【秋田の大学生が発信!R6.Vol.2】多様なモノ、コト、人が集まる「ヤマキウ南倉庫」を取材しました!
私たち秋田大学地域連携ゼミの実習生が、ゼミ活動の一環として、学生の視点で気になる秋田の人やスポットなどを取材し、秋田暮らしの魅力について情報発信しています!
R6年度の第2回目は、「ヤマキウ南倉庫」を取材!
秋田で暮らし、働く人々の交流や、コミュニティづくり・地域づくりに力を入れている施設を記事にしたいと思い、多様なモノ、コト、人が集まる秋田市南通の「ヤマキウ南倉庫」を取材させていただきました。ヤマキウ南倉庫は、ヘアサロンやインテリアショップなどのお店や会社が入っているほか、様々なイベントも行われているクリエイティブな施設です。倉庫の魅力をより伝えるために、実際にイベントにも参加しました!
取材にご協力いただいたのは、株式会社SeeVisionsの山本 美雪子(やまもと みゆこ)さんです。ヤマキウ南倉庫のリノベーションを手掛けた会社で運営担当をされている山本さんに、ヤマキウ南倉庫の魅力についてインタビューしました。
〇コンセプトは「SYNERGY(相乗効果)」
-はじめに、倉庫をリノベーションした理由を教えてください。
ヤマキウ南倉庫がオープンしたのは2019年です。この倉庫はオーナーの「ヤマキウ」さんの倉庫として使われていましたが、リノベーション前はほとんど使用されていませんでした。かつては南通周辺にも飲食店や映画館などがあり、多くのヒトが行き交っていた場所であったことから、「亀の町で人が賑わっていた頃のように地域に拓けた場所にしたい」というオーナーの想いもあり、リノベーションの実現に至りました。
コンセプトは「SYNERGY(相乗効果)」で、様々なお店が入ることによって、1つの店舗に行くついでに他のお店に寄るなど、新たな繋がりや発見ができるような場所を目指しています。
-入居しているお店はどのように集めたのですか?
ヤマキウ南倉庫は、テナントが100%入居した状態でオープンしました。テナントを募るのではなく、この場所に入っていただきたいテナント事業者に私たちの思いを伝え、賛同を得て入居してもらいました。
-では、オープン後に大変だったことはありますか?
やはりコロナ期間をどう乗り切るかが大変でした。お客さんが減ってしまうだけでなく、イベントを企画しても中止になってしまったりなど、やりたいことができない時期が続き、その間はとてももどかしい思いでした。
「人」に会いに行く場所
-ヤマキウ南倉庫の魅力は何ですか?
駅ビルやショッピングモールは買い物を目的として行く場所ですが、ヤマキウ南倉庫は「人」に会いに行く場所であることが魅力だと思います。魅力的なお店がある上に、それぞれの店主も素敵な人たちなので、そこにファンがついてお客さんが遊びに来てくれます。
また、ヤマキウ南倉庫はみんなで管理する自治会制度を取り入れていて、それぞれのテナントの代表が月1回集まってイベントの情報共有をしたり、運営の改善点を話し合ったりしています。トイレ掃除も自分たちで役割分担をして行うなど、この制度に賛同し、みんなでヤマキウ南倉庫を盛り上げてより良い場所にしていこうという雰囲気があることも魅力の1つです。
さらに、2階にはコワーキングスペースがあります。学生たちが勉強したり、出張で秋田を訪れた人がオフィスとして使用したりしています。スペースの中央にはキッチンがあり、利用者同士の交流もできます。秋田での起業を考えている人や、事業の協力者を探している人にもおすすめです。
-ヤマキウ南倉庫に訪れるお客さんの人数や年齢層を教えてください。
平日は、向かいにある亀の町ストアというカフェからヤマキウ南倉庫に遊びに来てくれる方が多く、20~30代の子育て世代や若い人が多い印象です。朝夕には、ヤマキウ南倉庫内にある「NEED THE PLACE」さんで売っている野菜を求め、周辺に住んでいるお客さんもよく来てくれます。コンセプトの「SYNERGY」にもあるように、たまたま買い物に来ていたらイベントが行われていたので、そちらにもちょっと寄ってみようという方も多いです。
