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インナーチャイルドカード#1

最近始めたインナーチャイルドカードです。
グループでお話をしながらやるのですが、私の引いたカードはこれです。
このカードから見えるもの感じること、毎日見つめて書いてみて、と先生にいわれました。
毎日見ても感じることは同じかな。
お話を作ってもいいといわれたので、つじつまが合わないかもしれませんが、創作の練習と自分を深堀りするためにもやってみようと思います。

一応カードの定義としては、私が感じたこと、見えたこと、想像できること、正解はなくて先生は受け止めてくださいますので、物語としておかしくてもご勘弁ください🙇‍♀️

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夕方、私はヘトヘトになってやっと自宅に帰って来れた。帰ると玄関まわりには私の育てたち大切な植物が並んでいる。触ったら触りっぱなしの日もあればきれいに片付けてる日もある。没頭すると意識がなくなる寸前まで愛でていたりするものだから、全く片付けなどが及ばなかったりして、目が覚めて自分に呆れる。

帰ってきたらお気に入りの赤い薔薇が一本切り落とされていた。バッグも買い物したものもその辺に置いて薔薇に駆け寄る。
中よりちょっと大きくて昨日くらいにかなり花びらが開いた美しい薔薇だ。なんで?私が間違えて切った?まるでノコギリを使ったような切り口だ。かわいそうなくらいのがたがたの切り口、それも花に近いところで切られていて、花瓶にもさせやしない。
誰がしたの?

暮れゆく一日、夕焼けの向こうに鳥も帰っていく。私は悲しさと驚きと寂しさで座り込んでいた。太陽の暖かさと北風のような実家の空気。
久しぶりにおばちゃんに会えたのに、亡くなったおばあちゃんの遺産の話になると、和んでいた空気は変わり、帰るまで母の態度は変わらなかった。

帰りながら涙をこらえて買い物して家についたら薔薇が切られていたし。何か私悪いことしたかな?遺産に対する母の執着はお金が欲しいだけなんだろうか?私にはわからない。子供の頃から幾度となく見せられたあの目つき、表情、やっぱり私の何かがいけなかったのだろう。

それから毎日咲きかけの薔薇は切り落とされていた。もう誰かに傷つけられるのは嫌だ。残りの花とつぼみもなくなったら、この場所から薔薇は抜いてしまおう。捨ててしまうか、植え替えするかはまた今度考えよう。もう毎日切られていることに感情がついていかない。考えたくもない。私はこんなことがあったんだよ、って聞いてもらえる人は誰もいない。愚痴も相談も誰にもできない私にこんな嫌がらせしないでよ。

夕方は犬の散歩の時間だ。そのささやかな幸せの時間に薔薇は切り落とされていて、私はまただ、とため息をつく。もう外に出るのも嫌だ、

ある日、部屋で散歩に行きたくないからゴロゴロしていたのだけど、玄関チャイムが鳴った。仕方なく出ると男性が立っていた。
「近くの草刈りや地面の整地などをやっていて、ご迷惑をおかけしました。お詫びにうかがいました。もう今日で全て終わりますので。申し訳ありませんでした」
そう言って菓子折りを渡された。少し背の高いがっちりした人だった.
「もう、今日で全て終わるんですか?」
「はい、作業は今日で終わりですが、何かご迷惑をかけたことなどありましたか?」
「いえ、薔薇の花が切られていて、花も後少ししか残ってなくて。お宅の作業した人が切ったりはしてないですよね。こんな言いがかり、すみません。」

その男性は困った顔をした。 
「申し訳ありませんが、そのような報告は聞いておりません。会社に戻りましたら聞いてみますので詳しく教えていただけますか?」
「いえ、大丈夫です。切られていなくても数日たてば枯れていくものですから、どっちでも結果は同じですからご心配なく」
そう言って男性を帰した。

あんなにつらくて悲しかったくせに私はどうしてかっこつけるんだろう。毎日毎日嫌がらせしているのは誰だろって悩んでいたくせに。それに数日たてば枯れるので結果は一緒だなんて。花はその短い期間のために頑張って大きくなってきたのに。私のパッと出た言葉は真をついてるだろう。
でも私の気持ちはどうなるんだろう。いつも表情変えずに我慢していた私の姿がはっきり見えた気がした。

明日はステキな一日になると信じて。



最後まで読んでいただきましてありがとうございました。

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