アンミカが数え忘れた201色目の白
俺の身体には、アンミカが数え忘れた201色目の白が潜んでいる。
青い絵の具をベタ塗りしたかのように晴れ渡った空。
子供の頃に描いた赤い太陽とは正反対の白い太陽。
不快な蝉の声を飼いならす緑のケヤキ。
あぁ、典型的な夏の景色。
唯一感じられないのは暑さだけだ。
適温に整えられた部屋で白いベッドに横たわり、入院5日目のお昼を迎えたキャプテン・チキンハート。
窓の外に見える小さな公園すらも遠い存在。
ベッド4台がそれぞれに自分の居場所を主張し合う小さな病室の中で、暇と時間を持て