2021年5月3日 AM4:23


アラームの時間より少し早く起床。
布団の中で右足を動かしてみる。
痛くない、いけるかもしれない。

ストレッチを済ませて屈伸をしたらズキっとした痛みが走る。
ゆっくりと集合場所に向かう。
スタッフに挨拶をして歩き出してみるものの一歩踏み出すたびに足が痛む。
5分も我慢出来ずホテルに戻ってきた。
「足が痛いです」
それしか言えなかった。




5日前の2000+400は良い状態で走り終えることができていた。
あとはチャレンジするだけだ。
やる気に満ちていた。

3日前の夕方、ジョグ中に痛みが出るまでは…




なぜ今…なぜ……
悔しい………自分が憎い…




どこにぶつけていいかも、何に対してかもわからない涙が出る。



東京オリンピックへと繋がる晴れの舞台…
立つことすらできず、終わってしまった。
10年振りの地元レース…出たかった…





私にとって今日の日本選手権とは、逃げないための目標であった。



足が痛くても今やれるトレーニングを頑張る。
眠たい身体を無理矢理起こして5時前にはジムへ行く。
食べたい物、飲みたい物を我慢して身体作りをする。




それらは全て、地元静岡での日本選手権で良い成績を残すという目標があったから成し得たもの。
心が折れて逃げだしたいと思う自分自身を、なんとか前へ向かせるための目標だった。



今日のこの日のためにやってきたのに…その思いしかない…


続く

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