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現在地と、半歩先の風景

学部生時代に半年ほど、転職エージェントのスタートアップでインターンをしていたことがあります。そこに辿り着いたのは全くの偶然だったのですが、大手企業が正義だと教育を受けてきた小さな蛙には広すぎる大海でした。キャリアとは何か、自分らしく働くとは何か、自分ではない誰かの、会うまでどこの誰だか分からない方のキャリアを本気で考えるという仕事の重さに、当時はただただ凄いなぁと感心してばかりでした。

それから…6年?7年?くらいの月日が流れ、私も晴れて社会人となり、無事ではなかったものの2年目を終える直前まできています。霞んでいたままのはずだった「転職」という言葉の輪郭がだんだんとはっきりしてきて、実際に動いてみると、「自分は何をしたいのか」という簡単な問いにさえ満足に答えられない私がいることを再認識するわけです。

就職活動を毛ほども真面目にやらずに全ての理由を後付けにしてきた報いを受けていると思えば諦めもつきますが、真っ新だからこそ、何色にでもなれるというのは確かになぁと感嘆してしまう部分もあり。

昨日、エージェントの方と話しました。こんなことを書くと6~7年前から何も変わっていないじゃないかと思われそうですが、大手の安心感たるや。その前にうけたエージェントは酷かった…「今は転職意思はそこまで高くありません」と伝えても「金曜日までに求人の精査いただけますか?」、「まだ経験が浅いので、一人目の広報とかではなく組織の中に入る方が良い」というと「大手の方が研修制度をないがしろにしているパターンも多いですからね」とどう考えても逆の答え。悲しいかな、2年の社会人生活の中で、何でも思ったことを口にすればいいわけではないということを学んでしまった私は「分かりました、金曜日に対応させていただきます!」と元気に答えたきり、木曜日の夕方に個人情報の削除要請ボタンをクリック。簡単な世の中です。

おっと、話がそれました。
昨日の面談では淡々と就活市場の状況と、私が今とるべき転職活動のパターンを2つ提示いただき、「はい、まったくその通りです」と答える以外に何もない、有意義な30分を過ごすことができました。
「こうなんだろうな」と漠然と思っていた仮説をしっかり認めてもらえるだけで、すっと足元に道が出来るような気がするのですから単純です。でも、今の私にはその単純さが必要だったし、「それで良いと思います」と肯定して欲しかったのです。

ようやく2年目が終わろうとしている現在地で、ベストはこのまま広報PRのキャリアを積むこと。その半歩先に私が働きたい、あの世界が広がっているのなら、勇気を出して、そして躊躇うことなくチャレンジすること。

現在地と半歩先の風景を行き来しながら、少しずつキャリアを考える時間を増やしたいと思う今日この頃です。

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