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拡散したい日

いつかは行きたい、と思いつつも中々行かないかも知れない場所。
その一つは有名神社仏閣への参拝。異論は認める。もう既に初詣に行った人も居るかと思いますが、有名な神社仏閣には行き難いのは確かな筈。

当方が行った事の有る有名仏閣は金閣寺、銀閣寺と清水寺くらいでしょうか。京都に滞在した時に行ってきました。
けっこう神社仏閣は好きな方ではありますが、お詣りの方法や作法など、もしくは歴史や由来などには全く詳しくは有りません。
興味本位と言うか好奇心って感じでしょうかね。

そんな神社仏閣ですが、色々な迷惑や危険行為が拡まっている様なので便乗して投下します。

当方も行った事の有る、京都市の音羽山清水寺。
「清水の舞台から飛び降りる心算で〜」と言う例え話で有名ですね。
清水の舞台は清水寺本堂の一部で、現在の舞台が建造されたのは1633年。現在、清水寺は1994年に世界文化遺産〝古都京都の文化財〟の内の一つに登録されています。

この清水の舞台は四階建てほどの高さが有るそうで、下を覗いて見るとけっこう怖かった記憶が。
あと、地味に木が生い茂ってると感じましたが、こんな所から飛び降りる人が居るのか?と。
江戸期に実際の記録が残っているらしく、願掛けで234人が飛び降りたとの事。
記述によると当然、死者や重症者も出ています。

1872年に京都府から正式に禁止令が出され、その効果なのか飛び降りる人は減少したそうです。
今では一大観光地として飛び降りる人は居ない様ですが、欄干から乗り出す等の危険行為は当人の危険性はともかく、周囲の人が見たら驚くので、やめましょう。マナー的に当然ですが。


次に三重県に在る伊勢の神宮。
神宮の外宮と内宮の境内には其々一箇所づつ、〝四至神(ミヤノメグリノカミ)〟という神域の守護神が居られるそうで、その内宮の四至神が所謂、「パワースポット」として注目を集めた事も有った様です。当方では残念ながら大元まで追えませんでしたが、「手をかざすとパワーが貰える」という記述から誤った?噂が流されて、妙な光景が繰り広げられる事となったみたいです。
神宮の公式ホームページでも四至神の説明欄で

社殿や御垣はなく、石畳の上に祀られます。近年、手をかざす方がいますが、神様をお祀りする場所ですので「二拝、二拍手、一拝」の作法でお参りください。

神宮公式HPより抜粋https://www.isejingu.or.jp/about/naiku/others.html

と喚起されていて、2018年のFacebookでも同様の注意が投稿されていました。

あくまでも、当方の個人的意見だと前置きして。
まぁ、手をかざすくらいなら、傍目から眺めると微妙な光景ではある事を否定できないけれども、実害が無いのであれば放っておけとも思ってしまいますが……。
しかし、信仰としての間違いと言うのも正論で、公式からも注意されているのなら止めておくのが面倒事にならなくて周囲も安心できるでしょう。

と言うか、パワースポットも何も、神宮自体からパワーを感じられなければ、それまでなのではないでしょうか。
個人的には「神職でも無しに、神様からパワーを貰えるとでも思ってんのか?」と言っておく。

他にも神宮では初詣前後になると、五十鈴川への賽銭の投げ入れが多く、殊更多い場所では川底が見えなくなる所もあったそう。
現在では注意喚起も為されているそうで、噴水等の人工物でも無いので回収も大変です。
やめましょう。

お賽銭とは言え、流石に投げられるのは
怒って良いと思います!


出雲大社では明らかなデマで被害を被ったとの記事を見かけました。
茨城県や滋賀県、埼玉県等の関東圏にも分祠されていますが、本社は島根県の出雲大社。
正式名称はイズモオオヤシロ。
出雲大社の神楽殿には、行ったら必ず見てみたい長さ13㍍、重さ5㌧を越える大注連縄があります。
因みに、拝殿の注連縄も長さ6㍍、重さ1㌧越え。

しかし、ある時から「注連縄にお賽銭が刺さると縁起が良い。」という根拠の無い噂が拡散してしまい、実際に注連縄には小銭が突き刺さっているのが見られるとか。
出雲大社の公式ホームページのよくあるご質問のコーナーで、『注連縄にお賽銭を投げ、刺さると縁起が良いというのは本当ですか?』という質問に対しての回答にて

注連縄は神様がお鎮まりになる御神域を示し結界する神聖なものです。その神聖な注連縄にお賽銭を投げ入れるという行為は、神様に対して失礼にあたることです。従って縁起が良いことではありません。

出雲大社公式HPより抜粋
https://izumooyashiro.or.jp/faq

と公式に否定しています。
こういうデマはやってしまい勝ちですが、昨今のネット社会、観光に赴く前には当地の注意事項や喚起を公式で調べてから行くのが面倒事を避ける一つの手段なのではないでしょうか。

出雲大社では、「一般的には「2礼2拍手1礼」ですが、出雲大社の正式な参拝作法は「2礼4拍手1礼」となります。ご本殿以外のご社殿をお参りの際にも、この作法にてご参拝下さい。」との事で、当方は初めて知りました。


お賽銭のデマ被害でもう一件。
広島県にある厳島神社は1996年に世界文化遺産に登録され、大鳥居が有名ですが2019年6月17日から約70年ぶりとなる大規模修復で、約三年間を経て去年の2022年12月20日に修復工事が完了。
しかし、修復前に傷んでいた原因の一つであろう「大鳥居の柱に硬貨を刺せば願いが叶う」というデマが有ります。

もしかしたら、現在進行形のデマかも知れませんが、文化財の鳥居を破壊する行為です。
せっかく綺麗になったのです一般常識的に考えても、普通に破壊行為なのでやめましょうか。


当記事の最後に、かなり前の話ではありますが、有名処では無いけれどデマ被害に有ってしまった件も記します。
静岡県のとある八幡宮は、とある噂でネット上に拡散。一日辺りの参拝者が、多い日で千人近くに急増したとの事。
それだけなら良かった話なのですが、被害に遭ったのは鳥居脇の樹齢五百から六百年を誇るクスノキ。参拝者が遠慮無く触る様になり、中には靴のヒール部分で根を踏む参拝者も散見、クスノキの周囲に柵を設置する事態に至ったそう。

考えなくても解る話ですが、樹木は生物であり、根は植物の重要な器官……と書かなくても簡単な話なのですがね。当方も旅先でテンションが上がってしまう事は多々、いや、常にありますが、本当に気を付けて生きましょう。


皆さんも新年始めてからこんな注意喚起の記事を最後まで見てしまうとは、何とも言い難い気分にさせられてしまったかも知れませんね。
まぁ、でも、きっと面倒事を避けられる可能性が増えたかも、と前向きにお願いします。

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