-ヤマキウ南倉庫で行われるイベントにはどんなものがありますか。
定期的に開催している大きなイベントは主に3つあります。
1つ目の「亀ノ市」は、年に1回ある最も大きなイベントで、今年は6月1日、2日の2日間開催しました。「亀ノ市」では、秋田県内外から様々なお店が集結し買い物や交流を楽しめるほか、今年はトークやまち歩きの企画も盛り込みました。
2つ目の「亀の町夜市」は、毎年夏に開催している屋外で飲食ができるナイトマーケットで、今年は6月~9月の第2・第4金曜日に開催しました。
3つ目は「亀の町新春市」という、様々なお店が集まり新春のあいさつを交わす場として、そして新春書初め大会や餅つき大会などの催しにも自由に参加でき、年始のイベントとして年1回開催しています。
他にも、トークイベントやシーズンイベント、貸し出しのイベントなど、様々なイベントがあります。
より地域と密接に
-今後、ヤマキウ南倉庫をどんなところにしたいですか。また、今後の目標などはありますか。
地域の人たちと密接に関わる場所にしたいと考えています。
昨年の豪雨災害の際、当館はボランティアの支援拠点となりました。その時に近所の住民同士がなるべく顔見知りになっておく必要があると感じ、地域の人と人が繋がる施設にしていきたいと思いました。今後は、地域の人ともっと関われるようなイベントを作っていきたいですし、困ったときに気軽に来ることができる場所にしたいと思っています。多くの人を集めるだけではなく、小規模で一人一人の顔が見えるコミュニティも作っていきたいです。そのためには、まず自分からたくさん話しかけたり、発信する際に自分が発信していることを相手に知ってもらったりすることが大切だと思っています。
〇「Cleanup&Coffee Club」に参加しました!
取材に先駆けて、See Visions主催の「Cleanup&Coffee Club」というイベントに参加しました。
このCleanup&Coffee Club(通称CCC)とは、東京の池袋で始まったまちを歩きながらゴミ拾いをした後、コーヒーを飲みながら交流する活動です。
ゴミ拾いをしながら歩くことで、自分が住む町の新たな発見をしたり、初めてお会いする方とお話しができたりと、地域とも人とも触れ合うことができます。秋田でも東京で行われている活動を取り入れて、コミュニティづくり、地域づくりに励んでいる様子を体験しました!
普段なかなかこういったイベントに参加しづらい方でも、ゴミ拾いやコーヒータイムを通じて会話を楽しめます。私もこのイベントで、実際に活動している方々と交流してみたいと思い、初めて参加しました!
地域の方が関われるイベントを継続的に開催していくことで、つながりが生まれ、普段とは違ったコミュニティの人とゆっくりお話しすることができます。私自身もとても楽しい時間を過ごすことができ、刺激をもらいました。
〇山本さんから県内外の若者へのメッセージ
秋田には「何にもない」と言われがちですが、私はずっと「何にも知らないだけ」ではないかと思っています。
戻ってくることがすべてではないですが、多くの皆さんが故郷への愛着を持っていると思うので、ぜひ秋田に遊びに来てほしいですし、そのために私たちも頑張っていきたいと思っています。
インタビューを受けてくださった山本さんは、県外に進学後、地元が好きで秋田に戻ってきたそうです。
「都会に比べて“何もない”暮らしのほうが、時間の使い方や人とのつながりが豊かだなと感じる」という山本さんの言葉が印象的でした。
〇取材を通して感じたこと
取材を通して「ヤマキウ南倉庫」という、地域や多様な人と交流できる施設に関わる人たちの想いを知ることができました。
今後もヤマキウ南倉庫のショップやイベントに足を運ぶ人が増えていくのではないかと感じました。私自身もまたここに来て、人とのつながりや新たな発見を探しに行きたいと思います!
ショップやイベントに関する情報は、ぜひヤマキウ南倉庫のInstagramや公式HPをチェックしてみてください!
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