、わたくしの元同僚で木立の文庫「更生顧問」も務めてくださっている小林晃子さんにバトンを渡して、わたくし津田は時折(あまりあって欲しくないですが)“失敗”をしたときに、また「赤っ恥」話を告解しようと思います。

乞うご期待!


今回2題の【ヒント】は

第1問: おしまいの3行(雰囲気でスルーしてしまった?)

第2問: はじめの3行(印刷所の職人さんはどうして? 気づけたのだろう...)



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