マリニンの白鷗化|フィギュアスケート
2024-2025シーズンより、5回転ジャンプの基礎点(アクセルを除く・一律14.0点)が新たに設定されました。
5回転ジャンプの基礎点なんて誰が気にしましょう?
そう、あの方以外は・・・。
イリアマリニン選手は先の世界選手権で、2位以下を大きく引き離して優勝しました。
下記は2024年世界選手権のフリーのジャンプの基礎点の合計表になります。(後半の1.1倍ボーナスは考慮していません)
ジャンプの基礎点で2位と15点差、3位と20点差となっています。
マリニン選手は4回転の本数が2位以下の選手と断然違いますが、彼の強みは4回転の本数だけではありません。
コンビネーションジャンプを全部後半にぶっこんでいたり、3連続ジャンプの最後が3Sじゃなくて3F、しかもそれが4回転ルッツからの3連続、またトリプルアクセルをジャンプシークエンスで使う、などあらゆる点で異次元構成となっています。
また、ジャンプの回転不足や転倒も非常に少ないです。
ここからさらに基礎点をあげるとすれば、4Fを入れるとか、4回転アクセルにセカンドジャンプをつけるとか、変態構成には天井が見えません。
マリニンはかつての大横綱白鷗のように無双、独走となるのでしょうか。
ていうかすでに白鷗化しつつあるとも言えましょう。
興味深いのはこれから先、他の選手たちとお手上げな感じに差が開く一方なのか、逆に差が縮まる可能性もあるのかということです。
そのためには最低でも、4回転は4種類の装備が必要となるのでしょう。