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反脆弱性 不確実な世界を生き延びる


この本は大分前に読みましたが面白かったです。

6年前位にこの本が出て、ちょとした話題になりました。

当時、東日本大地震での原子力発電問題があり、この本の中でも語られており、引用していた人も多かったように思います。

原本を読む勇気がありませんでしたので、解説をたよりに理解しておりました。

全てを読んですっきりとしました。

かなり哲学的なものと思いました。

ブラックスワンの解説書でもあり、色々と考えさせられることも多くあります。

ブラックスワンは、経営学が科学なのかとか考えていたら、この本にぶつかりました。

実証的に研究するというやり方とケーススタディーから導き出すというやり方とがあり、ケーススタディーの実例を学ばせてもらいました。


反脆弱性について少し内容をお話します。

タイトルは、6年前この本を知った当時antifragileでした。

タイトルですからもちろん今でも変わらないのですが、造語がやけに印象に残っています。

海外旅行に行く時に、荷物にシールを貼ってもらう時の言葉くらいの印象しかなっかた言葉にアンチがついたのですから興味深々でした。

当時に理解していたのは、山火事の例で、山火事を完全に防いでしまうと木と木の間に隙間がなくなり、ひとたび火事が起きてしまうと山全体に被害が及んでしまい大惨事になる。

小さな山火事を許容していた方が、全体としては、大惨事に陥らないというものでした。

小さなリスクはある程度許容し、大惨事を招かないというものです。

本を完読して、このようなことが色々な例で解説されております。

ブラックスワンの登場は、人間にはコントロールできない。

できないことをあれこれと評論だけしていてもしょうがない。

ある程度のリスクを取り、行動をとることと述べております。

リスクを取るということは、身銭を切るということです。

古代ローマの橋の製作者は、完成後橋の下に住ませたそうです。

タレブは現代性という言葉で、今の世の中を批判しております。

まるでニーチェのようでもあります。

このような不確実な世界では、ペイオフで判断することも必要であるともいいます。

ペイオフとは、例えば、空港での荷物検査は、検査をする手間と、大惨事が起きてしまった時を比較してどちらが、反脆いかを考えて行動するということだそうです。

現代の社会において色々と考えてさせられました。

とっても刺激的な本です。

今後50年はこの本残ると思います。

50年残るということは歴史の中でも残ると思われます。

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